日蝕 43 | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

 

「シヌとはもう会うな」


「え?」


「俺のことが好きなんだろ、だったらもうシヌに会う必要はない。別れ話なら電話でだってできる。何なら俺がシヌと話をしてやる」


「でも・・・」


「何だ?」


「私が直接言わないといけないんです。ごめんなさいって」


ふんっ。

ミニョのそういう律儀なとこは好きだが、もうシヌには会わせたくないのに・・・


「えっあっ、ちょっ、ちょっと、テギョンさん、何するんですか」


「何って、薬塗ってるだけだろ」


袖をめくって両腕の傷に薬を塗った俺は、次は脚だなとバスローブの裾をめくった時、思いもかけずミニョの抵抗にあった。

ミニョは膝をぴったりと閉じ、俺のめくった裾を上から両手で押さえつけている。


「俺に下心でもあると思ってるのか。純粋に薬を塗ろうとしただけなのに」


心外だなと俺は不満げに大きなため息をついた。


「す、すみません、でも・・・」


「判った、じゃあOKなとこまで自分でめくれ」


ミニョが大きく息を吸ったのが判った。ひと呼吸おいて、布がそろりそろりと上がっていく。血の出ている膝頭が現れ、それに続く太ももが少しだけ顔をのぞかせた。

俺は片膝をつくとミニョの脚にも薬を塗り始めた。しかし腕の時はおとなしくしていたミニョは、脚に薬を塗りだすと、もぞもぞと脚を動かし始めた。


「おい、じっとしてろ、塗りにくいだろ」


「で、でも・・・」


見上げればミニョは、きゅっと口を結び、何かに耐えているような顔をしていた。


「く、くすぐったくて」


「はあ?そんなの我慢しろ」


俺が薬を塗り続けるとミニョは息を詰めた。必死に我慢してるんだろう、時折くっと笑い声が漏れる。それを見て俺のいたずら心がムズムズと動き出した。


「見てるから余計にくすぐったい気がするんだ、目を瞑ってろ」


目を閉じさせ、「おっ、ここはひどく赤くなってるじゃないか」と大げさに言い、薬を塗っていく。そしてそのまますぐ横の傷のないところへも指を滑らせていった。

すべすべとした滑らかな太ももに、いかにも薬を塗っているかのように、くるくると指先を這わせる。外側から内側へとゆっくりと少しずつ小さな円を描きながら。しばらくすると、きゅっと結んでいたミニョの口から、笑い声とは違う声が漏れだした。


「・・・んっ・・・」


それは口というより鼻から抜けるようなはっきりとしない声。俺が指を滑らせるたび、ぴっちりと閉じた太ももの筋肉が、ぴくんぴくんと動き甘い声が漏れる。

この反応ははっきりいって予想外だった。俺はただ単にさり気なくくすぐって、それを必死で堪えるミニョを見て楽しもうとしただけなのに。

きつく閉じた瞼と切なげに歪められる眉。不規則になる呼吸と何かを抑え込むかのように噛まれた下唇。バスローブを握りしめる手はわずかに震えていて。


これは・・・ヤバいな・・・・・・


ムズムズとしたものを腰の辺りに感じると、俺はいつの間にか口の中にたまっていた唾をごくんと飲み込み・・・

ミニョの脚から手を離した。






。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆ 。.:*゜゜*:..☆



こんにちは



お久しぶりです。



ずいぶんと間があいてしまいましたが・・・(;´▽`A``



お話を再開したいと思います。




よろしくお願いします。



        1クリックお願いします

        更新の励みになります

                     ↓


にほんブログ村