ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

ノブヒトさん(仮名・40代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

ノブヒト「金運を見てほしいです」

 

僕「お聞きしている生年月日・生誕時刻・生誕地からの西洋占星術で占うと……収入は不安定です」

 

ノブヒト「不安定ということは……多い時もあるのですか?」

 

僕「ありますが……全体としては金運に恵まれません。ギャンブル運もありません。副業を持ったり、転職したりする運勢です」

 

ノブヒト「転職というか……正社員になったことは1度もなく、ずっとアルバイトで食いつないできました」

 

僕「就職氷河期世代ですか?」

 

ノブヒト「そうです。地方の私大卒です。地域の中心都市でサラリーマンしたかったのですが……就職試験に落ちまくって……とりあえずアルバイトで……25年過ぎてしまいました」

 

僕「25年……」

 

ノブヒト「スーパーやコンビニ・飲食業・水商売・建設業・配達・介護・警備……なんでもやりました。バイトが途切れたら、暮らしていけませんから」

 

僕「経済的には不安で、大変だったでしょうが……縛られない自由もあったのでは?」

 

ノブヒト「若い頃は、そう思ってました。たまたま知り合ったゲイの人に旅行を誘われたら、2つ返事でついて行けました」

 

僕「自由恋愛を謳歌したのですね?」

 

ノブヒト「既婚者と付き合っている時は、夕方~深夜のバイトを探して、平日、相手が昼休みの時に逢瀬を重ねてました」

 

僕「バイトの場所も、相手に合わせることができた?」

 

ノブヒト「そうですね。20代の頃は、仕事もある程度選べたし、次々といろんな人と付き合ってました」

 

僕「同棲は、しなかったのですか?」

 

ノブヒト「しなかったですね。誘われた時もあったのですが……縛られると思って……今となっては後悔してます」

 

僕「同棲に応じていれば……もっといい人生だったと思いますか?」

 

ノブヒト「思います。昔の仕事仲間で、金持ちのパパと同棲した奴がいたんです。先月メールしたら『パパは死んだけど、養子縁組していたから、全財産相続した』って……。羨ましすぎます」

 

僕「昔の同僚にゲイ男性がいた?」

 

ノブヒト「24歳の頃、1年近くウリ専ボーイ(男性版風俗)をしたんです。でも、毎日客がつくのは最初だけで……半年もすると客がつかなくなって……ダメでした」

 

僕「ボーイ仲間で、金持ちパパをつかんだ人もいたんですね?」

 

ノブヒト「あいつは、うまくやりましたね」

 

僕「ノブヒトさんも、楽しい時期があったんですよね?」

 

ノブヒト「20代の頃は、お金はないけど、自由がありました。年上男性はおごってくれたし……」

 

僕「今はどうですか?」

 

ノブヒト「出会いがないです。うちの地元で、40過ぎて車持ってないとか、風呂ナシアパートに住んでると、それだけでバカにされます」

 

僕「車がないと不便なんですね?」

 

ノブヒト「そうなんです。相手をうちに呼ぼうにも、風呂ナシだと困りますし……」

 

僕「……」

 

ノブヒト「『男湯はパラダイスだろ?』って言ってくる奴もいますが、とんでもないです。うちの地元は、仕事帰りだと銭湯は閉まっているので、仕事前に行くんです」

 

僕「朝風呂もいいですよね?」

 

ノブヒト「でも、パラダイスではありません。ジイさんしかいませんから」

 

僕「……」

 

ノブヒト「だから、コロナ前から、ずっと彼氏はいません。仕事帰りにコンビニ弁当買ってきて、アパートでひとり侘しく食べる毎日です」

 

僕「正社員には、正社員の苦労があると思います」

 

ノブヒト「そうですね。30代の頃、バイト仲間に誘われて、小さな会社に就職しようとしたんです。そしたら……面接試験の後に……」

 

僕「何かあったのですね?」

 

ノブヒト「そのバイト仲間から『正社員になったら、結婚もできるな? いい女を紹介するよ』って言われて……」

 

僕「就職を断ったのですか?」

 

ノブヒト「フリーターの場合、そのせいで独身だと、周りは勝手に思い込んでくれるんです。が、就職した途端に、結婚圧力がかかるんだと思い知らされて……就職が怖くなったんです」

 

僕「そういう傾向ありますね」

 

ノブヒト「ただ……来年は50歳になるんですよ。さっきも言ったように、金なし車なし風呂ナシのオジサンは相手が見つからない。その日の仕事をして食いつなぐのが精いっぱいの毎日なんです」

 

僕「西洋占星術で言うと、ノブヒトさんは胸や腹・腰に注意です」

 

ノブヒト「建設業をやってた時に腰痛めて、それ以来、肉体労働は厳しいです。寒暖差が激しい所だと咳も出ます。コロナがおさまっても、マスクが手放せません」

 

僕「若い頃とは違ってきますよね」

 

ノブヒト「僕の両親はもう死んでるし、兄や姉も遠くにいて、交流ナシです。老後は施設にでも入りたいんですが……入所費用がないです。ずっとバイトだったから、年金ももらえません」

 

僕「……」

 

ノブヒト「いっそ、朝になっても目覚めず……そのまま逝ってしまいたいです」

 

僕「ノブヒトさんはまだ40代。やっと人生の折り返し地点ですよ」

 

ノブヒト「今から何十年も生きるなんて……それこそ地獄です」

 

僕「生きていれば……いいことも……(ある)」

 

ノブヒト「いいことなんて……コロナ以後はありません。『夕方スーパーで買った300円弁当が、うまかった』ぐらいです。ほかにはありません」

 

僕「……」

 

ノブヒト「肉体も衰えてますが、精神的に落ち込みすぎて、絶望が当たり前になっていて……なんのやる気も起きません。朝起きて、仕事に行くのが精いっぱいです」

 

僕「趣味は?」

 

ノブヒト「寝ることと、テレビを見るだけですね。若い頃は、エアロビクスとかやってましたが……。今は膝や腰が痛いし、ジムなどに通う金がありません」

 

僕「台湾版易タロットのアドバイスカードを引いてみましょう」

 

ノブヒト「お願いします」

 

★ノブヒトさんへのアドバイスカード

↑「沢地萃(たくちすい)」

人々が集まって、神様への奉納行事をおこなっています。

いいことはこれから起こります。しかし、ひとりで家に閉じこもっていてはダメです。外に出ましょう。人に会いましょう。それでこそ、運気が上がるのです。

 

僕「仕事以外のイベントなどに積極的に参加しましょう」

 

ノブヒト「金持ちのパパに出会えますか?」

 

僕「金持ちのパパ? それは難しいでしょうが、人と会話することで、気分も運気も上がります」

 

ノブヒト「……そういうことですね」

 

僕「棚ボタって、人生で、そうそう起こることではありません。棚からボタモチが落ちてこないからと言って、誰もが不幸なわけではありません」

 

ノブヒト「……わかってます」

 

僕「日々の小さな幸せを実感することが、大きな幸せにつながって……」

 

ノブヒト「何年も不幸だったから……その分、ドンと幸せがやってくることはないんですね?」

 

僕「ノブヒトさんは、そんなに不幸な境遇だったのですか? 私にはそうは思えません」

 

ノブヒト「……え? 話聞いてました? 僕はずっと非正規労働で……」

 

僕「ノブヒトさんが選んだことじゃないんですか?」

 

ノブヒト「……選んでゲイになったわけじゃありません」

 

僕「同性愛は、みんなそうです。選んでなったわけじゃない。でも、仕事の仕方は選べます。っていうか、選べるだけでも幸せですよ。世の中には、仕事を選べず、自分に合わない不本意な仕事を強いられてる人が少なからずいます」

 

ノブヒト「……僕の貧乏は自業自得ですか?」

 

僕「収入が少ないことで不幸だと決めつけることはできません。家族のため、経済的安定のために就職して、それこそ結婚圧力で、日々悩んでいる同性愛者もいます」

 

ノブヒト「確かに……20代の頃の僕は、自由気ままでした」

 

僕「ノブヒトさんが非正規労働を続けてきたことを責めてはいませんよ。ただ、正社員にならず、アルバイトを続けたのは、ノブヒトさんの選択だったはずです。自分の選択は受け入れなければなりません」

 

ノブヒト「……わかってます。金持ちのパパの遺産を相続した奴が妬ましくて……」

 

僕「その人にも、人には言えない苦労があったはずです」

 

ノブヒト「……」

 

僕「人と比べても、いいことはありません。自分の道を歩けばいいのです」

 

ノブヒト「僕の道は……これからも続くのでしょうか?」

 

僕「もちろん、続きます。ただし、ひとりで家に閉じこもっていれば、ひとりの生活が続くだけです」

 

ノブヒト「外に出ろと言われても……仕事と買い物と銭湯以外、行くところがありません。旅行する金はありません」

 

僕「散歩でもウオーキングでもいいです。近くの神社やお寺に行くのはどうですか?」

 

ノブヒト「……ご利益がありますか?」

 

僕「氏神様に行ったら、まずは、御礼を言いましょう。見守ってくれているはずですから」

 

ノブヒト「……氏神様?」

 

僕「自分の地域を守っている神社です。インターネットでもいいし、近くの神社に電話してもいいです。調べることは簡単です」

 

ノブヒト「歩いて数分のところに……稲荷神社があります。とりあえず、そこにお参りします」

 

僕「それがいいです」

 

ノブヒト「公民館で、確か、50代以上を対象に『けんこう体操』を無料でやってるんです。来年50歳になったら、そういうとこにも行ってみます」

 

僕「なんでも顔出して、首つっこんでみればいいですよ。ダメならサヨナラすればいいのですから」

 

ノブヒト「……わかりました。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の観音オラクルカードです。

↑「太極拳の上昇のポーズ」

あなたは、内に特別な光を持っています。その光を、あなた自身の為にも、他の人の為にも、より輝かせましょう。あなたのエネルギーの器を大きくする為に、あなた自身を癒し、栄養を与えましょう。

 

それには、直感で正しいと感じる行為をしましょう。人に親切にするとか……あなたが思ったことを実行しましょう。

 

逆に言えば、「本当はしたくない」ことは、しなくてよいのです。少なくとも、迷いがなくなってから実行しましょう。 

 

エネルギーの器が大きくなれば、内なる光も、より輝きます。魂がレベルアップし、あなたの言葉・行動・考えが、より効果的になるでしょう。 

 

↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)