紅葉スポット!大興善寺臨時バス乗車記 | 風かおる 鉄の路

風かおる 鉄の路

主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

基山町の西鉄バス

九州島内の高速バスの乗り継ぎ拠点としても活躍する基山PA。

その名の通り、佐賀県三養基郡基山町に存在し、多くの高速バスが発着しています。

 

その一方、町内を走る西鉄グループの一般路線バスといえば皆無。

以前は存在したものの2007年までにすべて廃止され、唯一残っていたきやまコミュニティバスの運用からも2021年に撤退したため、現在は一部の特定輸送を除いて西鉄バスは運行されていません。

 

ですが…

年に数回だけ、基山町を走る西鉄バスが復活する日があります。

基山町にはつつじと紅葉で有名な大興善寺というお寺があるのですが、春と秋、つつじと紅葉が見頃の時期にJR基山駅と大興善寺とを結ぶ臨時バスが運行されるのです。

 

普段は走らないのに特定の時期が来ると復活するバス…

今回はそんな貴重な臨時バスに乗車してきました。

 

  

まずはJR九州ウォーキング

2023年11月25日。基山駅にやってきました。

臨時バスに乗るその前に、今日は基山駅を起点にJR九州ウォーキングが実施されるとのことでまずはそれに参加します。

 

 

 

↑以前のウォーキングはこちらから

 

 

今回は「ファミリーでどうぞ!大興善寺と“基山の幸”を愉しむ紅葉ウォーク」。

大興善寺まで往復する11kmのコースですが、大興善寺に行かない2kmのショートコースもあったので、そちらに参加し、大興善寺はあとで臨時バスで向かいます。

 

スタート受付の列に並ぶと、ちょうど早岐から博多へと送り込み回送中の或る列車が停車しているのが見えました。

 

いつも通りスタート受付を済ませ、ウォーキングへ出発!

 

歩いていると、ちょうど後ろからきやまコミュニティバスがやってきて追い越していきました。

西鉄バス佐賀が撤退した現在はすべての便を基山タクシーが担当しています。

 

まず初めにやってきたのは基山町立図書館。

 

2016年4月にリニューアルしたばかりの図書館は木のぬくもりを感じる開放的な雰囲気の図書館です。

 

ここの見どころはこちら。

日本最古の山城「基肄城」から出土した1358年前の瓦の展示です!

基肄城(きいじょう)は、663年、白村江の戦いで大敗した日本が唐や新羅からの侵攻に備えてその2年後の665年に建設した山城。

基山町にある基山(きざん。標高405m)とその東峰を土塁と石塁で結んだ城で、大野城(福岡)とともに日本最古の朝鮮式山城といわれ国の特別史跡に指定されています。

 

ここで展示されている軒丸瓦は百済の瓦と文様が似ており、当時の百済と日本との関係を物語る貴重なものとなっているのだとか。

 

他にも、出土した土器の展示や、大宰府で見つかった基肄城の記載がある木簡の紹介など、なかなか興味深い展示でした。

 

続いては基山町福祉交流館。

 

ここではスカットボール的あてが体験できるそうで…

 

やってみたらボールがあらぬ方向へ(笑)

球技系全般が不得意な私。ここでも期待を裏切りません(?)

参加者限定で基山町のクリアファイルをいただきました。

 

福祉交流館を出たところでショートコースとロングコースとの分岐点。

大興善寺に向かうショートコースと分かれて、駅へと戻ります。

 

横断歩道を渡っていると、真っ白い車体のB型高速車(鳥栖5978)が現れました。

西鉄グループのマークが付いていて、方向幕は「amazon」…

そう、これが冒頭で「一部の特定輸送を除いて…」と紹介したその「特定輸送」なのです。

 

鳥栖市にアマゾンの「鳥栖フルフィルメントセンター」があり、そこで働く社員を輸送するのがこの特定輸送車。

西鉄バス佐賀が請け負っており、基山駅や鳥栖駅とフルフィルメントセンターとの間を結んでいます。
アマゾンに勤めていないと乗れないバス。乗ってみたいけど無理ですね…
 

一応営業はしているらしい古い「Rショップ 梁井店」の前を通り抜け、

 

最後にやってきたのが基峰鶴酒造。

 

地酒の販売が行われていました。

 

基峰鶴酒造を出て、あとは駅に戻るだけ。

 

道には「長崎街道」の文字。昔は幹線道路だった場所です。

 

ということで基山駅へ…おや?

 

 

今日は土曜日ということで、「ななつ星in九州(1泊2日コース)」が停車していました!

 

運行開始から10年が経過したななつ星。

その風格はますます増しています。

 

知らなかったのですが、最近の1泊2日コースは鹿児島中央まで行くんですね~

 

九州を一周するななつ星in九州を近くに居た親子連れと一緒に見送りました。

 

ななつ星を見送ったところで改めてウォーキングのゴール!

 

今回でウォーキングスタンプが5個貯まったので…

 

特製のマーカーをいただきました!

西九州新幹線N700Sが載ったデザインです。

 

スタンプを10個・20個と貯めていくとさらなる賞品をいただくことができるようなので、来季はもっと参加したいですね~

 

大興善寺臨時バスに乗車!

JR九州ウォーキングを終えたところで、ようやく本題の臨時バス。

 

駅のそばにはシェルター完備の立派なバス停があります。

 

西鉄のバス停。

JR…というより、「UR」にしか見えないバス停ですね(笑)

 

こんなに立派なバス停なのに西鉄バスがやってくるのは年に数回だけ。

 

つつじの時期と紅葉の時期。

 

2023年秋は5日間の運行です。

時刻表によると運行日には日中30分に1本が運行されているようです。

 

しばらく待っているとバスがやってきました。

 

当たり前のようにJR基山駅のバス停に停車する西鉄バス。

ごくごく自然な光景に見えますが、年に数日しか見られない光景です!

 

 

方向幕は「臨時 大興善寺」。

 

 

側面も同じ表示です。

 

一番前に乗車して基山駅を出発!

自動放送が流れました。

「次は小松、次は小松、終点です。お降りの際は…」

 

あれ?大興善寺じゃなくて小松?

実はこの放送こそ基山駅に昔、西鉄の路線バスが走っていた証拠なのです。

 

まだ基山町に西鉄バスが走っていた頃、

小松線5番:鳥栖駅~永吉~基山駅~黒目牛~小松

という路線がありました。

 

小松線の終点・小松は大興善寺のすぐ隣にあったバス停。

昔使っていたそのバス停を利用してこの臨時バスは運転されているのです。

 

 

バスは先ほど歩いてきた道を逆に進みます。

 

 

街なかを抜け、段々と山に近づいていきます。

 

福岡・佐賀県道17号線(鳥栖筑紫野道路)と交差。

 

さらに山へと近づき、

 

終点の小松(大興善寺)に到着しました。

 

西鉄バスがあった頃に使っていた転回場をぐるっとまわって停車。

 

 

シーズン中だけやってくる西鉄バス。

まるで小松線5番が復活したかのような光景ですね。

 

ちなみにさらに昔はここ小松から山を越えて平等寺~山口~二日市と、今の筑紫野バス・二日市線2-1と繋がる形でバス路線があったという話があります(未確認)

 

基山~小松~平等寺~二日市のバス路線があったとは…なかなか夢のある話ですね。

 

紅葉の名所・大興善寺

大興善寺の紅葉を見に行きましょう!

参道には屋台も出ていて賑わっています。

さらに近くにある駐車場は満車。みんなもっと臨時バス利用して…

 

大興善寺に近づくと、常緑樹の木々の間に真っ赤なものが見えてきました。

あれが有名な大興善寺の紅葉でしょうか?

 

やがて、目の前に長い長い階段が現れました。

 

ここが大興善寺の入口。

階段はなんと127段もあるそうです。

 

こ、これを登るの…?

と思ったら。

 

「石段をのぼらずに行けます」

 

やった…!

 

ということで脇の道を登って大興善寺へ。

 

 

門をくぐると…

 

真っ赤に染まった紅葉🍁

 

まさに見頃。一番いい日にやって来れたようです。

 

大興善寺は717年(養老元年)に行基によって創建されたと伝わる天台宗のお寺です。

裏山に5万本のつつじが植えられていることから「つつじ寺」として知られており、モミジの木も多く植えられていることから紅葉の名所としても有名です。

 

 

まずは本堂にお参り。

基山は江戸時代には対馬藩の飛び地領地であり、この本堂は対馬藩主・ 宗義成によって再建されています。

 

ここまででも紅葉は綺麗でしたが、裏山にある契園に行くとさらに綺麗らしいので中へ入ってみます!

JR九州ウォーキングの特典で100円引きでした。

 

階段を登ると…

 

色鮮やかな紅葉…

 

 

山中がモミジだらけ。

 

振り返っても、上を見上げても紅葉…

 

 

これほどまで色鮮やかな紅葉、久々に見た気がします。

 

床もみじ…?

 

「コーン」という音がするので近づいてみたらししおどしがありました。

ときどき軽い音を立てるししおどしの音を聞きながらしばらくの間紅葉を眺めていました。

 

さらに登っていきます。

 

人だかりがするので近寄ってみると猿回しをやっていました。

 

 

すごいジャンプ力…!

 

猿回しをやっている広場も紅葉が綺麗でした。

 

最後に一番上にある契山観音へ行ってみます。

けっこう急な階段を登っていきます。

 

途中仲良し地蔵を見ながら登ること数分。

 

契山観音に到着です。

 

この契山は植林・土木の神「五十猛命」(イソタケルノミコト)と地元の娘「さこの姫」が、山頂で結婚式をしたという言い伝え(契山伝説)に由来するそう。

 

その伝説にちなんで恋人の聖地となっており、日本タングステンが寄贈した「最強金属で作ったハート」が設置されています。

 

ここが頂上。あとは降りていきます。

 

途中、「石の上にも百年」という石の上に生えた木を眺めながら降りていきます。

 

帰り道も紅葉を見ながら降りていきます。

 

 

売店のところにやってきました。

 

面白いことに、この売店には「うどんウエスト」が入り、特製の「大興善寺うどん」が提供されているのだとか。

 

今回は食べませんでしたが、また機会があれば来てみたいですね。

 

帰りのバス

小松バス停に戻って帰りのバスに乗車します。

 

転回場をぐるっと回って停車。

 

 

10分ほどでJR基山駅に戻ってきました。

 

[おまけ]丸幸ラーメンへ

基山駅から国道3号沿いを福岡方向へ歩きます。

 

見えてきたのは…

 

丸幸ラーメンセンター!

 

久留米ラーメンの「国道系」に分類されるラーメン店です。

 

ここでお昼ごはん…♪

ラーメンに焼き飯、餃子と頼んでみました。

(炭水化物だらけ…)

 

今回はそれにプラスして…ゆで卵をトッピング!

 

JR九州ウォーキングのマップを提示することでトッピングが1品無料になるという特典を使ってみました。

 

もちろん替え玉も…!

 

美味しくいただきました。

 

面白かったのが猫型配膳ロボットが導入されていたこと。

店内を可愛らしく動いていました。

 

ということで今回の旅はここまで。

ウォーキングに参加したり、昔の路線バスを思い起こさせる臨時バスに乗ったり、今が見頃の紅葉を堪能したり…

楽しい半日となりました!

 

それでは。

 

 

★乗車データ

西鉄バス佐賀 臨時 小松(大興善寺)行き JR基山駅(10:40)→小松(10:50) 鳥栖5648

西鉄バス佐賀 臨時 JR基山駅行き 小松(12:55)→JR基山駅(13:05) 鳥栖5648

※2023年11月25日乗車

 

 

次回

 

 

この「風かおる 鉄の路」では観光列車をはじめとする全国各地の鉄道の乗車記や旅行の記録を紹介したり、アニメ関連の話題を書いていきます!
ときどきお絵かきするかも?

よかったら下のフォローボタンからフォローお願いします!

フォローしてね!

 

ブログに関するお知らせはこちらをチェック!

 

列車名で記事が探せる、便利な索引ページはこちら↓

列車名別索引

 

当ブログのイメージキャラクター「琴似はるか」については下の画像をクリック!

琴似はるかちゃん


各種ブログランキング参加中!
クリックしていただけると励みになるのでよかったらぜひ…!

↑鉄道コム

 にほんブログ村 鉄道ブログへ
↑ブログ村

 
↑人気ブログランキング