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私は彼の玄関に、そっと差し入れを置いた。
(アイツ、薬を飲んで 眠っているかもしれない。)
私はためらいながら、コンビニで ある商品に手を伸ばした。
――路上青年の抱えていた荷物が、そんなにも大きかったなんて、私は正直 想像しようとも思わなかった。私は彼の何を見ていたのだろう…。
明日ライブなのに、アイツは歌えるのかしら…。
私に出来る事は―― 私は自分の疲れを忘れて、コンビニへ急いだ。
私はいつもの場所へ、急いで向かった。
アイツ、どうして何も言わないのよ…! また怒鳴ってやらなきゃ…!!
だけど奴の姿はなく、その代わり 同年代の青年が二人、心配そうな面持ちで話をしていた。
「アイツ、風邪引いて 寝込んでるんだって…!」
「我孫子健二ですよ」寡黙だったマスターが、静かに口を開いた。
そして隣に座っていた女性も…。
「"アビケン"、明日ここで シークレットライブをするんですよ」
――私は、アノ青年の名前も知らなければ、職業も…本当に何も知らなかった。