日本最後の寝台特急に乗車!
22:00過ぎ。
岡山駅の在来線ホームにやってきました。
ここからは寝台特急サンライズ瀬戸に乗って東京へと向かいます!
サンライズ瀬戸は寝台特急北斗星が廃止された後、日本に残る最後の定期寝台列車。
最近では人気がかなり高まっており、10時打ちが必須の列車です。
ただ、曜日によってはキャンセルが出ることもけっこうあるので、予約サイトを覗いていると空きを拾えることも多いです。
私も今回は空きを拾って乗車しました。
サンライズ瀬戸に乗るのは2010年以来なので…なんと14年ぶりです!
ホームで待っていると、高松から来た285系7両、サンライズ瀬戸が到着!
深夜の岡山駅に輝く「東京」の文字。
はるか彼方の行き先が表示されるのはすごく旅情を感じますね~
到着したサンライズ瀬戸はドアを開き、
ついでに貫通扉のドアも開きます。
ドアを開き終えたら幌を伸ばし…
連結準備完了。
しばらく待っていると、同じ285系がやってきました。
出雲市から来たサンライズ出雲です。
サンライズ瀬戸とサンライズ出雲はここで連結し、14両となって東京に向かいます。
手前で停車したサンライズ出雲。
同じく貫通扉を開き、連結準備完了。
係員の指示に従い、ゆっくりとサンライズ瀬戸のほうに近づいていきます。
そして…
連結完了!
幌をつなぎ、出発準備が整いました。
連結作業を見たところで、車内に入ります。
今日泊まるお部屋
ということで、こちらが日本最後の寝台専用電車、285系サンライズエクスプレスの車内です!
基本的に車内は2階建て構造。
上階と下階に分かれています。
今回は階下のシングルの個室。
こちらが今日泊まる、B寝台1人用個室「シングル」です!
シングルはサンライズの中ではごく一般的なお部屋。
一番室数が多いので比較的取りやすいお部屋です。
室内はシンプルなつくり。
部屋の大部分をベッドが占め、枕元にはテーブル、
足元の通路側にはちょっとした荷物スペースがあります。
暖色系で暖かみを感じる内装は、ミサワホームも加わって設計されたそう。
枕元側を見てみます。
テーブルの上には鏡が取り付けられています。
枕元には寝間着と掛け布団が畳んで置いてありました。
また、テーブルにはコンセントも!
サンライズが登場したのは90年代ですが、今のスマホ時代を見越したかのような全個室コンセント設置はとってもありがたいですね。
消毒済みのコップも置いてありました。
足元側には部屋のライト、目覚ましの操作盤が設置されています。
NHK-FMを流せる装置も付いていましたが、現在はサービスを終了しているようです。
通路側には上着を掛けるハンガーもありました。
ドアの鍵を閉めればそこはもう自分ひとりだけの空間!
広いとは言い難い個室ですが、必要な設備は全部揃っていますし、秘密基地感があってとってもワクワクしますね~!
サンライズの車内探検
22:34、サンライズ瀬戸・出雲は岡山を出発。これから約8時間30分の寝台列車の旅の始まりです!
せっかくなので車内探検に行きましょう!
今日はほとんど満席のはずですが、空きがちらほら。
これから姫路・三ノ宮・大阪と止まっていくのでそこから乗車する方も多いようです。
空いている個室を通路から覗いてみたのでご紹介します。
こちらは同じシングル個室の階上タイプ。
窓が湾曲しているのが特徴的です。
こちらはB寝台1人用個室「ソロ」。
個室の中では最安のお部屋で、シングルよりも個室が狭く、また写真のように階下個室では階上個室への階段が室内に大きく張り出しています。
こちらはA寝台個室シングルツイン。
1人~2人用個室で、2段式の個室。
2人で使うときには上下に寝ることになります。
個室には他にもA寝台1人用個室シングルデラックスや、B寝台2人用個室サンライズツインもありますが、さすがに全個室埋まっていました。
サンライズにあるのは個室だけではありません。
カーテンが下ろされたこちらの空間は「ノビノビ座席」。
フェリーで言うところの「2等席」にあたる座席で、「座席」と名前は付いていますが1人ごとに横になれる空間があり、毛布も備え付けられています。
隣との仕切りがなくプライバシー性には欠けるものの、あくまで「座席」扱いなので、寝台料金がいらないのが魅力的ですね。
なお、こちらも2段式。上段と下段に分かれています。
サンライズには個室・座席だけでなく共用スペースもあります。
それがこちら。ミニラウンジです。
流れる車窓を見ながら、ここでゆったりと過ごすこともできそうです。
近くには飲み物の自動販売機、
そしてシャワーカード販売機もあります。
サンライズにはシャワールームがあるのですが、近年ではシャワーカードは始発駅停車中に売り切れることが多いそうで、当然今日も売り切れていました。
こちらがシャワールーム。
ちなみにA個室のシングルデラックスを使うと専用のシャワールームがあるので、シャワールーム争奪戦に参加せずにシャワーを使うことができます。
以前私が乗ったときはシングルデラックスだったのでここを使った記憶があります。
京阪神を走るサンライズ
自室に戻ると、列車は姫路に停車。
階下の個室なので目線がちょうどホームの高さ。
普通の列車と違う景色ですね~
姫路を出ると、遠くにはライトアップされた姫路城の姿が。
なぜかピンク色に光っていました。
やがて、遠くにはぼんやりと光る大きな橋が見えてきました。
明石海峡大橋です。
列車は明石海峡大橋最寄りの舞子を通過。
このあたりで0:00を越え、3月7日になりました。
続いて、列車は三ノ宮に停車。
個室の電気を消して、流れる車窓の灯りを眺めます。
横になりながら車窓を眺めることができる、とっても贅沢な時間です。
車窓に大きなビルが迫ってくると列車は速度を落としていき…
0:31、列車は大阪に到着しました。
大阪→東京でサンライズを利用する方はけっこういるようで、ここから乗り込んでくる乗客で個室はほぼ埋まったようです。
0:33、寝台特急サンライズ瀬戸・出雲は大阪を発車しました。
次の停車駅は静岡。4時間ほどドアは開きません。
列車は梅田のビル群を見上げながら速度を上げていきます。
これから先、新大阪・京都…と大きな駅を通るはずですが、サンライズはすべて通過することになっています。
本当に通過するのでしょうか?
車窓を眺めていると…
列車は淀川を渡り、
大きな駅をゆっくりと通過。
新大阪です。
JR京都線区間を走行するサンライズ。
車窓からは吹田総合車両所京都支所が見えています。
1日の運行を全て終え、眠りにつく車両たちがたくさん止まっていました。
そして…再び大きな駅に差し掛かりました。
京都です。
ホームのない1番線を通過していきます。
普段は多くの人で賑わう京都駅ですが、まもなく1時になろうかというこの時間、広い構内は閑散としていました。
深夜帯の運転停車
深夜帯になったのでここで寝る準備。
簡単にベッドメイキングを済ませ、横になります。
列車は米原に停車。
ここからはJR東海の区間。乗務員交代のための運転停車です。
サンライズはJR東海区間を走っていきます。
単調に響くジョイント音と揺れが心地よく、いつの間にか眠りに
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列車が止まってふと目を覚ましました。
シェードを上げてみると、オレンジ色の帯を纏った車両が停車しているのが見えました。
ここは……豊橋?
いつの間にかかなり進んできていたようです。
列車が発車したところを見届け、再び眠りにつきました。
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朝の東京へ
おはようございます!
目を覚ますと、外は明るくなっていて、2階建ての車両が並走しているのが見えました。
列車はすでにJR東日本区間に入っているようです。
大きな川を渡ります。
相模川です。
ということはもうすぐ茅ヶ崎というところ。
サンライズの旅もいよいよ終盤ですね。
ここで、ハイケンスのセレナーデのチャイムが鳴り、おはよう放送が流れました。
「皆様おはようございます。本日は3月7日木曜日、ただいまの時刻は6時22分です。現在のところこの電車、定刻通り運行しております」
おはよう放送が流れるのも定期列車ではサンライズだけ…!
特別感を感じます。
いろいろな列車が止まる車両基地の横を通過していきます。
鎌倉車両センターです。
列車は次々と駅を通過していきます。
この日は平日。
通勤客が列車を待つホームを個室から眺めていると、ちょっとした優越感を感じますね。
列車は横浜に停車。
次は終点の東京です。
京浜東北線と並走しながら東京を目指します。
多摩川を渡るといよいよ東京都。
まもなく東京…と思ったら、大森付近で突然の停車。
なんだろうと思っていたら、再び発車。
車内放送によると、踏切の直前横断があったようです。
…ということで、最後にちょっとしたハプニングがあったものの、4分遅れで寝台特急サンライズ瀬戸・出雲は終点の東京に到着しました。
8時間30分お世話になったサンライズともここでお別れ。
外に出て、お世話になったシングル個室をそとから眺めます。
こんなに下にあったんですね~
ということで、サンライズ瀬戸で東京にやってきました!
超久しぶりの寝台特急はとっても楽しく思い出に残る時間となりました。
また乗りたいなぁ…
サンライズ瀬戸・出雲はここから回送となり、東京車両センター田町センターで今夜の出発に向けしばしの休息をとります。
回送となるサンライズを見送ります。
サンライズ瀬戸の旅は終わりましたが…この旅はまだまだこれからが本番。
次回からはいよいよタイトル通り、東日本を旅していきます!
続きます。
★乗車データ
5032M 寝台特急 サンライズ瀬戸・出雲 東京行き 岡山(22:34)④→東京(7:08 7:12)⑧ 285系I1+I2編成
※2024年3月6日(乗車駅基準)乗車
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