父との対話 | こころ豊かに

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少々のことはボヨヨーンとはね返す “丸い大きなふうせん玉” のような 豊かな心 の持ち主になりたいものです。

 父の学生時代の日記が出てきました。

 文系学生の徴兵猶予が停止され、学徒動員の壮行会があった日の日記に目がとまりました。父は工学部で引続き徴兵猶予の身。友人が戦地に赴くことに対する後ろめたさ、複雑な思いが書かれてありました。そして、自分は工学徒として“戦う”との決意で締めくくられていました。

 そして戦後、父は技術者として、日本のエネルギー事情の改善に貢献しました。父にとってはそれが“戦い”だったのかもしれません。公人としての父の原点は学徒動員の壮行会だったように思いました。社会・価値観などの急激な変化、国土の復興等、激動の時代に遭遇し、戦後日本の土台を築いた父の世代はどのような気持ちでそれをなし遂げたのか・・・。父と対話しているような感慨を覚えました。

 父は自分のことはあまりしゃべりませんでした。直接、もっといろいろ聞けばよかった。