さてさてさーて、たびガエルです。
『消化しきれていない過去』を私たちはそのままにしたくないんだと思う。
見てみぬふりをしても、追いかけてくる。
引き離したと思っても、すぐ後ろにびったりといる。
どこかに捨てて埋めるけど、必ず手元に帰ってくる。
過去を消化しないまま、死にたくないんだと思う。
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↑Aさんのエピソード集。読んだら戻ってきてね。
娘さん二人とともに、故郷の島へ帰ることが決まった。
Aさんの家につく。
家の中は荒らされることなく、小綺麗。
主のいない家は、
シーンと静まり返っていた。
居間には、
正方形の缶の箱が置いてある。
その箱は、ガムテープでぐるぐる巻きにされていた。
厳重にされている。
その箱について、私は存在を以前から知っていた。
Aさんが、入居するきっかけ。
それがこの缶の箱だった。
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Aさんは、軽い認知症の症状があったが、自宅で生活をしていた。
それが、入居することになったのは、
突然、庭で野宿をするようになったから。
雨の日も、どんな天気でも、
庭に布団を敷いて、
机も庭。
ごはんも庭で食べていた。
近所の人が「これはただ事ではない」とおもい、
Aさんに聞く。
「姉さんどうしたん?」
Aさん:
「家の中に、爆弾が仕掛けられとる。」
……。
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家の中に爆弾が仕掛けられている
↓
中にいては危険
↓
野宿
ということでは、野宿をするより方法がなかったんだ。。
近所の人は、爆弾を一応探してくれた。
Aさん:
「その缶の箱の中に爆弾が入っている!あけるな!」
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その箱が目の前にあるこの缶の箱だ。
Aさんはわすれているのか缶の事は何も言わない。
久しぶりに帰った家を満喫している。
「これあけてもいい?」
Aさん:
「ええけど、なんでそんなぐるぐる巻きなんやろ?」
5人で缶を囲み、私がぐるぐる巻きのガムテープをはがす。
爆弾が入ってるとされる缶の箱は、厳重だった。
何が入っているんだろう?
興味津々。
ビリビリ、カパっ
そこに入っていたのは、
娘さんと
Aさんと
亡くなった旦那さん
が映った写真が入っていた。
なん枚も、なん枚も。
Aさんは、はにかんで娘さんを抱いている。
旦那さんは、寄り添って恥ずかしそうに笑っている。
家族の写真だった。
それは、
Aさんが、爆弾だといっていた缶に入っていた。
それは、
自分が
「かけおちをして置いていった家族」
の写真だった。
それは、
Aさんが一度は捨てた愛だった。
あけてはいけない禁断の箱には
かつて捨てた愛があった。
Aさんは、写真を拾い上げ、
娘さんたちに改めて謝った。
親子は抱き合う。
涙しながら。
それからAさんは、娘さんと家を片づけ始める。
昔の事を話しながら。
ともに手放しながら。
ひと通りそうじを終えると、むくっと立ち上がり、
「帰ろうか。」
といい、家を後にした。
家から帰ってから
Aさんは、自由に生きた。
やりたいようにやって、
言いたいことは言って、
さほど我慢することもなく、
心配事も少なく、
笑いながら過ごした。
そして
数か月後、
家族に看取られながら、亡くなった。
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Aさんの
消化したかった過去は、
「家族」だったんだろう。
そして、
消化しないままにしていたくはなかったんだろう。
Aさんにとっての「爆弾」は、
棄てたと思っていた「愛」だった。
私は、Aさんの「愛」を「爆弾」のままにしなくてよかった。
あの時、逃げださなくてよかった。
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わたしはいま、
「爆弾」が「愛」だったんだと、一緒に探している。
「この爆弾から早く逃げないと!」
そういって、「愛」から逃げようとする人に、
「大丈夫。なにがあっても。」
「私もね、捨てようとしたんだよ。」
「誰にだってそんなときがあるもん。」
「大丈夫。なにがあっても。」
「あなたは大丈夫。」
「世界はやさしいから。」
そういって、きょうも「愛」を一緒に探している。
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