仕事の合間にふと目に入ってきたニュース。 福岡県議会で議長に対する「辞職勧告決議案」が提出されたものの、最大会派の自民党から「採決しないように求める動議」が出され、賛成多数で採決そのものが見送られたという話でした。
要するに、身内の議長の疑惑や混乱に対して「辞職勧告を認めるか否か」という態度の表明すらさせず、数に頼った動議で丸ごと無効(お蔵入り)にしてしまったわけです。
これを見て、思わず苦笑いというか、なんとも言えない興ざめした気分になってしまいました。
もちろん、政権をとったり会派をまとめたりすることは、自分たちが目指す政策を実現するために大切なことだというのは分かります。組織で動く以上、党の締め付けや結束が必要な場面もあるでしょう。
ですが、不祥事や疑惑がこれだけ取り沙汰され、議会への信頼が地に堕ちている局面において、真っ先にとるべき姿勢は「自らを正して信用回復に努めること」のはずです。
臭いものに蓋をして、数で力づくで揉み消すようなマネをして、一体どこの有権者が納得すると思っているのでしょうか。
今回一番がっかりしたのは、自民党県議団の中から「一人くらい、自分の信念を貫いて造反する気骨のあるやつ」が出てこなかったことです。
党や会派の指針に背くのは、政治家としてリスクが伴う「踏み絵」かもしれません。 でも、自らの良識や「お前ら、これは間違ってるぞ」という意地を見せるチャンスでもあったはずです。
誰一人としてその踏み絵を踏む度胸もなく、ただ幹部のお言いつけ通りに手を挙げて動議を通し、問題から目を背ける……。 政治家としての気骨もなければ、有権者への誠実さも感じられません。
不動産屋という小さな商売をやっている僕ですが、商売だって「信用」がなくなったら終わりです。
都合の悪いことから逃げ回ったり、身内を庇ってうやむやにしたりしていたら、誰も相手にしてくれなくなります。
「筋を通す」「悪いことは悪いと認めて正す」という当たり前の自浄作用すら働かない political(政治)の現場を見せつけられると、有権者としては本当に冷めてしまいますよね。
まもなく秋風が吹く(……と思いたい)酷暑の埼玉の事務所で、そんなニュースに一人呆れつつ、「せめて自分くらいは、損をしてでも筋の通った生き方をしたいもんだな」
としんみり思う晩夏の夕方でした。










