You're My Only Shinin' Star (204) 対峙 3 | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

「ミニョ・・・」


テギョンは優しくミニョの名を呼ぶとその姿を自分の背の後ろに隠すようにハン・テギョンの前に立った。


「確かに俺は今、面倒だと思っている。でもそれはミニョに対してじゃない、あんたに対してだ。」


テギョンはそう言うと小さく息を吐いた。


「ヘイとの破局報道、今更俺の口から話すことなど何もないし、弁解するつもりもない。あんたに理解してもらおうとも思わない。さっきの言葉であんたの目に俺がどんな風に映っているのかよく判った。だが本当の俺を知っているのはヘイでも、マスコミでも、ましてやあんたでもない、ミニョだ。本当のミニョを知っているのもあんたじゃない、俺だ。あんたが何を言ったところでミニョは俺から離れないし、俺もミニョを離さない。」


テギョンの言葉は相手を威圧するようなものではなく淡々としている。しかしその目はしっかりと目の前の男を睨み据えていた。






マ室長が玄関ロビーから外へ出た時にはテギョンとミニョ、ハン・テギョンの三人は黙ったまま立っていた。

テギョンとミニョが一緒にいるのを見てあからさまにマズいという表情をしたマ室長だったが、なるべくテギョンに気取られないように顔を逸らすと、ハン・テギョンをアン社長のもとへと案内する為二人でロビーの中へと消えていった。


テギョンはミニョの腕を摑むとロビーを突っ切りそのまま作曲部屋へと向かった。

部屋へ入りバタンとドアを閉める。その音を聞いた瞬間、張りつめていた糸が切れたようにミニョの瞳から涙が頬を伝って流れ落ちた。


「どうして泣く?」


テギョンの静かな低い声。


「だってオッパのこと、ひどい人だって・・・。ヘイさんとのことは、元はといえば私がお兄ちゃんの代わりをしてたことが原因なのに・・・」



俯き唇を噛むミニョの瞳から零れ落ちる涙。



テギョンのことがあんな風に思われていることが悔しかった。

真実をちゃんと説明できないことがもどかしかった。

無力な自分が情けなかった。



ミニョの身体が引き寄せられる。



テギョンはミニョの頭を片腕で抱えるようにして自分の胸へと押しつけた。


「お前のせいじゃない、お前が泣く必要はない。俺なら何を言われても平気だから。」



ミニョの耳元で優しく囁く。



テギョンにとっては些細なこと。

ネットに書かれる内容など好意的なものばかりではない。深く考えもせず、思いつきで書かれる悪口など日常茶飯事。それをもとに噂話する輩にいちいち反応していても仕方のないこと。

しかしミニョにとっては目の前のハン・テギョンの言葉がまるで大勢の人間がテギョンを非難しているように聞こえて辛かった。


人に悪口を言われ、全く傷つかない人間などいないだろう。誤解されたままで何とも思わない筈などない。


『平気だから』


その言葉もミニョを気遣っての言葉。


テギョンの想いにミニョはそれ以上は何も言わず、じっとテギョンの胸に顔を埋めていた。




暫くすると気持ちが落ち着いてきたのか、少し恥ずかしそうに顔を上げた。


「えへへ、泣いちゃいました。でもテギョンさんの前では泣いてませんよ。オッパ以外の男の人の前では泣きませんでした。」


以前アフリカへ旅立つミニョにテギョンが言った言葉のことだろう。

赤い目をこすり、ミニョは軽く鼻をすすると自慢げに微笑んだ。


「・・・まあギリギリセーフってとこだな。」


目尻に残る涙を手の甲で拭いながら笑顔を見せるミニョにテギョンの胸は痛む。

テギョンはミニョの背中に腕を回すと、今度は身体全体を強く抱きしめた。






「そう言えばミニョは何であんなとこにいたんだ?今日は合宿所で練習室を使っている筈じゃあ・・・」


「え?えーっと、あの・・・」


ミニョが手に持っていた大きな封筒を身体の後ろに隠すのが見えた。

テギョンはそれをスッと奪い取る。

見覚えのある封筒。中を覗いてみると・・・


「俺が今朝渡した楽譜じゃないか。」


合宿所でマ室長に渡した封筒が何故ミニョの手に?



ミニョが練習室を使っているのを知って置き忘れた楽譜を持ってこさせたな・・・



使えないヤツだと舌打ちするが、今回は大目に見てやることにした。

思いがけないミニョの登場。いつものどこかおっとり、のんびりとしたミニョとは違い、ハン・テギョンに向かって声を荒らげている姿に驚きはしたが、今にして思うと「あれは俺への愛情の表れだよな」と一人ほくそ笑む。


「せっかく来たんだ、練習見ていくか?」


「え?いいんですか?」


「ジェルミの出来が今一つなんだ。ミニョが見ていれば気合いが入るだろう。」


ライブまであと二週間。

交際発表後初めてのライブということもあり、今まで以上にマスコミも注目している。

恋人にかまけて演奏の質が落ちたなどと言わせる訳にはいかない。


「ジェルミ、これでやる気が出るだろ?」


ミニョを連れ練習室へ戻ると大喜びのジェルミ。


「テギョンヒョンがなかなか戻って来ないから俺のミスで怒っちゃったのかと思ってたのに、俺の為にミニョを連れて来てくれたんだね~」


「そんなことある訳ないだろ。」


満面の笑みでミニョにハグしようと両腕を広げるジェルミの服をシヌが引っ張って連れて行く。


「皆さん、頑張って下さいね。」


「ジェルミ、また同じところでミスしてみろ。二度とミニョには会わせないからな。」


本気なのか冗談なのか判らないテギョンの言葉にジェルミの顔が引き締まる。

ジェルミのスティックがリズムを刻み、ライブに向けての練習が再開された。



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先週の木曜、金曜と昨日、図書館のお手伝いをしに小学校に行きました。

今週の木曜日は家庭科のサポートで小学校に行きます。

そして金曜日はまた図書館のお手伝いをしに小学校へ・・・

って何でこんなに忙しいんだ~~っ!?

さすが師走。私は『師』じゃないけど、主婦も走るぞ~



*:.。。.:゜ *:.。。.:゜ *:.。。.:゜



― ピグのお部屋より ―



ピザ×3、スパークリングジュース、シュト―レン、クッキー、ケーキ、ハートのキャンドル、サボテン、うさぎのほっとラテ、3色クリスマスキャンドル


いつもありがとうございます。


目で十分に楽しんでからいただいています♪





― ピグライフより ―



たくさんのケーキ、ワイヤートピアリー


ありがとうございました。


お庭に来て下さる皆さん、お食事していって下さいね♪





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