日本人成人の10人に1人は胆石を持っていると言われ、欧米化した食事や高齢化も一因して、胆石は増えているようです。アメリカでは高齢者の20%はコレステロール胆石を持っているそうです。
胆石はひとたび暴れ出すと、七転八倒の激痛を引き起こします。しかし胆石をお持ちの方の大半は痛みの出ない胆石「サイレントストーン」を持つ人で、胆石があることを知らずに一生を過ごします。
特徴的な胆石疼痛は、みぞおち~おへその右上にかけて激しい痛みが生じます。痛みは段々と強まり、やがて数時間で治まるのも特徴です。激しい痛み以外にも、胆石から連想できないような自覚症状も多く見られます。
・「胃が痛い」、「みぞおちが痛い」
・お腹の鈍痛や違和感(重苦しい)
・腰痛、背中の痛み、肩こり
・脂っぽい食事の後に冷や汗、吐き気、胃・腹痛
・心臓病を疑うような胸の痛み
・高熱、黄疸(胆のう炎の症状)
*胃痛で悩まされ、内視鏡で検査してみても原因が分からない、肩こりを長年患っている、そんな方に胆石が見つかり、胆石の治療でスッキリ解消することがよくあります。
胆石ができる原因
加齢、肥満、出産で胆石ができやすくなると言われていますが、健康的な生活をしていて胆石ができる方も大勢います。脂質を控えて肥満に注意することくらいで、今のところ効果的な予防策はないようです。
食事をすると、脂質の消化・九州のため胆のうから胆汁を出します。しかし胆汁の出を胆石が邪魔することで、痛みなどを引き起こします。胆汁は肝臓で作られて、胆管を通り胆のうで濃縮し貯蔵されます。胆石のうち大半を占めるコレステロール胆石は、胆汁内に含まれるコレステロールが過剰となり、胆汁に溶けきれなくなり結晶化し胆石ができます。
健康診断や人間ドックで、超音波検査を受けて、または他の臓器の検査を受け、痛みや症状のない胆石(サイレントストーン)が発見される方も増えています。
無症状の胆石でも、いずれ激痛が起きるかもしれないと胆のうを切除するよう勧められるケースもありますが、基本的に手術は激痛の発作を繰り返す人に勧めるそうです。古くから“胆のうの温存か?摘出か?”で議論されていますが、現在も明確な基準はないままで、意見は分かれているようです。
無症状の方、胆石で激痛が一度出たがそれ以来何年も無症状の方、いつ起こるか分からない激痛に不安の日々を過ごしていませんか?また痛みや重苦しい感じが改善されず、胆のう摘出の手術を勧められたが、やはり手術は避けたいという方、胆石の家系の方も是非一度ご相談くださいませ。