藤間流日本舞踊教室 藤間明海「 日本舞踊と着物のおはなし」 -28ページ目

藤間流日本舞踊教室 藤間明海「 日本舞踊と着物のおはなし」

日本舞踊と着物の生活を、日々綴っています。
日本舞踊の楽しさや美しさを、どんどん発信していきたいと思います。





今くらいの気候は、着物で過ごすには本当に心地よいですね。
もう少しだけ、この穏やかな秋が続いてくれますように。

先日、普段は着物を着ない友人から
「日本舞踊の会に招待されたから、着物で行きたい!」
と連絡がありました。

彼女は素敵な訪問着を持っているので、その姿で劇場へ向かうのが絶対に素敵!と思っているのですが、どうやら“着物を着る”というだけで、なかなかハードルが高く感じるようですね。

まず迷うのは、どんな着物を選ぶか。
訪問着でも色無地でも小紋でも、本来は「自分が着たいもの」でよいのですが、着物に詳しい人が多い場だと、少し怖く感じてしまうのでしょうね。

私は、たとえば良い席(1等席など)の時は格の高い着物を、三階席など気軽な席の時は小紋や紬などカジュアルな着物をよく着ています。
迷った時は格を上げておけば安心。
格を上げて困ることはありませんからね。

実際、歌舞伎座に行く時も、一階席なら訪問着・付下げ・色無地に二重太鼓、名古屋帯でも少し格のあるものを選びます。
三階席や幕見なら、遊び心のある紬に名古屋帯、あるいは稽古着(化繊、ウール)でもいいかな、くらいの気持ちでいます。

そしてこの時期は羽織物も悩みどころ。
道行を着るのが一般的ですが、劇場内では脱ぐため、脱ぐ所作が気になるという声もよく聞きます。
そこで私は、寒くなければ 大判のショール が軽くて荷物も少なくなるのでおすすめと伝えました。
羽織のままだと暑くなる心配もありますしね。

着物を着るとなると、襟を付けたり、持ち物を整えたり、髪をセットしたりと、準備はたしかに大変。
それでも、そうして迎えた日の観劇は、きっと特別な思い出になるはずです。綺麗だろうなぁ。