※『C』同窓会。3の続き
6時を過ぎてゴディバくんがお客さんを連れて現れた。
ハロウィンイベントだったらしく、カボチャ色のタイとチーフをしていて、幸せそうな顔をしていた。
何度も乾杯して、飲み続けたが、全然酔っ払う気はしなかった。
気付いたらケータイにメールが届いていて、それはチャーハンからだった。
チャー《知らないとか、言わないでくれよ》
すいか《キライ》
チャー《嫌いなら仕方がない。けど理由は?》
すいか《淋しかったの(涙)》
チャー《謝る。だから許せ!!で、今日会おう》
てなかんじで、飲みながらゆっくりメールラリーした。
この時点の《今日》は日曜の夜を指すに違いなく、日曜の朝現在、飲みまくっているわたしには、夜会いたいという気持ちはあまりなかった。
それどころか、「え?今晩ってこと?面倒だなぁ・・・」とうっすら思っていた。
柏餅くんが、
「シメサバさん呼んでいい?」
と言い出して、わたしが電話してみることにした。
電話するとシメサバはプリン王子と一緒に同業に出ているとのことで、『M』にいた。
今日3軒目の同業で、一度はお店に戻らなきゃいけないとかごちゃごちゃ言うので、
「あ、じゃあいいよ別に。無理にとは言わないから」
と言って電話を切ろうとしたところ、
「それって、ハンバーグさん知ってんの!」
と、面倒なことを言い出した。
「ハンバーグくんは知らない」
と言ったところ
「そんなの俺行けねーよ」
とか力強く言うので、
「わかったてば、だから来なくていいよ」
と言って電話を切った。
そして、わたしが電話しなければ良かった。と思い、反省した。
どうも、シメサバがそんなに律儀な人だとは思わなかった。
その前にシメサバ電話番号を知っているわたしも、歌舞伎のルールで言えば爆弾だ。
わたしの右横に座って飲んでいたゴディバくんは、連れて来たお客さんを放置してわたしに長い間話しかけてくれた。
でも、その内容は「ハンバーグさんとそんなに簡単に終わらないでください」みたいなことだった。
ゴディバくんは
「俺はハンバーグさんのお客さんとか、いろんな人をずっと見てきたけど、すいかさんほとハンバーグさんの隣に居て自然な人はいないんです」
と、よく店ぐるみ営業で、ヘルプくんが使うようなセリフを言った。
「やだなぁ。もう。そんな店ぐるみ営業みたいなこと言って」
わたしが茶化して答えると、
「そんなつもりじゃないんです。もう、違う店だから、こんなこと言っても俺には何の得もないし」
と言って真剣な顔をわたしに近づけてきて力説した。
またしばらくして。
お店の入り口からシメサバが入ってきたかと思うと、もうひとり一緒だった。
ハンバーグだった。
ニコニコした笑顔をみんなに向けて
「呼ばれてないのに来ました~」
と大きな声で言って、当たり前のようにわたしの隣に座った。
ゴディバくんと話していたわたしは、ソファからずり落ちそうになった。
つづく