韓国3日目。咸平(ハムピョン)のKIAタイガースチャレンジャーズフィールドに行くことに。
利川からはだいぶ遠い。以前行った光州松汀より南で、もう韓国縦断に近い。
しかも試合開始は11:00。4時半に起きて始発電車で行くことにした。
KORAILの利川駅は市街地から歩いて25分ぐらいかかる。ホテル5時出発。
利川5:34-(京江線)→6:07城南
城南6:16-(GTX-A)→6:30東灘
東灘6:56=(SRT)=8:47羅州
咸平は在来線の列車しか停まらない駅で、本数も少ない。
KTXかSRTだと羅州(ナジュ)で降りてバスで行くか、一旦終着駅の木浦(モッポ)まで行って、在来線の列車で咸平まで戻る形になる。できれば後戻りするのは避けたいので、羅州からバスで行くことにした。
心配してたのはSRTの乗車券。
平日朝の都心発だし当日でも大丈夫だろうと思っていたら、東灘駅の自動券売機では立席券しかなかった。
ダメ元で窓口にいってみたら、器用にも途中の天安牙山まで立席、天安牙山から指定席に座れる切符を出してくれた。天安牙山までなら20分ほどの立ちで全然耐えれる。助かったよ、と窓口のおねいさんに伝えたら、それまで無表情だった顔をくしゃくしゃにして笑ってくれた。
台湾の夜市の臭豆腐売りのおねいさんを思い出す。僕ら独特の東洋人の笑みなのかしら。
▽羅州8:47着
スタジアムのような駅舎。
駅は市街地のはずれに位置しているようで行き交う車は少ない。
直接KIAチャレンジャーズフィールドに行くバスはなく、乗り継いで行く形になる。しかも2本目のバスはカカオマップでも対応していないらしく、時間がわからない。
間の悪いことに、この羅州から出る1本目のバスは行ったばかりで次は30分後。
これでは11時の試合開始に間に合うかどうか怪しい。ちょっと迷ったけど、カカオタクシーで行くことにした。
話好きの運転手。
光州(一軍の球場)じゃなくて咸平でいいんだな、左に見えるのがSBSのドラマでもロケで使われた河だ。お前はスカウトか？なぜこんなところに来るのか。おお、南行列車唄えるのか！♪ピネリヌホナンソン～
僕は(いいから前見て運転してくれ)と心の中で叫んでいた。
KIAチャレンジャーズフィールド9:31着。料金は24880ウォン。
支払いをしようとしたら、手持ちのクレジットカードが受け付けてくれない。どうやら韓国国内のクレジットカードでないと受け付けてくれないようだ。手持ちの4枚全て動員したがダメだった。日本語を話せる家族の方に電話してくれ、国際送金はできるか、コンビニでキャッシングできるかと聴かれたが、僕にはどれもできそうになかった。
10分ほどやりとりしたが、結局あきらめて現金で払うことにした。
残り51570ウォンになってしまった。かなり心細い。もうこれ以降はタクシーを使うまい。
タクシーは通用口に着いたので門が開いていない。一旦タクシーを降りたあと、正規の門に歩こうとしたら、さっきのタクシーが追いかけてきて、金は要らんから乗っていけと言われた。言われるままに乗せられるとそのまま守衛のいるゲートに突入。
「日本から来た韓国野球のファンだ、手続きするから中まで入れてやってくれ」と守衛のおっさんに言って球場の前まで乗せてくれた。最後はなぜか握手して別れた。なんやこれ。
▽球場外観
▽球場全景
両翼100中堅120照明施設なし
▽スタンド
昨日までの球場が屋根付きで豪華だっただけにちょっと見劣りする。背もたれがあるだけでありがたいのに。
今日もかなり暑い。パラソルを差す用のバーがあったので、そこに持参の日傘の柄を固定してその下で観戦した。観客は10人ぐらい。
スコアボードは選手名が表示されないので、スタメンを把握するのに苦労した。
室井さんの名鑑に載ってない選手は近くにいたファンの女の子に聞いた。アクセスだけでなく、観戦面でも難易度の高い球場だと思う。
………………………………………
∇今日のスタメン
【KTウィズ】
(右)アン チヨン
(一)ユン ジョンヒョク
(指)キム ジュンデ
(捕)チョ デヒョン
(三)カン ミンソン
(中)チェ ソンミン
(遊)パク ミンソク
(左)チョン ジュンヨン
(二)ヤン スンヒョク
(投)イ ソンウ
【KIAタイガース】
(指)パク チャンウ
(二)チェ スビン
(一)キム ソクハン
(左)オ ソンウ
(捕)イ サンジュン
(中)キム ジェヒョン
(三)イ ソンジュ
(右)イ ヤンジェ
(遊)チャン シヒョン
(投)カン ドンフン
▽試合
KT11ｰ１KIA(咸平11:00～13:39)
ＫＴ ００４ ４００ ０３０=11
起亜 ０００ １００ ０００=１
KT)○イ ソンウ5-ウォン サンヒョン1-イ ヒョンミン2-ユン ガンチャン1
KIA)●カン ドンフン3.1-チェ ジウン0.2-チョ デヒョン1-ペク シオン1-カン イジュン1-キム スンヒョン1
本塁打)
KT)カン ミンソン3号満塁(3表 カン ドンフン)
KTは3表にカン ミンソンの満塁弾が飛び出して、ド派手な先制。
KTは次の回にも打者一巡の猛攻で4点を追加し、試合を決めた。
試合終了13:39。
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球場退出13:50。
ここから咸平駅までは約5.5キロ。
歩くと1時間半ぐらいかかるだろう。一応バスもあるが、例のカカオマップに対応していないバスで時間がわからない。タクシーだと10分で9,200ウォン。
ここまで来ると南の終着駅・木浦はもう近い。
旧東洋拓殖銀行の建物など見たいところもある。試合が早く終われば、木浦に寄ってから今日の宿泊地・益山に行くことを考えていた。
Google Mapによると、
木浦に行くなら咸平を14:56発の下りムグンファ号、
今夜の宿泊地である益山に直行するなら16:29発の上りムグンファ号と出てきた。
14:56発の下りのムグンファ号に乗ろうと思うとタクシーに乗らないと厳しい。
しかし来たときのタクシーのようにまた海外のカードに対応していない端末だと、貴重な現金がさらに減ってしまう。実は今朝乗ったGTX-Aなんかは新しく開業した路線だけあって運賃が高く、T-moneyの減りが早かった。T-moneyへのチャージは現金しかできないので、現金はしっかり残しておかなければならない。路線バスに乗るお金もなくて、球場に行けなくなったら目も当てられない。
木浦は次の機会においといて、益山に直行することにした。
とはいえ、この暑い中5.5キロを歩くのはキツい。途中にその時刻がわからないバスのsapo villageというバス停があったが、時刻が掲示されていない。しばらく待ってみたが、バスはおろか車すら来る気配がないので、そのまま歩いて咸平駅まで行くことにした。
だいたい道中はこんな感じだった。
ローカル路線バスの番組で、バスが繋がらないところを延々歩いているときがあるけど、あんな感じ。そしてひたすら暑い。
途中からは旧道を歩いた。犬に吠えられたり、古いお寺があったり。行き交う車も少なく、閉めた店ばかり。寂れた北海道の街を歩いているような気分だった。
球場から歩くこと1時間36分、ようやく咸平の街に入った。駅に行っても何もないみたいなので途中にあったハナロマートに入る。
買ったアイスとミネラルウォーターが身体に染みた。
ついでに今夜の弁当でも見繕って行こうかと思ったけど、日本のスーパーみたいに惣菜や弁当はなかった。パンが少しあるぐらい。実は昨日も利川でハッピーマートというスーパーに寄ってみたけど、そこもそんな感じだった。
車で来て大量の食材を買って帰る。そういうドデカタイプの食材しかなかった。実にアメリカン。
韓国で弁当やパンならコンビニへって感じかな。但し食パンはパン専門店へ行かないとなかなか見つけられないような気がする。
農協系のスーパーだけあって、このスーパーの向かいには、昨日両替したのと同じ農協銀行があった。日本円はもうないが、台湾ドルなら400元だけある。
試しに両替できるか聴いてみたが、大きい銀行でないと駄目だと言われた。もう手持ちの
51570ウォンでなんとかするしかない。
…………………
▽咸平駅
ムグンファしか停まらない駅なので待合室もこじんまりとしている。お店もなく自販機のみ。
切符を買おうとして時刻表を見たが、Google Mapの示す時間とだいぶ違う。
益山方面は16:29ではなくて、16:46発で
木浦方面は14:56ではなくて、13:53発だった。
これではとうてい木浦には行かれへんかったんやん。
待合室では球場で選手の名前を教えてくれたKTファンの女の子2人組にも再会した。室井さんの名鑑に載ってない選手が出場してて教えてくれたのだ。
「アッカ、カムサアムニダ(さっきはありがとう)」
と声をかけたらやっぱり顔をくしゃくしゃにして笑ってくれた。
16:46発のムグンファ号に乗車。
久しぶりに乗ったらロングシート車も連結されていた。
T-moneyによる短区間乗車ができるようになったと聞いたけど、そういう乗客はこの車両に乗るんかな。空間が広くてなんかゴージャス
益山18:17着。
KTXの停まる駅だけあってコンコースには飲食店がずらり。
お昼はパンとおにぎりしか食べてないのでだいぶお腹が減っている。数あるお店の中からマソンミョン オドンリという店に入って即席麺と、キンパのセットを食べた。
注文がパネル式なのも外国人にはありがたい。
なんでもない袋麺の味なんだけど、それがよく歩いた身体に染みた。
隣のおっさんはおでんの入ったうどんを食べていた。明日はあれにしようかな。
複数人で食事する風潮が強い韓国だけど、駅ナカのは1人で食べてもおかしくないのがありがたい。
駅前だと思って取ったつもりの宿は実は駅から25分も歩く場所にあった。
その今夜の宿はモーテル
車でそのまま乗り入れるタイプのモーテルで1階がシャッターの下りる駐車場で、階段を上がった2階が部屋。フロントがなくてオロオロしていたらインターホンを発見。
「チョヌン フジモ イムニダ。アイハブリザーベーション」と伝えたら「ネー！205。」と言って、205号室のシャッターが開いた。パスポートの提示は必要なかった。
ちょっと古めのモーテルをビジネスユースでも開放。値段は3,520円だった。
驚いたのはこの洗濯機
ここに服を吊るしてドアを閉めてボタンを押せば乾燥までやってくれる優れもの。
試しにやってみたけどちゃんと仕上がった。きょうは汗だくになったので助かった…。
ちなみに明日もここに泊まるんだけど、旅程の変更もあって1泊ずつ別に取ってしまった。
「連泊したいんですが、荷物を置いておいてもいいですか」ってインターホンで伝えるのはちょっと難しそう。一旦普通にチェックアウトしようかと思ってます。マヌケですね。
明日はこの益山にあるKTウィズの二軍球場に行きます。
