ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

マサトさん(仮名・40代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

マサト「4か月前に彼氏と別れました」

 

僕「彼氏さんのことを、差し支えない範囲で教えていただけますか?」

 

マサト「タケロウ(仮名)という1歳下のゲイです。アプリで知り合い、2年間、同棲してました」

 

僕「同棲して2年……お2人の暮らしが軌道に乗った頃に……(別れたのですね)」

 

マサト「口喧嘩はありましたが、大きな諍いはありませんでした」

 

僕「別れのきっかけは?」

 

マサト「僕の母です」

 

僕「お母様?」

 

マサト「父は20年以上前に病死して、母は兄と住んでました。兄が結婚して兄嫁と同居して、共稼ぎの兄夫婦の家事育児を助けて、うまくやっていたんです」

 

僕「それで?」

 

マサト「20年近く仲良く同居してきた兄嫁と母の仲が、急に悪くなったんです」

 

僕「仲良さそうに見えても、嫁姑ですからね……」

 

マサト「まあ、兄嫁もいろいろ我慢していたのでしょうが……。結局は、兄夫婦の子どもが中高生になって、手がかからなくなり、年取った母は用済みになったんです」

 

僕「……」

 

マサト「それで、母から毎日のように電話が来るようになって……兄嫁にいじめられた話を聞かされるんです」

 

僕「聞かされるマサトさんも、つらいですね?」

 

マサト「そうなんですが……やっぱり母が可哀そうで……兄から数日預かってくれって言われて……」

 

僕「とりあえず、お母様とお義姉さまを引き離して、冷却期間を置いて……ですね?」

 

マサト「そうなんです。4~5日、長くても1週間、母を預かり、兄のもとに帰すという話だったんです」

 

僕「マサトさんは、当時、タケロウさんと同棲中?」

 

マサト「母や兄には、僕がひとり暮らしだと伝えてあったんです。で、仕方ないから、タケロウはネットカフェで寝泊まりしてもらったんです」

 

僕「マサトさん・タケロウさん・お母様の3人で暮らすという選択肢は?」

 

マサト「さすがに、それは考えませんでしたね」

 

僕「1週間、ネットカフェ暮らしのタケロウさんは?」

 

マサト「当初は嫌がってませんでしたよ。『仕方ないね』って感じで……。でも、1週間経つと、母は『(兄夫婦のところには)帰りたくない。ここで暮らす』と言い出したんです」

 

僕「お母様からすれば、長男のお嫁さんに気兼ねしながら暮らすよりも、次男のマサトさんと2人暮らししたい……?」

 

マサト「それはわかるんですけど……母が居ると、タケロウが戻れないんです」

 

僕「それで……?」

 

マサト「母が僕のマンションで暮らすと言い張って……兄に迎えに来てもらって……3人で話し合ったんですが……」

 

僕「うまくいかなかった?」

 

マサト「……母と兄嫁は、昔から(性格が)合わなかったって言うんです。で、兄が『1~2年マサトんちに母を置いてくれ』って言い出して……」

 

僕「マサトさんは『ひとり暮らし』ってことになっているので、断り切れない?」

 

マサト「そうなんです。結局は兄と母に押し切られて……母を引き取ることになったんです。兄が帰った翌日、母の荷物が送られてきたんで……もともと兄嫁は、母を僕のところに押し付ける気満々だったんですね?」

 

僕「タケロウさんは?」

 

マサト「タケロウは……いつまでもネットカフェ暮らしできないので……市内にアパート借りて、出て行きました」

 

僕「まあ、でも……別居しても、お付き合いは続けられる……?」

 

マサト「タケロウは……僕と母に追い出されたと思っていたんです。『僕のことは気にしないでいいから、お母さんと暮らしてね』って言ってきて……」

 

僕「それっきり、別れたんですか?」

 

マサト「来たばかりの母を放っておけないので、一緒に区役所に行って各種手続きしたり、スーパーに行って一緒に買い物したり……」

 

僕「休みの日が、お母様の世話で潰れてしまう?」

 

マサト「そうなんです。で、1か月ぶりにタケロウとデートしようとしたら……タケロウが『好きな男ができた』って……、まさかのお別れ宣言で、合鍵返してきたんです」

 

僕「ひと月、放置したら……タケロウさんは他の男性とつき合いだした?」

 

マサト「LINEは、ほぼ毎日していたんですよ? ただ、タケロウは既読スルーしたり、何日も未読のままだったりしたんで……母を留守番させて、会おうとしたんですが……」

 

僕「タケロウさんから、お別れを告げられた? ガッカリですね? 恨みましたか?」

 

マサト「ガッカリはしました。でも、誰も恨みはしません。タケロウは、もともと『同棲したい』『同性婚したい』って言っていたんです。だから、ずっと同棲可能な相手を見つけたんです」

 

僕「兄夫婦については?」

 

マサト「恨んでませんよ。兄も兄嫁も、最初から母と同居したくなかったんだと思います。長男の責任感で仕方なく……でも我慢できなかった……1番つらかったのは兄嫁だろうと、今はわかります」

 

僕「世の中には、ひとり暮らしの高齢者もいますが……」

 

マサト「母は、もうひとりでは暮らせません。だから、僕のところに来た……」

 

僕「ゲイじゃなかったら……タケロウさんが女性だったら……3人で同居とか……2世帯住宅とか……(できた)」

 

マサト「僕がカミングアウトしてないのが、いけなかったんです。誰も恨んでません」

 

僕「で、今はお母様と2人暮らし?」

 

マサト「母は自分のことは自分でできますが、デイサービスに通っています」

 

僕「家事は?」

 

マサト「母は重たい物持てなくて買い物できないし、IHヒーターや食洗機が使えないので、ほとんど僕がしています」

 

僕「そうなんですね」

 

マサト「兄は『母さんが病院や施設に入るなら、金を出す』って言ってます。が、しばらく、僕は母と2人で暮らすつもりです」

 

僕「孝行息子ですね?」

 

マサト「母がデイサービスに行ってくれるので、仕事を辞めずに済んでます」

 

僕「ノンケ(異性愛)の人でも、親の介護で仕事辞めたりしてますからね」

 

マサト「僕は、まだいい方だと思います」

 

僕「タケロウさんとは、それっきり?」

 

マサト「僕が連絡すると、タケロウの若い彼氏が嫌がりますよね?」

 

僕「タケロウさんは、新しい恋人と同棲?」

 

マサト「そう言ってました。だから、僕からは連絡してません」

 

僕「……つらいですね?」

 

マサト「誰も恨まないし、この人生を受け入れています。でも……母が施設に入ってくれたら……タケロウが戻ってきてくれるかも……って、つい考えてしまうんです」

 

僕「それは、現実ではありえないですか?」

 

マサト「母は、デイサービスですら、嫌がってるんです。毎日、僕が帰宅すると、母が『デイサービス行きたくない』ってごねて……僕がなだめる……その繰り返しです」

 

僕「そうなんですね」

 

マサト「タケロウは、同棲して1か月ですから……きっとラブラブですよ」

 

僕「せつないですね」

 

マサト「仕方ないとわかっているんですが……愚痴を聞いていただき、ありがとうございました」

 

僕「アドバイスカードを引いてみましょう」

 

マサト「お願いします」

 

★マサトさんへのアドバイスカード

↑「翡翠のアリ」

アリは、小さく非力です。多くの動物に食べられる存在です。

でも、自分を犠牲にして役割を全うし、仲間と協力して外敵を追い払い、子孫を育てています。

だからこそ、世界中で繁栄しているのです。

 

あなたの努力と奉仕も、この緑色のアリのように、輝いています。

満月がアリを照らすように、神様はあなたの献身を見守っています。

 

僕「今はつらくても、きっと、お母様を見捨てなくてよかったと、思う時が来ますよ」

 

マサト「そうありたいです」

 

僕「マサトさんはまだ若いです。恋愛のチャンスも、まだまだありますよ」

 

マサト「そう信じています。ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の観音オラクルカードです。

↑「乙女麻姑」

「麻姑(まこ)」とは、中国神話に出てくる仙女。この場合は、観音様のお遣いです。今、あなたは、もしかすると混沌の状態かもしれません。他人への批判で、胸が押しつぶされそうかもしれません。言わば、影の中にあるのです。

 

この「乙女麻姑」は、観音様に使わされて、あなたを導いてくれます。冬の後は春がやってきます。あなたは、これから、目覚め、生まれ変わるように成長します。

 

何も恐れる必要はありません。影の部分も含めて、自分自身を受け入れましょう。あなたは、あなた自身をもっと知りましょう。それで、すべてがよくなるのです。

 

↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)