You're My Only Shinin' Star (38) カトリーヌ | 星の輝き、月の光

星の輝き、月の光

「イケメンですね」(韓国版)の二次小説です。
ドラマの直後からのお話になります。

「ミニョ、ちょっと遅くなっちゃったけど、お帰り~」


ジェルミの明るい声で始まったパーティー。今日は合宿所の屋上で行われている。

テギョンの隣にミニョ、その隣にミナムが座り、テーブルを挟んで向かい側にジェルミとシヌが座った。


「あ、あの・・・お帰りなさいのパーティーを開いて頂いておいて、凄く言い辛いんですけど・・・・・・私、もう一度アフリカへ行きます。」


ミニョは少し俯き、膝の上に置いた手をギュッと握りしめている。テギョンはその手を優しく包んだ。


「俺は反対はしない。出発は十日後だ。」


二人は見つめ合い、言葉を確認するかのように頷いている。

テギョンはミナムには話したが、シヌとジェルミには詳しい話はしていない。ただミニョがアフリカで世話をしていた子供が死んだということだけを伝えてある。それだけでミニョの気持ちを察し、シヌとジェルミはあえて何も聞かないようにしていた。


「じゃあ次はまたいってらっしゃいパーティーだね。マ室長に頼んでスケジュールあけてもらわないと。」


ジェルミがわざと明るい声で言った。




「ミニョも飲むか?」


ミナムがミニョにシャンパンを勧める。ミニョがチラッとテギョンを見た。


「飲んでもいいぞ。寝たらまた俺が部屋まで連れてってやるから。」


ニヤリと笑うテギョン。


「お兄ちゃん、私ジュースにする。」


ミニョは慌ててジュースを手に取った。


「そういえばさぁ・・・・・・カトリーヌさんって・・・どんな人?」


ジェルミがミニョの顔を窺うように控えめに聞く。

テギョンが聞きたくてもなかなか聞けなかったこと。テギョンは彼女のことが気になって仕方がなかった。というより、彼女のミニョに対する想いだったが・・・・・・


「いい人です。」


ミニョがキッパリと答える。それでは説明不足だと思ったのか、すぐ付け足すように話し始めた。


「アフリカでお友達になって、色々なことを教えてくれて、相談に乗ってくれたり、私が辛い思いをした時に傍にいてくれました。」


口元に優しい笑みを浮かべてカトリーヌの話をするミニョに、テギョンの口が尖る。


「で、どこに住んでて、何をしてる人なんだ?アフリカへは観光か?」


「判りません。聞いたことはあるんですけど教えてくれなくて。」


以前ミニョがカトリーヌに聞いた時の彼女の答え。


『やん、ミニョそんなこと聞かないの。女は秘密があった方が魅力的なんだから。』


極上の微笑みでそう言われ、思わず赤くなってしまったミニョ。結局何も判らずじまいだった。


「時々フランス語で何か喋ってるのを聞いたことがあります。・・・あ、あと、ずっとホテルに泊まっていて、時々何日か姿を見せないこともあります。」


思い出しながら話している為か、こころもち視線を上に向け、ゆっくりと言葉を続けるミニョ。


「ねぇミニョ・・・カトリーヌさん・・・ミニョと、友達以上になりたいって言ってたんだけど・・・・・・カトリーヌさん・・・って、女の人が好き・・・とか、そういう人?」


ジェルミが・・・たぶん他の三人も一番気になってたことをミニョに聞く。


「はい?」


ジェルミの思いもかけない質問にミニョの声が裏返る。


「ミニョは寝ちゃってたから知らないかも知れないけど、カトリーヌさんここに来た時にそう言ってたんだ。それにミニョに抱きついてたし・・・・・・」


「えっ?・・・カトリーヌさんと初めてお会いした時 『友達から始めましょう』 って言われて、どういう意味かなって思ってたんですけど・・・。それに、抱きつくって・・・ハグかな~って。だってジェルミもよくハグするし・・・えーっ。そんな、まさか・・・何かの誤解ですよ・・・きっと・・・・・・たぶん・・・・・・」


否定するミニョの声が徐々に小さくなる。


「ハハハ・・・そうだね、きっと誤解だよね・・・」


もし誤解じゃないとしたら・・・。これからまたアフリカに行くミニョ。カトリーヌさんと一緒で大丈夫なのかと心配してしまう。

その場にいる皆でハハハと乾いた笑いをした後、揃ってため息をついた。




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