U-15 | 川崎フロンターレ カテゴリーコーチ オフィシャルブログ Powered by Ameba

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前回お知らせさせていただいたU-15クラブユース全国大会の試合結果です。

①  8月15日(土) vs清水エスパルス ●0-3
②  8月16日(日) vs ガンバ大阪 ●1-6
③  8月17日(月) vs アビスパ福岡 ●0-5


結果は0勝3敗でグループリーグ敗退。結果だけを見れば、惨敗といった所でしょうか。
しかし実際、内容は決してそうではありませんでした。

育成年代として、優勝したとしても、上位に勝ち上がったとしても、最終的に1人もトップで中心として活躍している選手がいないチーム。それと、強くなくても勝ってなくても、トップで中心として活躍している選手がいるチーム。育成年代として、はたしてどちらがあるべき姿といえるでしょうか?(両方を持ち合わせているというのが理想かもしれませんが…)


育成年代で選手たちを最大限伸ばしていくためには、指導者の手腕で、個々の力不足を補うやり方で試合に勝たせるのは、私は選手たちの勘違いを生みやすくなるので良くないと考えます。
攻撃ではサポートを多くして数的優位をつくって崩して得点し、守備ではカバーを連続させて数的優位をつくって失点させない。大人になってからはそれでよくても、育成段階においては良くないと思います。
数的優位の考え方として、2対2の状況を3対2(2対3)にするというよりも、2対2の状況を2対1(1対2)にして数的優位をつくっていくという発想が大事だと思っています。1対1に勝って数的優位をつくっていく。つまり1対1に強いかどうか。個で勝てるか、個が光るか。

個の力を最大限伸ばすためには、個々にまだまだ足りないんだよということを、こちらがアドバイスしなくても自ら気付けるようなやり方をしていくことが大事だと思います。そしてそれを、選手自身が本気で勝ちたいと思う公式戦で行うからこそより意味があるものになってくると思います。
1対1で突破されてもカバー、そこをさらに突破されてもまたカバーと、それで失点せずに勝った場合、その前段階で1対1に負けた選手は、1対1で負けないこと(勝つこと)の重要性を、心から感じ、理解して今後に向けて本気で取り組むようになると思いますか?私はそう思いません。1対1で負けていたとしても、最終的に試合に勝ってしまえば、本気で取り組むようになるとは思えません。忘れてしまうと思います。自分が1対1で負けたことが、ピンチにつながった、負けにつながった、勝ちに結びつかなかった。そう感じさせるようなやり方をしなければ、責任をもったプレーヤーは育たないと思いますし、個の力も高まっていかないと思います。
そういう意味においては、結果では負けましたが、今後に向けて個々がやるべきことが明確に感じられる内容だったので良かったと思っていますし、それだけでなく、実際個々には勝っている局面、光る局面も非常に多く、とても良かったと思っています。

私は、トップチームで中心として活躍できる選手が、下部組織から出てほしいと思っていますし、また、フル代表として選ばれて強豪国と戦ったとしても、個で勝れる選手になってほしいと思っています。育成年代で最大限高められたそういう個が、それぞれの武器を結集して構成した11人のチームとして戦ってこそ、W杯で諸外国に勝てるものだと思いますし、個としても海外で活躍できる選手になりうるのだと思います。


今後の予定としては、

①  9月20日(日) U-15関東リーグ 第8節 vs FC東京深川 14:00KO(深川G)
②  9月23日(水・祝) U-15関東リーグ 第9節 vs 横浜FC 18:30KO(しんよこFP)
③  10月4日(日) U-15関東リーグ 第10節 vs ジェフ千葉 16:30KO(しんよこFP)
④  10月11日(日) U-15関東リーグ 第11節 vs 大宮アルディージャ 16:30KO(しんよこFP)


まだまだ発展途上。小さくまとまった完成形ではなく、個の特長が突出した魅力ある未完成として次のステージにつなげていくためにも、選手にもっともっとチャレンジを促し、もっともっとサッカーを楽しめるように、今後も取り組んでいきたいと思います。

注目されることで、より責任感が増し、緊張感も高まり、成長が促されていく部分もありますので、時間のある方は是非、足を運んで見に来ていただければと思います。


U-15監督 森一哉[E:sun]