大学1年の冬休み、一人、奈良中宮寺の弥勒菩薩を拝観に行きました。中学の美術の先生から「素晴らしいお顔、君らも一度は見ておくべき・・・」と聞き、一度行ってみたいと思っていたからでした。
今でも忘れられない、本当に素晴らしい体験でした。菩薩の微笑みに包まれ、心がスーッと安らいでいくのがわかりました。感激し、しばらくじっとお姿を見つめていました。そしてお堂の外に出た時、見る風景、小鳥のさえずりなど、何もかもが明るく清々しく感じました。お堂に入った時とは空気感が全く違っていることに驚きました。西暦650年前後の作だそうです。この微笑みが、今までどれだけ多くの人達の心に安らぎを与えてきたのでしょうか。
今、このことを思い出し、自分は周りの人が安らぎを感じるような人間だろうかと省みました。恥ずかしいかぎりです。安らぎを求めるのなら先ず自分を変えないと・・・。今のこの環境は絶好の機会かもしれません。