知的障害の娘を育てています。子育てがやっと一段落…と思ったところ、孫の自閉症がわかりました。2人と家族の忙しい日々を綴ります。                                   


続きです。

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夫は横になると、

すぐ目を瞑った。




口を開くと、

舌が喉に落ちているのがわかる。

軽いいびきをかきながら、

眠ったように見えた。




あまり良くないな。

不安に思いながら脈をとった。




しっかりと触れる。




落ち着けば大丈夫だろう。

待つしかない。





30分ほど経ったが、

夫は目を開けない。





もう少し休ませたいが、

帰宅予定時間がどんどん過ぎて、

自宅に残してきた

知的障害娘の事が気になり始めた。





今日は、

朝からひとりで留守番だ。




夜になっても帰宅しないと、

心配するだろう。

夕飯までに帰るつもりだったので、用意をしていない。

お腹を空かせて待っている。




仕方ない。

夫に声をかけた。




そろそろ起きられる?

まだ目の前が暗い?




夫は、パッと目を開けると

「大丈夫だ。」

「もう起きられる。」




しっかりと返事が返ってきた。





ゆっくりと身体を起こす。





が、まだ動きがおぼつかない。

やはり

電車では帰れないな。





近くで待機していた姉夫婦に

夫をお願いすることにした。





ごめんね。

電車は無理そうだから、

車に乗せて行ってもらえる?

家まで送ってもらいたい。





「大丈夫だよ。」

「車までどうやって来る?」




駅員さんにお願いして

車椅子を借りて、

ロータリーまで行く事にした。