近鉄大阪線:榛原駅から南東へ2㎞、国道369号線 ( 伊勢本街道 ) を進んだ所に

伊豆神社が鎮座されます。

 

 

ん、伊豆神社?

熱海駅から北へ2㎞ほどのところに鎮座される伊豆山神社には、よく参拝しました。

伊豆神社、走り湯権現とも称します。

なんで奈良の宇陀市に伊豆神社が鎮座されるのだろう?

 

地図を見ていると、更に1.5㎞ほど伊勢方面へ進んだ所にも、もう一つの伊豆神社が

鎮座されています。

気になりましたので、2つの伊豆神社を参拝する事にしました。

 

まずは榛原駅に近いほうの伊豆神社へ。

 

国道369号線は基本的に伊勢本街道ですが、部分的にはバイパスになっています。

左:伊勢本街道、右:国道369号線。

 

 

旧伊勢本街道を200mほど進んだところに真楽寺があり、同じ敷地内 (?) に

伊豆神社が鎮座されます。

 

 

 

    

 

真楽寺の前は内牧川が流れています。

 

 

 

真楽寺の前を通って伊豆神社へ。

 

 

 

    

 

    
 

鳥居をくぐった右に手水鉢。

 

 

 

 

 

 

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伊豆神社

 

御祭神 伊豆大神 

     高水上神  ( たかみなかみのかみ )

     福井神  ( ふくいのかみ )  

     大山祇神  ( おおやまつみのかみ )

 

伊豆大神の神名は御神徳霊験あらたかな事を御稜威 ( みいず ) と云うに由来する。

大山祇神と共に氏子を自然の脅威から守り、生活の全てを支えて下さる御神徳を

お持ちです。

 

由緒

 

古老の口碑に伝聞に云。

創立延長三年 ( 903 ) の頃、この所へ鎮祭りて、此里の氏神と崇祭り在に因て

高井の二字を取り、尊名を高井と称す。

 

又曰く元檜牧村に坐す御井神社の神 生井神・福井神・綱長井三柱の神の内、

福井神一柱を長久三年 ( 1043 ) 秋九月五日遷奉りて此の所の産土神と

崇祭なり。

 

大和志によると御井神社の欄に

 

 檜牧に在今食井明神と称 上梁文に曰、建長八年重修、天正三年再修、

 高井・自明共に祭社に預・・・

 

となっている処から、元来御井神社を氏神としていたのを、高井独自の氏神伊豆神社

を勧請し奉斎した事が伺われる。

 

明治四十年より政府が積極的に行っていた神社整理合併の政策により、

明治四十一年三月三日字椿尾垣内大将軍鎮座の大山祇神社を合祀する。

翌年より二ケ年を要して御造営を完成させる。

 

現在の境内及び諸施設は二十年毎の式年造営を経ているが、概ねこの時の

ものである。

社務所内には神仏習合時代の名残として弥勒菩薩とその脇毘沙門天・不動明王

が安置されている。

又、神社奉斎を旨として頭屋組織も残っている。

                                  

                          ( 境内説明文 )

 

説明文では 御稜威 ( みいず ) と書かれていますが、 

御稜威 ( みいつ )、 稜威 ( いつ ) ( りょうい ) といった書き方・読み方もします。

それはさておいて、「 御稜威 ( みいず、霊験あらたかな ) 神社 」 が 「 伊豆神社 」

となったのであって、静岡県の伊豆とは関係がありませんでした。

 

御祭神から、山と水の神を祀る ( 山は水のため、と考えれば水の神を祀る ) という

神社であることはわかりました。

 

福井神とは、出雲国出雲郡に鎮座される御井神社の伝承によれば、

 

 因幡の白兎を助けた大国主命は八上姫を娶られ、姫はやがて身籠られた。 

 臨月となられた八上姫は大国主命に会いに行かれたが、正妻:須世理姫の立場を

 考え、会わずに引き返された。

 

 直江の里まで戻られた時に御子をお生みになり、生井、福井、綱長井の3つの井戸を

 掘り、御子を産湯させてから木の俣に預け、因幡へ帰られた。

 

この福井の井戸にいらっしゃる神です。 御井神社の説明によれば、

 

  生井  生気ある神     子安・病気平癒

  福井  (栄久井)栄える井 母子の発展・家運隆昌

  綱長井 つるべ綱の長い井  母子の長寿・家内安全

 

母子の発展・家運隆盛の神を勧請して祀った、ということになります。

 

↓島根 出雲市 御井神社 ( みいじんじゃ )

https://ameblo.jp/fudasyosanpai/entry-12481542594.html

 

拝殿に向かって左に境内社が鎮座されます。御社名は不明です。

 

 

本殿は春日造。

 

 

 

本殿に向かって右に殉国碑が建立されています。

 

 

拝殿からの眺め。

 

 

以上。