ミニョさんではなくミニョ。
あたかもそう呼ぶのが当然であるかのように平然と呼び捨てでミニョを呼ぶと、オーナーは腰を少しかがめミニョの目の高さに自分の目の位置を合わせ、至近距離でミニョの顔をじっと見た。
突然のアップにたじろぐミニョをおかまいなしにジロジロ見ていたオーナーは短い顎鬚を指でひと撫でするとクスッと笑ったあと腰を伸ばし、元の背の高さからミニョを見下ろした。
「昔も似てたけど今でもやっぱりミナムと似てるんだな。背の高さは・・・ミニョの方が少し低いか?」
「あの・・・」
先程の『再会』と『ミナムと似てる』という言葉から以前会ったことがあり、ミナムのことも知っているということは判るが、いつ会ったのか、そして誰なのかということが思い出せない。
「もしかして、俺のこと判んない?」
「え?あの・・・すみません。」
申し訳なさそうに謝るミニョにオーナーは仕方ないといった風にため息をついた。
「薄情だよな、ミナムもすぐには思い出してくれなかったし、そんなとこまで似なくてもいいのに・・・チェ・ソソンジェ、小学校一緒だっただろ、同じクラスにもなったし・・・三人でよく一緒に遊んだじゃないか。」
小学校が一緒だったと言われ、ミニョはオーナーの顔をまじまじと見つめた。
「チェ・ソンジェ・・・・・・ソンジェ君!」
仲間外れにされることが多かった小学生時代。一緒に遊んだ記憶があるのはそう何人もいない。
ミニョはオーナーの顔に幼い頃のソンジェの面影を見つけると、懐かしさにパッと顔を輝かせた。
「ソンジェ君、うわー懐かしい、お店やってたなんて知らなかった。あれ?お兄ちゃんもすぐには思い出してくれなかったって・・・お兄ちゃんに会ったの?」
「A.N.JELLのコ・ミナム、この名前ずっと気になってたんだけど、俺の知ってるミナムかどうか知りようもなくて。ちょっと前に近所でドラマの撮影やっててコ・ミナムが出てるって聞いて見に行ったんだ。後で思い切って声かけたらやっぱりミナムだった。その後二、三回会ってるんだけど・・・その様子だとミナムから俺のこと聞いてないみたいだな。」
「何にも聞いてない。やだ、お兄ちゃん何で教えてくれないんだろう。」
ミニョは首を横に振る。
「何、あんた達知り合いだったの?」
ミニョとソンジェの会話を聞いていたワンは目を丸くすると二人の顔を交互に見た。
「幼馴染です。ミナムも入れて俺達三人、凄く仲が良かったんです。」
ソンジェは子供の頃のことを思い出し、笑顔で答えた。
「ねえ、いつ私だって判ったの?」
「ワンさんと二人で店に入って来た時に何となくミナムと似てるなって思って、チラチラ気にしてたんだ。そうしたらワンさんがミニョって呼んでるし、もしかして・・・って。でも俺の知ってるミニョで良かったよ、再会の記念とか言って渡しておきながら、名前が同じだけの別人だったら・・・すごい恥かくとこだった。」
ソンジェは大げさに安堵のため息をつき、ミニョの笑いを誘う。
「あ、そうだ、これ・・・」
ミニョは持っていた小さな袋をソンジェへ差し出した。
「やっぱり返す、会えただけで充分嬉しい。」
「そんな・・・もらってくれよ、今日の記念に。高い物じゃないから。」
「じゃあ・・・買うわ。」
「せっかく俺がプレゼントだって言ってるのに・・・」
ソンジェはプレゼントとして受け取ってくれず、お金を差し出すミニョに渋い顔をした。しかしミニョが引かないのと同じ様にソンジェも引きはしない。
「判った、だったらサービスで半額にするよ。半分はミニョが払って、半分は俺からのプレゼント。これなら公平だろ?」
ミニョからお金を受け取ったソンジェは商品の半分の金額をミニョへ返す。
「こんなとこで偶然会えるなんて凄く嬉しいよ。ミナムにミニョのこと聞いても曖昧な返事ばかりで何にも教えてくれなかったんだ。ワンさんと一緒に仕事してるの?」
「ううん、違う。今日はたまたま私がお手伝いしてるだけなの。」
「そっか、じゃあ今日の偶然はワンさんにも感謝しないとな。」
ソンジェに笑顔を向けられワンもニッコリと笑顔を返す。
「あら、なら私にもサービスしてよね。そうね・・・これがいいわ。」
ワンが手にしたのはミニョのペーパーウェイトよりも金額が一桁高いシルバーリング。
「大丈夫、プレゼントしてなんて言わないわ。私もミニョと同じ半額で買うから・・・いいわよね。」
元が高いのだから半額にするとかなりの金額を引いたことになる。
「その代わり、うちの所属タレント皆にここのこと紹介しておくわ。芸能人が買いに来ればいい宣伝になるわよ。後で絶対に「良かった」って思うんだから。ジェルミは好きそうだし、もしかしたら・・・ファン・テギョンも来るかもね。」
ミニョにこっそりウインクをしてワンはにこやかに笑いながら手にしていたリングをさっそく指に嵌めている。有無を言わせないワンの口調にソンジェの笑顔が引きつりミニョは二人を見て声を出して笑っていた。
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最近ちょっと驚いたこと・・・
1.前回の番外編で書いた『南極1号』の知名度が低かったこと。
いやキュウリは私もつい最近まで知らなかったんですけどね、もう一つの方は・・・
え?知らないの?って感じでした。
逆に知ってる私って・・・(*v.v)。
旦那とそんな話はしたことないし、もちろん友達とも。
一体いつ、どこで仕入れた知識なのか?
子供の頃、兄の部屋にある少年漫画、青年漫画はかなり読んでますからね。
きっとその時に・・・?ということにしておきましょう(;^_^A
2.ファミレスで後ろのテーブルにいた女性客がカッチーニのアヴェ・マリアを歌っていたこと。
お話の中でミニョにアヴェ・マリアを歌わせていたせいか、この歌にはちょっと敏感になってます(笑)
口ずさむ程度の声の大きさだったんですが、何故この歌を?と思いながら聴いていました。
歌い方は本田美奈子さんみたいな感じでしたね。
3.子ども会の打ち合わせが予想以上に長引いたこと。
この間の日曜日は朝9時半から子ども会の会議でした。
12時に一旦終わって、本部?役員のみ場所を移動してファミレスでランチしながら更に打ち合わせ。
もともとこの日は、6月に行われる球技大会に向けてランチしながら細かい話をすることになっていたので、朝家を出る時に家族には「帰りは夕方になるよ」って言っておいたんですけど・・・
いやー、予想以上に時間がかかった。
終わったのが6時!
色々と細かいことが決められてよかったんですけどね・・・
4時くらいには帰れると思って夕飯の準備なんて何にもしてなくて、お弁当買って家に着いたのが7時!
あ、でもランチ代は男性役員が奢ってくれたのでラッキーでしたけど。
ちなみに「2」のアヴェ・マリアを聴いたのはこの時です。
6月下旬の球技大会が終わるまではほとんど毎週日曜日は子ども会の用事で埋まってます。
土曜日は長男の習い事?で思うように出掛けられず・・・
何とかお墓参りだけでも家族で出掛けられる時間を確保したい~(>_<)
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