境界の「確定」?「画定」? | 不動産法務コンサルタントへの道

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こんにちは。不動産法務コンサルタントの中沢です。


契約書に用いる用語というのは、正確かつ厳密に使い分けるべきとされています。

そうでないと、当事者間で解釈が食い違ってしまうことがあり得るからです。

しかし、似たような意味を持つ同音異義語も少なくなく、しばしば混乱します。


タイトルにあげた境界のカクテイについても、「画定」なのか「確定」なのか悩みます。

辞書(大辞林)によれば、


 画定: 区切りなどをはっきり決めること。

 確定: はっきりと定まること。また、定めること。


ということなので、「画定」を使うべきなのかなとも思えます。


一方で、民事訴訟法の本をみると、境界確定訴訟(ケイカイカクテイソショウ)という用語が用いられています。

(不動産登記法では、「筆界の確定を求める訴え」という用語が用いられています。)

このことからすると、法律用語的には「確定」のほうがよいようにも思えます。


おそらく、不動産売買契約書で「売主は境界をカクテイしなければならない」と定めた場合に、「画定」でも「確定」であっても、契約上の効力に差は生じないとは思います。

とはいうものの、もし明確な答えがございましたら、ぜひご教示頂ければ幸いです。


いやあ、漢字って本当に難しいですね。