
「 ロールセンター 」 です
これが、 巷で有名な
「 得体のしれない怪物 」
ですわ ( 笑 )
なんか、 雑誌でも
良く 話題になりますが ・・・・・
「 いまいち良く解らん ・・・・・ 」
ですよねえ ・・・
では、 アライメント屋が
「 判りやすく ? 」 解説です ( 笑 )
えっと、 写真見る上で、
以下のルールを 覚えてください
「 赤線は、 前輪を
操舵する時の旋回軸 」 です
( アッパーサポートピポッド中心と、
ロワアームボールジョイント中心
( シングルピポッドに限る )
を通る線です
ダブルピポッドの場合は、
このブログを参照してください )
「 最初の写真の
水色の線は、 ロワアーム 」
と思ってください
雑誌などで、
「 ダブルウィシュボーンの
ロールセンター 」
の説明は 良くありますが
( こっちの方が説明しやすい )
「 ストラット 」 の
ロールセンターの説明は、
あまり見ないようなので ・・・・
まず、 ロワアーム ( 水色の線 ) を
「 ピンクの線 」 で
無限に車体外側に
延長してゆきます
次に、 ストラットの場合、
「 アッパーアームは どーすんだ 」
ですけど ・・・
アッパーサポートピポッド中心から
旋回軸と直角に、 内側に向かって、
無限に 「 ピンクの線 」 で
延長してゆきます
これが、
「 ストラットの場合の
仮想アッパーアーム 」
となります
この、
「上下のアームを
延長した線が
交差する所 」 ( 緑丸 ) と
タイヤの接地面中心を
結んだ線( 緑の線 ) が
交差したところ が
「 車体がロールする中心点 」
つまり 「 ロールセンター 」
となります
ここと、 「 車体の重心 」
との距離 ( 黄色の線 ) までで、
ロールしてゆくのです
つまり、 この距離が短いと
「 ロールしに く く 」
なるのですが ・・・・・
車高を落とし、
アームを 「 バンザイ 」
させると ・・・・・

こーなります
( 黄色の線の長さを
比べてください )
「 上下アームの交差点 」
なんか 画像の外側にまで
出ちゃってます ・・・・
そーすると、
より大きな 「 てこ 」 で
こじられるので ・・・
より 「 ロールしやすく 」 なります
だ ・ か ・ ら !!!
より 「 硬い バネ 」 で
「 ロールを抑える 」
必要があるんですわ ・・・・・
なので、 普通、 車高調は
「 ノーマルより硬いバネ 」
を使うんですわ ・・・・
もちろん、
より大きな 「 旋回 G 」 を
想定してるのは
言うまでもありませんが ・・・・
で、 画像見た人で 、
「 あれ、 ストロークすると
ロールセンターって
変わるんじゃ ・・・ 」 と
気づいた人は 「 鋭い 」 です
そー、 実は
「 走行中は、
ロールセンターは、
動きまくる 」
んですねえ ・・・
で、前側 と 後側の
ロールセンターを結んだものが
「 ロール軸 」 となり
これも 「 動きまくる 」
んですわ ・・・・・ ( 笑 )
一応、 これが
「 前下がり 」 だと オーバー気味に、
「 後ろ下がり 」 だと
アンダー気味になる
ということになってます ・・・・・
ここで、 一部の人は、
気が付いたと思うのですが、
「 アームの角度を変え、
ロールセンターと
重心を一致させれば
ロールしない車が
できるじゃないか 」
待てよ、 それどころか、
バイクのように
「 曲がる方向にロールさせる 」
ことも可能だよなあ ・・・・・
判ります ?
つまり、 アームを
「 極端に逆バンザイ 」
( だけじゃだめですけど )
させて、
「 ロールセンターを
極端に上げよう 」
て 発想も 「 アリ 」
じゃないかな ? ・・・・・・
ですけど、
これをすると、 「 横 G 」 入ると、
「 押されて車が持ち上がる 」 という
最悪の状態が発生します
実は、 昔 アメ車で
「 これをやって、
事故が多発し、
裁判沙汰になった 」
事例があります
ロワアームが、
「 完全に水平 」 なら、
どれだけ横から力かかっても
「 上下方向の力 」 は、
ありませんが ・・・・
もし 「 45度 」 なんて角度なら、
横から力 かかったら、
おおざっぱ 半分くらいの力
上下方向にかかります
( 正確には計算してね、 笑 )
ま、 「 競技車両 」 なら
盛大に 「 さでくりこける 」
でしょうね ( 爆笑 )
観客は 「 おーよろこび 」
でしょーけど ・・・・
あ、 あと、
「 旋回軸から
上下アームの交点
までの距離 」 が、 実は
「 仮想スイングアームの長さ 」
となり、
この長さが長ければ長いほど
ストロークしてゆくときの
キャンバー変化は少なくなります
つまり、 円運動するときの
「 半径 」 が大きくなり、
より大きい円周上で
動くこととなります
なので
ストラットサスでは、
構造上 ストロークして行くと
「 仮想スイングアーム 」 は
長くなりますから
バンプストロークするにしたがって、
キャンバー変化は、
だんだん緩やかになってゆきます
ただ、
「 キャンバー変化が
少ないからエライ 」 と
思って欲しくないのは
対車体キャンバー変化
「 ゼロ 」 なら、
ロール角度がすなわち
「 対地 キャンバー変化 」
となるので、
こんなサスは 「 落第 」 ですわ
何事も、 「 好い加減 」 が
大切なんですわ
ん、 解りにくいですか ?
やっぱり、
説明するのは
むずかしいですねえ ・・・・・ ( 汗 )