第六章 大型ジェット旅客機のパイロットになる 7 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

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世界を動かす「超」大富豪の投資の世界とはどんな世界か?
大富豪の象徴であるプライベートジェットの機長として日本人で唯一、
世界最速で大富豪を生み出す国・中国でフライトをマネージする
Captain Kayが、日本では決して見ることができない世界へあなたをいざなう。

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レッスンも後半になってくるとかなりきつくなってくる。実はここが「きつさ」のピークだ。

内容も濃くなってきてるし、復習・予習で時間もタイトになってくる。

ただ、後半も終わりごろになってくるともう新しいことはなく、今まで行った課目を繰り返し、その操縦の精度を上げるという段階になってくる。

 

高度、速度、方位は決められた数字ぴったりに合わせなくてはならない。

その操縦をしながら次に行うべきプロシージャーを考えておき、右席パイロットにオーダーをする。

そうしながら、この先何が起きうるか、を予想する。

 

 

どれか一つだけをこなせばいいわけではないのだ。

だから常に頭をフル回転にしていなくてはならない。

 

そして最後のレッスンは「Ready for checkであるか?」を見極めるレッスンになる。

このレッスンは名前こそ「レッスン」なのであるが、教官目線から見て本番の審査に合格できそうかどうかを見極めるもので、ここで教官からOKのサインをもらえないと本番の審査は受けることができない。

「ずーっと見てきてもらった教官だからサインしないことはないでしょ?」なんて侮ることなかれ!実際にサインしない教官もいるのだ。そんなときは教官も苦しい判断をするのだと思う。自分が教えてきた訓練生が決められたレッスン内で基準の技量に到達しなかったのだから。ただ、そのまま審査を受けさせて不合格になってしまうとその訓練生の経歴に消えることがないキズがついてしまう。だからある意味、訓練生のセーフティーネットのようなものなのだ。

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航空局審査官による審査の日が近づいてくると、我々を審査するのは誰か?という情報が入ってくる。

今回一緒に受けるのは3組いるのだが、それぞれ別々の審査官が審査するという。

「この審査官はこのようなことを口述審査で聞いてくる!」という審査官の情報は先輩乗員たちからの資料の申し送りで回ってくることになっている。こういう点は大きな会社にいると助かる部分だ。

そしてその資料に基づいて口述審査対策をしていく。この辺りは机上の勉強だけでなく、訓練生同士で質問しあって答える、ような練習をする。正確な知識とともにパイロットとしてどのように思うのか?、どのような判断をするのか?というような意見や考え方を聞いてくるので知識だけあればいいというわけにはいかないのだ。

 

どうせ審査されるなら優しい審査官がこないかなあ~、などと浅はかなことを考えていたら、はい、そこはやはり一番厳しいと評判のある審査官が我々に当たったわけだ。

あはは、もう笑うしかない......

 

つづく

 

 

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