Chapter 1653: 続・Road to Clinics | Jet Stream

Jet Stream

自分と向き合うって、何でしょうかね?
ともすると破壊的なことになりかねぬ。

昨日土曜の話。

前回コラムで妻の紹介で心療内科に行くことになったと書きましたよね。ここに行ってきまして。朝一番で。

 

土曜の朝一番の診察、そして家からそこそこ遠い場所にある医者だが朝早起きは苦にならず。なぜなら不眠症が一向に治らないから。前々から書いているがそれを診てもらうのが目的ってわけです。

あと先週に入ってからコレに突然の動悸が加わってきたので、コレはもはや行かない理由はどこにもないと考えてもいた。

 

結婚してからというもの、土日の朝に街に繰り出すなんてことはすっかり減ってしまってるので土曜この時間の外出はなかなか珍しい。

独身末期はプレミオの頃に当たっていたので死んだような顔の街を見て以来ほぼアップデートされてないのもあるんだが、まあ世の中人の多いこと。電車なんてろくに座れないし。

あと家族連れがかなり多かった。都心で遊ぶという感じの方々が多くなっているように思う。一昔前はこういう家族連れで遊ぶのって郊外がイメージ強かったんだが、コレもプレミオ後に出てきた新しいトレンドなんですかね。それだけ都心の再開発が進んだってことなんだろうか。

電車から降りるときに空のベビーカーを前進で降ろそうとしてホームと電車の間にマトモに車輪をはめ込んだパパさんがいて、脱出に加勢した。この人ベビーカーの使用に相当慣れてないんだろうな。

 

で、病院。

内科の傍ら心療内科をやってるところなのは前回コラムでも書いたが、心療内科目的でやってきた人が多そうな感じだった。待ってる人はほぼ漢ばかり。ベンチに大の漢が4人並んで全員一斉に貧乏ゆすりしてるのは壮観だった。(ウソ)

心の病の発症のしやすさって男女差はあるのだろうか。

あと近所にお住まいの人がメインの模様。ジョギングスタイルの格好が目立ち、電車を乗り継いでやってきた自分みたいなのは珍しいのかも。

実際受付の人は何でこんなところからここまでやってきたのか…という風な感じで「今後通うことになった場合遠くないですか?」とか何とか訊いてきたし。

ヨイヨイまあヨイではないカ。せっかく不眠がいい形で活かせて、そして貴重な自分独りだけの時間ができるんだからして。ここらへんポジティブ要素もあるのではと思うんだが。

 

自分とあまり年齢の変わらない夫婦がそろって医者で、初診と再診を分担して切り盛りしておりなかなかスムーズな捌きよう。

奥さんはここの旦那さんとお仕事上でのつながりがあり、それで紹介されてここに来たんだが、初診は奥さんのほうが担当。

問診票にいくつか記入するんだが、その中にSDSという自己評価制のうつ尺度を測るシートがある。ちょっとこの時点で結構ヤな予感がしたんですよね。

というのはコレで出てくる質問が「大丈夫ですよぉ、自分は」とハナっから楽観して解けるモノでないということ。

何を言いたいのかというと「あんたヤバイんじゃない?」という評価が出るのをある程度覚悟した方が良いのでは、と思われる質問内容が結構多いと感じたんです。

動悸がするとか、突然哀しみがあふれることがあるとか、楽しんでたことが楽しめなくなってきてる、とか。

 

で、その奥さんとの面談。少なくとも見た限りでは真摯にちゃんと話を聞いてくれてそうな感じで、かなりの好印象。

 

 

…いや別に、自分には妻がいますから。他意はごさいません、Of course.

 

で、いろいろパブリックとプライベート両面での話をした結果、言われたこと。

 

あなたは立派なうつ病です。

 

…。

 

まあ予想してないわけでもなかったですけどね。

SDSも80点満点中53点以上でうつ病診断となるところ、54点だった。

数値上はギリではあるんだが、朝から晩まで緊張感を持ったままフル稼働している生活をしているのが原因で、早急な治療をせずにこのまま放置しても悪くなることはあれども良くなることは確実にありません、と、優しい声のトーンながら結構ぶった斬るような感じではっきりと言われた。それこそ気持ちいいくらいに。

状況的に家庭に対してフル稼働せざるを得ない以上は、休む時間、あるいは独りの時間を少しでも捻出するためにはお仕事をしばらく犠牲にする以外ない、とも言われた。

 

で、ここで一つ、何かの間違いでこのコラムをご覧の皆様限定でバラすんだが、自分の奥さんは現在妊娠中期なのです。

「家庭へのフル稼働」というのは妻のつわりが絶望的にひどいためで、妊娠初期から今なお全く改善してない。

かくしてかれこれ3カ月、家事育児介護を一手に担うことをしているのです。家事育児介護のレベルを下げると家庭崩壊まっしぐらですからね。そんな中お仕事も強度が上がって不眠症に陥ったということで、原因は見えてるといえばそうだった、ってわけ。

 

その後詳細な検査を行うとのことで採血し(コレはちょっと想定外だったが)、そして旦那さんと特別にお会いする時間を取らせていただいた。

そのときに旦那さんは声を潜めて「ちょっと失礼な質問でしたら申し訳ございませんが、奥さん本当につわりの中お仕事されているんですか?アレだけバシバシとメールを送られる方が…」という本当に失礼なことを訊いてきた。横にいた奥さんも「知らんのかいっ」という顔で旦那さんをにらんでいたのが印象的だった。

そして「来週中にもお休みに入ってくださいね~」という優しげな声とともに診断書を受領し、コレもまた想定外の5桁の出費をして、終了。

帰りの処方箋では睡眠薬と抗うつ剤を処方された。薬物療法の一環なんだが、副作用として肝臓腎臓の機能低下と吐き気があるんですって。あと効き目が出すぎる人でコレを飲んだ後に髪をドライヤーで乾かしてる最中に気絶してボヤ騒ぎを起こしたという例もあるんだそう。

コレ結構ビビリますね。飲んだらどうなっちまうんだか…

 

…と思ってたところ、昨夜飲んだ結果としては副作用は特に感じず。

あと寝入りはそれほど良くなく、また明け方に起きてもしまっているが、コレまでと違うのは今朝その後数時間眠れているということ。まあ飲みはじめとしては上々ではと思う。

あと晩酌禁止令が出ている。せいぜい夕食のときに合わせる程度で、とのこと。まあ薬物療法やるんならこのくらいは仕方ない。

 

しかし多少予期してたとはいえ、重い診断ですねコレ。

会社にはお仕事のしわ寄せをガツンを食らわせてしまうことになるが、あと家には共働き(妻はまだ一応働いている)とはいえ収入の一時減少を強いることになるが、ここは医者の指示に従う他ないのではと思っている。育児休業もそう遠くない時期に控えているが、だからこそメンタルの回復は待ったなしというところでもあるし。

来週のお仕事の場ではちょっとそのメンタル的に厳しい局面が多そうでしょうね。どんな顔されるんだか。まあここらへんは自分のもともとの弱さを呪うしかないところなんだが。


ちなみに奥さんは歓迎ムードだった。まあ人事としてこーいうのをいくつも見てきているからショックはそれほどでもないし、家事の心配はますます減るってところだからだろう。ぬぅ。