「袋地・囲繞地・借地・底地」の権利調整と有効活用
12月1日、今日から師走
毎年のことながら、もう今年も後一か月・・・
あっという間の一年ですよね。
今年の流行語大賞は、 「神ってる」 に決まり、
広島カープファンは大喜びでしょう
先日、友人でもありゴルフ仲間でもある設計事務所の T 先生と、
竣工目前のワンルームマンションを視察しました。
タイトルはまるで宅建試験問題のようになってしまいました(笑)が、
タイトルの通り、「袋地(ふくろち)・囲繞地(いにょうち)・借地・底地」と
複雑な権利関係の木造住宅の密集する一画を、弊社で権利調整しながら順次購入し、
ワンルームマンションプランを作成してデベロッパーさんに売却した案件です。
【2014年の土地現況平面図】
◆ 袋地 (黄色部分) 他の土地に周囲が囲まれて道路に出られない土地
◆ 囲繞地 (緑色部分) 袋地を囲んでいる土地
◆ 囲繞地通行権 (黄色斜線部分) 袋地の所有者は公道に出るために囲繞地を
通行できる権利のある通路部分
現況平面図の黄色部分(袋地)に、借地権付木造アパートが建っており、
弊社で長年にわたり賃貸管理業務を受託していました。
この建物所有者が亡くなり相続が発生し、
相続人から「売却したい」と依頼を受けたのがこのプロジェクトの始まりでした。
良く調査してみると、
借地(袋地)、囲繞地通行権は解かっていましたが、赤線部分内の権利関係は
借地、底地でした。
以前より、数多くのマンションプラン作成をお願いしている 設計事務所の T 先生に
相談したところ、
「商業地域、容積率:500%、北側斜線ナシの土地。14階建建築可能」
「マンション最適用地ですよね。」 との回答とラフプランを頂きました。
「AZEST OYAMAHIGASHI」パンフレットより引用
・ 構造規模 鉄筋コンクリート造地上14階建
・ 敷地面積 326.06㎡ ・ 建築面積 207.64㎡ ・ 建築延床面積 2,046.0㎡
・ 1Kタイプ 62戸
計画地内の他の地権者さんを訪問し、
・ 「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」
・ 「マンション計画(案)」
を説明したところ、
「首都高速道路、山手通り沿いで騒音もうるさいし、条件次第で考えてもいいかなぁ!?」
地主さんは、
「地代も安いし、価格によっては考えても良いかなぁ!?」
各地権者さんにマンション計画を説明すると、
地権者のお一人様は “マンションとの等価交換” を希望されていましたが、
近くに希望通りの移転先が見つかり、
地権者 4名全員の皆様との売買契約締結ができました。
エントランス
設計事務所の T 先生 曰く、
「自分が設計した竣工直前の建物を見るたびに、
こうすればよかったかな、ああすればもっと良かったかな、と思い
次の設計プランに反映させるように心がけているよ。」
不動産コンサルティングマスターとしての小生も、
「こちら側の地権者から越境していた万年塀もきちんと下がり、
綺麗なフェンス塀になって近隣問題も解決しホッとしていますよ。」
お互いの立場から、3年前の地権者さんとのやり取りを思い出し、
苦労話に花が咲いたひと時でした。
計画案にご理解、ご協力頂いた地権者の皆様
地権者さんの相続登記でお世話になった司法書士の T 先生
土地測量でお世話になった K 先生
最初から設計変更などお世話になった設計事務所の T 先生
ありがとうございました。
エントランス中庭 エレベーター前のモニター
設計プランヒモ付で本件土地をご購入戴いた、株式会社 AZEST 様
素晴らしいマンションが出来上がりましたね。
有難うございました。
これからもよろしくお願いします。
皆様方のあたたかい応援クリックに感謝し、励みにしています。
それでは また お会いしましょう。 (^-^)ノ~~