「川の東と西に別れ別れになった二人がカササギの橋を渡って会うなんて、ロマンチックですけど一年に一度しか会えないなんて切ないですね・・・」
ミニョが夜空を眺めながらポツリと呟いた。
「チルソクの話か?織姫と彦星か・・・そうだな、俺だったら一年に一度なんて我慢できないだろうな。」
テギョンはミニョの身体をそっと後ろから包み込んだ。
「それにしても川の東と西というが、よく見ると彦星・・・わし座のアルタイルは天の川の中にいるぞ、溺れてるんじゃないか?」
クックッと笑うテギョンに、そうなんですか?と驚いた表情をしたミニョ。
「じゃあ、オッパと同じですね、オッパも溺れましたから。」
「何?俺がいつ溺れたんだ?」
「ほら、私がお兄ちゃんの代わりにA.N.JELLに入ったばかりの頃、プールの撮影の後で・・・」
ミニョを助けようとして蹴落とされた時のことを思いだし、テギョンの口元が歪む。
「あれはお前がやったんだろう、俺はちゃんと泳げるんだからな。なかなか揚がってこないお前を心配してプールに飛び込んでやったっていうのに・・・恩を仇で返すとはまさにああいうことだな。」
ムキになるテギョンの腕の中でミニョはクスクスと笑いその身体が小さく揺れている。
テギョンはムスッとしながらその揺れる身体をギュッと抱きしめ、何かを思いついたようにニヤリと笑った。
「確かに俺は溺れたな、ミニョに・・・。今も・・・きっとこれからも・・・ずっとミニョに溺れたままだろう。だが、俺だけじゃ不公平だ。」
ミニョの耳元にそっと唇を寄せる。
「お前も溺れろ・・・」
小さく囁くと、ミニョの身体を自分の方に向かせ頬を両手で挟んだ。薄紅色の唇を自身の唇で塞ぐと素早く舌を差し入れる。
舌を絡ませ、時折強く吸い、ミニョの口内を蠢くテギョンの舌。
ミニョはいきなりの激しい口づけに規則的な呼吸を中断され、逃げることを許されないねっとりと絡みつく熱い舌の動きに頭の奥が痺れる。
テギョンは崩れるミニョの身体を片手で抱き止めるともう片方の手を後頭部へと回した。
息苦しさにミニョがテギョンのシャツの胸元をギュッと摑むと、テギョンは暫くしてからゆっくりと唇を離した。
「溺れたか?」
涙で潤んだ瞳、上気した頬、荒い息遣い・・・
水から揚がったばかりのようにハァハァと肩で息をしながらも、テギョンを求めるように見つめるミニョの瞳に吸い込まれていく。
やっぱり俺の方が溺れてるかもな・・・
再びテギョンが唇を重ね深い口づけが始まると、ミニョは両手をテギョンの背中へと回した。
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普段、イベントごとにはあまり関心がないのですが、フッと頭に浮かんだので書いてみました。
しかも思いついたのが七日の夜遅くなってからで・・・
その上、頭の中でまとめているうちに眠ってしまい・・・・・・八日になってしまいました(笑)
旧暦まで待ってると忘れちゃいそうなんでアップします。
ちなみに最初に頭に浮かんだのは、アルタイルが天の川の中にいることと、テギョンがプールで溺れたこと。
結局何が書きたかったのか。
う~ん・・・やっぱり、星は溺れてる・・・ってことかな?
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