「シヌとはもう会うな」
「え?」
「俺のことが好きなんだろ、だったらもうシヌに会う必要はない。別れ話なら電話でだってできる。何なら俺がシヌと話をしてやる」
「でも・・・」
「何だ?」
「私が直接言わないといけないんです。ごめんなさいって」
ふんっ。
ミニョのそういう律儀なとこは好きだが、もうシヌには会わせたくないのに・・・
「えっあっ、ちょっ、ちょっと、テギョンさん、何するんですか」
「何って、薬塗ってるだけだろ」
袖をめくって両腕の傷に薬を塗った俺は、次は脚だなとバスローブの裾をめくった時、思いもかけずミニョの抵抗にあった。
ミニョは膝をぴったりと閉じ、俺のめくった裾を上から両手で押さえつけている。
「俺に下心でもあると思ってるのか。純粋に薬を塗ろうとしただけなのに」
心外だなと俺は不満げに大きなため息をついた。
「す、すみません、でも・・・」
「判った、じゃあOKなとこまで自分でめくれ」
ミニョが大きく息を吸ったのが判った。ひと呼吸おいて、布がそろりそろりと上がっていく。血の出ている膝頭が現れ、それに続く太ももが少しだけ顔をのぞかせた。
俺は片膝をつくとミニョの脚にも薬を塗り始めた。しかし腕の時はおとなしくしていたミニョは、脚に薬を塗りだすと、もぞもぞと脚を動かし始めた。
「おい、じっとしてろ、塗りにくいだろ」
「で、でも・・・」
見上げればミニョは、きゅっと口を結び、何かに耐えているような顔をしていた。
「く、くすぐったくて」
「はあ?そんなの我慢しろ」
俺が薬を塗り続けるとミニョは息を詰めた。必死に我慢してるんだろう、時折くっと笑い声が漏れる。それを見て俺のいたずら心がムズムズと動き出した。
「見てるから余計にくすぐったい気がするんだ、目を瞑ってろ」
目を閉じさせ、「おっ、ここはひどく赤くなってるじゃないか」と大げさに言い、薬を塗っていく。そしてそのまますぐ横の傷のないところへも指を滑らせていった。
すべすべとした滑らかな太ももに、いかにも薬を塗っているかのように、くるくると指先を這わせる。外側から内側へとゆっくりと少しずつ小さな円を描きながら。しばらくすると、きゅっと結んでいたミニョの口から、笑い声とは違う声が漏れだした。
「・・・んっ・・・」
それは口というより鼻から抜けるようなはっきりとしない声。俺が指を滑らせるたび、ぴっちりと閉じた太ももの筋肉が、ぴくんぴくんと動き甘い声が漏れる。
この反応ははっきりいって予想外だった。俺はただ単にさり気なくくすぐって、それを必死で堪えるミニョを見て楽しもうとしただけなのに。
きつく閉じた瞼と切なげに歪められる眉。不規則になる呼吸と何かを抑え込むかのように噛まれた下唇。バスローブを握りしめる手はわずかに震えていて。
これは・・・ヤバいな・・・・・・
ムズムズとしたものを腰の辺りに感じると、俺はいつの間にか口の中にたまっていた唾をごくんと飲み込み・・・
ミニョの脚から手を離した。
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こんにちは
お久しぶりです。
ずいぶんと間があいてしまいましたが・・・(;´▽`A``
お話を再開したいと思います。
よろしくお願いします。
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