海底を歩けるトンネル
↑こちらの記事の続きです
めかりテラスを後にし、海岸沿いを歩いていきます。
交通量の多い関門海峡、次々といろんな船が通過していきます。
対岸に見えるのはこの前行った火の山。
ちょうどロープウェイが上り下りしていました。
↑乗車記はこちらから
少し進むと小さな灯台がありました。
名前は門司埼灯台。
見た目は小さくてかわいいですが、日本でも有数の難所である関門海峡早鞆ノ瀬戸の航行の安全を守る重要な役割を果たしています。
初点灯は1924年(大正13年)とけっこう長い歴史を持っているのだとか。
この付近からの関門橋の眺めは最高!
ちょうど遊覧船?がやってきました。
橋をくぐってUターン。
関門海峡をUターンする船は初めて見ました…
関門橋のたもとにあるのが和布刈神社。
毎年旧暦の元旦に行われる和布刈神事で有名な神社です。
和布刈神事とは、3人の神職が干潮の海に降りて鎌でワカメを刈りとり、それを神前に供えて航海の安全を祈るというもの。
「和布刈」の名前の由来にもなっている神事です。
その和布刈神社から道を挟んだこちらの建物が、今回ご紹介する「関門トンネル人道」の門司側入口。
関門トンネル人道は、1958年に開通した国道2号関門トンネル(関門国道トンネル)の歩行者が通れる部分のこと。
車道の下側に設置されています。
つまり…このトンネルを通って九州から本州へと、歩いて行くことができるのです!
ということで、さっそくトンネルへ!
レトロな建物のレトロなエレベーターに乗って地下50mへ~
エレベーターから降り立つと、そこは大きな広場。
その向こうにトンネルがぱっくりと口を開けていました。
全長780m、関門人道トンネルです。
壁にはおにぎりマークが掲げられています。
この人道部分も立派な国道2号の一部。
今から国道を歩いて下関へと向かいます。
…とその前に忘れちゃいけないのがこのスタンプを押すこと。
門司側・下関側両方押すといいことがあります。
ということで、改めて海底トンネルの旅に出発!
歩いて本州へ!
淡々と下っていくトンネル。
上に車道があるのでときどき自動車の通過する音が聞こえてきます。
単調なトンネルでも飽きないように壁には関門海峡に住むお魚たちのイラストが描かれています。
そして…
現れたのがこれ!
福岡-山口の県境です!
ここの深さは海面下58m。
今もこの上を船が行き来しているとは信じられませんね…
ここを越えるといよいよ本州!
境界線を越え、本州へと足を踏み入れました!
ここからは登り坂。
ゆっくり歩いて下関側の出口に到着です。
山口県下関市にやってきました!
自分の足で海底をくぐり抜け、本州へとやってきました。
「関門TOPPA!」ですね(笑)
下関側でもスタンプを押し、再びレトロなエレベーターに乗って地上へ。
押したスタンプは近くの売店で…
「関門TOPPA!記念証」に引き換えられます!
いい記念になりますね~
関門プラザ
売店のお隣にはNEXCO西日本が運営する「関門プラザ」があります。
中では関門トンネル・関門橋がどうやってできたか、その構造や歴史の展示がいっぱい!
建設当時の貴重な映像が見れるちょっとしたシアターもありました。
こちらは人道トンネルの入口。
地面の下はこうなっているのですね~
トンネルの工事風景。
トロッコが大活躍していたようです。
ほとんど人は入っていませんでしたが、結構興味深い展示がいっぱいなので人道トンネルを通るときはぜひ。
トンネルの海水が出てくる蛇口
関門プラザの裏手を上がっていくと、
何やら水道のようなものが。
蛇口をひねると、勢いよく水が流れ出してきました。
出てきた水をちょっと舐めてみると…びっくり!しょっぱいのです。
実はこの蛇口、関門トンネルから湧き出た海水が出てくる蛇口。
海面下55.6mから湧き出た海水は、岩盤を通ってろ過されているためとてもきれいで、地元の飲食店のいけすや旅館のお風呂に利用されているそうです。
関門トンネルがもたらした、思わぬ副産物でした。
↑関門トンネルの湧水を使ったお風呂が楽しめるお宿。いつか行ってみたい…
その後はサンデン交通のバスで下関駅まで移動しました。
海底を歩いて渡れる関門人道トンネル。
みなさんもぜひ一度歩いてみてはいかが?
それでは。