You're My Only Shinin' Star (127) ミニョからのキス | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

マ室長が帰った後、ミニョはベッドの端に座り見下ろすようにテギョンの顔を見つめていた。表情は穏やかだが赤い顔にうっすらと汗が見える。タオルを水で濡らしテギョンの顔をそっと拭いた。


「このままじゃ苦しいわよね・・・」


だらりとして重いテギョンの身体を右へ左へと傾け、何とか腕からジャケットを引き抜き上着を脱がし、ネクタイを緩めシュルッと抜き取ると、シャツのボタンを上から2つ外した。


「ズボン・・・も?」


ミニョは戸惑いながらベルトのバックルへと手を伸ばす。


「マ室長に頼めばよかった・・・」


ベルトを外したところでミニョの手が止まった。


「オッパ・・・オッパ・・・」


テギョンを呼んでみるが、う~んと唸り声を上げただけで目を醒ます様子はない。


「どうしよう・・・やっぱり脱がした方がいいよね・・・」


着替えをさせるだけなのだが、妙にドキドキと速くなる鼓動を感じ、顔を赤くしながら恐る恐るズボンに手を触れた。ホックを外し、ぎゅと目を瞑りファスナーを下ろすと、ズボンの裾を摑んで思い切り引っ張る。


「う~ん、重い・・・。ふうっ、やっぱり裾を引っ張るだけじゃダメね。」


ズボンの腰の部分に手をかけ、捲るように下に引っ張れば脱がすことは出来るのだが、腰の辺りに手をかけたミニョの動きが止まった。


「脱がすことは出来ても、穿かせるのは出来そうにない・・・」


スウェットのズボンを穿かせようと思っていたが酔ってぐったりと眠っているテギョンの身体は重く、ズボンを穿かせることなどとても出来そうになかった。かといってパンツの状態で寝かせる訳にもいかず。


「オッパ、ごめんなさい~、これ以上は、私には無理です~」


ズボンの前が開いたままの状態のテギョン。ミニョは恥かしくてファスナーを上げることも出来ず、涙目になりながら布団をバサッとかけた。





引き出しからテギョンのスウェットを借り、着替えたミニョはサイドテーブルに水とスポーツドリンクを置くと照明を暗くした。


「オッパ、寝ちゃってるから暗くてもいいわよね。」


薄暗い部屋の中、テギョンの寝ている横へゆっくりと身体を滑り込ませる。

明るい所で顔を見るのとはまた違って、薄暗い中で見るテギョンの顔は妖しく色っぽく見えた。

テギョンに顔を近づけて整った容姿をまじまじと見つめる。


「オッパ・・・・・・お酒臭い・・・」


テギョンの寝息に混じってアルコールの匂いがする。

ミニョはその匂いを嗅いだだけでもまるで酔ってしまったかのように自分の顔が火照ってくるのを感じた。

薄く開いたテギョンの唇から何故だか目が離せない。

息を止め、目を瞑るとゆっくりと唇を近づけた。


触れるか触れないかの軽いキス。


それでもミニョの心臓は壊れてしまいそうなくらい速く、強く、身体中へと血液を送っている。


「キス・・・しちゃった・・・」


初めて自分からしたキス。


恥ずかしさで真っ赤になった顔を両手で挟み、ふうーっと長く息を吐く。

酔って赤くなったテギョンの顔を見ながらマ室長の言葉を思い出した。



『あんなにNGが出てるシーンで本物のウイスキーいっきに飲ませなくても。』


『テギョン、頑張ってるよ、アン社長と約束したからって嫌いなドラマの仕事も文句一つ言わずにやってる。』



― 私のため?私のせいで、オッパは無理をしてるんですか?


変わらずに薄く開いたテギョンの唇・・・

ミニョはもう一度自分から唇を重ねた。唇の先が触れているだけのキスだが、先程よりも少しだけ時間が長かった。

不意に眠っている筈のテギョンの手がミニョの後頭部に回され、触れていただけの唇がしっかりと重ねられる。


「んっ・・・」


そのままもう片方の手がミニョの背中に回され、ぐるりと身体の位置が逆になった。

ミニョは身体にテギョンの重みを感じながら驚いた表情でテギョンを見つめた。

テギョンは意識がはっきりとしていないのか、焦点の合わない目でミニョを見つめている。


「ミニョ、サランヘ。」


再び重ねられる唇。

ミニョがした唇が触れるだけのキスとは違い、舌を絡め取られ息をする間もないくらいの深く激しいキスが続く。

テギョンは肩で息をするミニョの首筋に唇を這わせるとキスをしながら赤いしるしを付けていく。


「あっ・・・オッパ・・・んっ・・・だめ・・・」


ぞくぞくと鳥肌が立つような快感にミニョの口から声が漏れた。

首筋にテギョンの唇が触れているだけで身体が熱を帯びてくるのが感じられ、甘い吐息が漏れる。


「サランヘ・・・」


テギョンの手がスウェットの上からミニョの膨らみに触れた。

首筋に顔を埋めながら胸の上を円を描くように動くテギョンの手。そのままススーッと下へ下りていき、服の裾から手を滑り込ませると、ミニョの脇腹にテギョンの手が触れた。


「ぅんっ・・・」


くすぐったさに身をよじる。


「サランヘ・・・」


テギョンは囁きながらミニョの鎖骨にキスをして。

お腹の辺りを彷徨っていたテギョンの手がゆっくりと上へ上へと上っていき、柔らかな膨らみを包み込んだ。


「んっ・・・」


ミニョは眉根を寄せ、震える手でテギョンのシャツをギュッと摑むと、息を止めた。

ドキドキと速さを増す鼓動。

そのまま動かない二人・・・・・・

息苦しさにふうっと息を吐くと、大きく呼吸するのに合わせて上下するミニョの胸の上で、テギョンの手も上下する。


「・・・オッパ・・・?」


瞑っていた瞼をゆっくり開け、首筋に顔を埋めているテギョンの顔をチラッと見ると、スース―と寝息を立てていた。

ミニョはもう一度大きく呼吸をすると、胸の上に乗っているテギョンの手を服の中から引っ張り出した。


「ぁんっ。」


抜き出す時にテギョンの指が膨らみの先端をかすめ、ミニョの身体がビクッと震えた。

テギョンの身体の下から抜け出し上半身を起こすと、胸を押さえるように自分の身体を抱きしめ、小刻みに震える身体を静める様にゆっくりと何度も呼吸をする。


「オッパ・・・眠れないじゃ・・・ないですか・・・」


痛いくらいの鼓動。

うっすらと涙の浮かぶ瞳をテギョンへ向けミニョは再びベッドに横になると、微笑みを浮かべながら眠っているテギョンに背を向け、頭から布団を被り子猫の様に身体を丸くした。



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