ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

モリヒロさん(仮名・50代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

モリヒロ「来年、定年退職なんです」

 

僕「それはそれは……。リタイア後は悠々自適ですか? それとも……」

 

モリヒロ「定年後は、働きません。少しゆっくりしたいです。ただ……どこでゆっくりしようか……迷っています」

 

僕「どこに住むか……ってことですか?」

 

モリヒロ「貯金と退職金で、中古の一戸建てか、マンションを購入しようと思っていますが……」

 

僕「今、お住まいのところから離れることも、考えてらっしゃる?」

 

モリヒロ「もともと、転勤族なんです。全国のあちこちに異動して数年暮らして、また異動……を繰り返してきました」

 

僕「今、お住まいの土地は、たまたま転勤で来たのですね?」

 

モリヒロ「そうです。実は東京出身です」

 

僕「そうなんですね?」

 

モリヒロ「高校生の部活の先輩に性的イタズラされて……その先輩はもともとノンケ(異性愛)で、結局女子とつきあい、今は普通に妻子持ちなんですが、僕の方はゲイに目覚めたんです」

 

僕「モリヒロさんは、その先輩が好きだった?」

 

モリヒロ「そうなんです。何となく憧れていた先輩だったので、コロッとゲイになりました。その先輩とも恋人同士になりたかったのですが……」

 

僕「先輩が、女子のもとに戻っていったので……」

 

モリヒロ「大失恋です。先輩は単なる好奇心というか、性欲発散だったんです。そこが見えない僕は夢中になって……」

 

僕「つらいですね?」

 

モリヒロ「で、大学は地方にしたんです」

 

僕「東京の高校から地方の大学へ?」

 

モリヒロ「先輩が僕を避けていて……僕もつらくて……忘れたかったんです」

 

僕「地方の大学に通いながら、改めてゲイデビューですね?」

 

モリヒロ「寮に入ったら、同期の同じ寮生と付き合うようになって……」

 

僕「男子寮の中で付き合った? 周りの目を気にしませんでしたか?」

 

モリヒロ「噂になる前に、2人で寮を出て、アパートで同棲しました」

 

僕「同性の学生同士なら、周囲は単なるルームシェアと見なしますよね?」

 

モリヒロ「そうですね。僕達も、昼間、人前では単なる友人同士って感じで……夜だけラブラブでした」

 

僕「その相手とは、何年……(続いたのですか)?」

 

モリヒロ「1年ちょっとで、相手は出て行きました」

 

僕「別れたんですか?」

 

モリヒロ「僕は酒弱いんですが、相手は呑べえなんです。で、相手だけ地元のゲイバーに行っていて、年上社会人に誘われ、お持ち帰りされ、朝帰り……」

 

僕「ええ? モリヒロさんがいるのに……」

 

モリヒロ「僕が責めたら、相手は逆ギレして出て行き、その年上社会人と同棲したんです」

 

僕「1度のトラブルで……」

 

モリヒロ「その前から、ゲイバーでモテた話や口説かれた話をしてくる相手に、僕が文句を言って……口喧嘩してましたけど……」

 

僕「その後は?」

 

モリヒロ「また、別の同期のゲイの子とつきあいました」

 

僕「その子とも同棲?」

 

モリヒロ「その子は実家から通っていたんです。僕も『友達』として、何度か遊びに行ったんですけど、郊外の大きな農家でした」

 

僕「そうなんですね。その子とはどれぐらい……(続きましたか)?」

 

モリヒロ「2年ほど付き合いました」

 

僕「お別れのきっかけとか、教えていただけますか?」

 

モリヒロ「その子は農家の長男なんで、家を継がなければならないんですよ」

 

僕「40年近く前……そうでしたね?」

 

モリヒロ「その子は地元の公務員試験に受かったんです」

 

僕「兼業農家ですね? 土日だけ農業して、平日は家族に任せる……?」

 

モリヒロ「そうなんですが、その子は大学卒業前にお見合いして……婚約したんです」

 

僕「ええ? 大学在学中にお見合いして、婚約?」

 

モリヒロ「その子が都会へ行ってしまわないように……ご両親が外堀を埋めたんです」

 

僕「地元の大学へ実家から通わせ、地元の公務員試験を受けさせ、地元の女性とお見合い結婚させる……?」

 

モリヒロ「何ヘクタールも田んぼを持っている大規模農家なので、ひとり息子にどうしても継がせたかったんですね? その子も逃げられなかったんです」

 

僕「その子はゲイですよね? 農業や公務員はいいとしても、22歳でお見合い結婚って……」

 

モリヒロ「その子とは卒業後は会ってないんですが……。年賀状はやりとりしていて、今も夫婦連名で届きますから、なんとか離婚しないでうまくやっているみたいです」

 

僕「モリヒロさんは大学卒業後……」

 

モリヒロ「その子のことで、またしても『よその土地に行きたい』思いにかられて、隣の県の会社を受けて、入りました」

 

僕「そこに、今も勤めてらっしゃる?」

 

モリヒロ「そうですけど、全国に支店があって、3年ぐらいで異動になるんです」

 

僕「落ち着かないですね? 慣れたころに職場を移り、引っ越しする……?」

 

モリヒロ「寂しく思ったこともあります。でも、ちょうどよかったとも言えます。30歳40歳になっても独身だと、周りがうるさいじゃないですか? 縁談とか適当にのらりくらりかわしているうちに転勤……で逃げられましたから」

 

僕「彼氏をつくったり、同棲したり……は(しにくい)?」

 

モリヒロ「さすがに、20代後半からは男同士で同棲しづらいですね。同棲は学生時代以来、してません」

 

僕「彼氏はいたでしょう?」

 

モリヒロ「転勤するたびに、男つくりました」

 

僕「でも、また3年で、お別れ? それとも遠距離恋愛?」

 

モリヒロ「いさぎよく別れました。っていうか、僕は基本的に同世代がいいので、20代後半ぐらいから、相手は既婚者が多くなったんです」

 

僕「地方ですからね?」

 

モリヒロ「はい、東京には戻らず、大阪にも行きませんでした。地方回りです。だから、20代後半から、ゲイでも結婚していくんです」

 

僕「カミングアウトは?」

 

モリヒロ「一切、してません。どうせ、3年でよその土地に移動するので……」

 

僕「ご両親やご家族にも?」

 

モリヒロ「ゲイ同士以外には、誰にも言ってません。うすうす感づいてた人はいたでしょうが……」

 

僕「そうなんですね」

 

モリヒロ「きっと、みんな、僕のことを変人だと思ってたんでしょうね」

 

僕「それでも、自分に正直に生きてきた……」

 

モリヒロ「そうなんですけど……40歳過ぎた頃から、新しい土地に行っても、彼氏ができないんです」

 

僕「その傾向は、東京にいるゲイ男性も同じです」

 

モリヒロ「40代ぐらいから、『彼氏ができたら、その土地に永住し、一緒に暮らそう』と考えていたんですが……」

 

僕「今も、彼氏はいない?」

 

モリヒロ「できませんね。既婚者の浮気相手は嫌なんです。どうせなら、相手の1番になりたい……」

 

僕「……」

 

モリヒロ「還暦近くなってからだと……無理ですよね?」

 

僕「70歳近くなってから、新しい彼氏ができた人がいます」

 

モリヒロ「そうなんですか? すごい金持ちとか、イケメンとか?」

 

僕「いえいえ……と言うと失礼なんですが、私のゲイの友人で、経済的にも外見的にも、特別な方ではありません」

 

モリヒロ「励みになります」

 

僕「リタイア後、どこに住もうか、迷ってらっしゃるのですよね?」

 

モリヒロ「はい。できるだけ都会がいいとは思っていますが……兄弟や親戚が多いので、首都圏はないです。大阪・名古屋……などの政令指定都市を考えてます」

 

僕「政令指定都市って、20ありますよね? 全部が候補地ですか?」

 

モリヒロ「転勤で住んだところもありますが、住んでない新しい土地にも、抵抗ないです」

 

僕「転勤が多かったからですね?」

 

モリヒロ「その土地、その土地に、必ず魅力があるんです。そこを見つけるのが、引っ越しの醍醐味ですね」

 

僕「じゃあ、あとは……どこで彼氏が見つかるか……」

 

モリヒロ「そこなんですよ。ぶっちゃけ、彼氏と暮らせるなら、山村でも離島でもいいんです。人口が多い方が(ゲイとめぐり会う)確率が高いから、政令指定都市がいいと思うだけで……」

 

僕「では、来年のリタイア後、どこに住めば彼氏ができるか? 方角で占いましょう。『北』『北東』『東』『南東』『南』『南西』『西』『北西』、大雑把に8つの方角に分けてタロット占いしましょう」

 

モリヒロ「『北西』は外してください。そこに候補地はないです」

 

僕「わかりました。『北西』以外の7つの候補地に、それぞれカードを引きます」

 

モリヒロ「お願いします」

 

★モリヒロさんは、来年の定年後、どこに住めば、彼氏が見つかるか?

現状カード

↑「月」正位置。

月は悩みの象徴。あなたの悩みは、本質的なものです。基本的には、住む場所を変えても同じです。

 

〇「北」

↑「カップの3」正位置。

この地では、飲食しながら会話できる仲間に恵まれます。

 

〇「北東」

↑「ワンドのキング」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

年上男性と縁があるでしょう。しかし、この男性は行動派ですが、既婚者でもあります。

 

〇「東」

↑「塔」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

「崩壊」を表しますが、その後の「再生」「やり直し」の意味もあります。

物理的な崩壊だけでなく、人間関係などの崩壊も意味します。

 

今までの殻を破ろうと思うなら、この地もアリです。

 

〇「南東」

↑「カップの2」正位置。

「パートナー」を表しますが、必ずしも恋愛関係とは限りません。友情などの仲間や親友も表します。

この地では、そういう相手とめぐり会えます。

 

〇「南」

↑「愚者」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

何も持たない「0番」のカードです。

この占いの意図には反しますが、「フリー」の良さを味わえるということです。

 

〇「南西」

↑「カップの6」正位置。

子ども時代の良き思い出……から「昔の想い出・関係者」と読めます。

この地では、懐かしい人と再会します。

昔の恋人とヨリが戻る可能性も、無きにしも非ずです。

 

〇「西」

↑「ワンドの5」リバース(逆さま)。見やすくするために正位置で貼り付けてます。

3人以上の「争い」「もめごと」を表します。

リバース(逆さま)なので、建設的な争いとは言えません。

 

遊び人と知り合い、愛憎関係に巻き込まれ、結局何も残りません。

 

〇最終アドバイスカード

↑「剣の6」正位置。

小舟に母子が乗っています。荷物もなく、剣が刺さっているだけ。夜逃げにも見えます。

 

不本意な旅立ちですが、結果は悪くなりません。

方針変更した方がいいと言うことです。

 

僕「北・南東は、良い人とめぐり会います。しかし、同棲に結びつく相手かどうかはわかりません。恋人にこだわるなら、南西の方が可能性あります。懐かしい人に会うということは、昔の恋人と再会かもしれません」

 

モリヒロ「南と西はよくないんですね?」

 

僕「西が最悪です。人に振り回され、結局は何も残りません。南は、彼氏はできませんが、傷つくことはないでしょう」

 

モリヒロ「東は……よく考えたら、東京になってしまうんです。崩壊って……ゲイばれですか?」

 

僕「その可能性あります。が、必ずしも悪い結果にはなりませんよ」

 

モリヒロ「今更、兄弟や親戚にゲイばれしても、どうってことないんですが……」

 

僕「カミングアウトにはリスクもあります。が、モリヒロさんの場合は、思い切ってするのもアリです」

 

モリヒロ「開き直った方がいいのでしょうか?」

 

僕「そうですね。最終アドバイスカードでも、『想定外の方向に行く』ことを勧めています」

 

モリヒロ「東京は……確かにゲイ人口は1番多いのでしょうが……」

 

僕「占いの結果を参考に、最終決断は、モリヒロさん自身ですから」

 

モリヒロ「……そうですね。まだ時間があるので、東京も視野に入れ直して、考えてみます」

 

僕「そうしてください」

 

モリヒロ「ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の観音オラクルカードです。

 

↑「象牙色の白鳥の女神」

 

あなたの魂は、純粋です。悪意も先入観もなく、光り輝いています。

 

あなたは、過去や現在のことなどで、ネガティブな思いを抱いているかもしれません。しかし、過ぎたことやどうしようもなかったことで、自分を責めても仕方ないのです。

 

あなたの魂を見つめましょう。あなたの純粋さを知らない者たちの言葉に惑わされてはなりません。あなたの心の中の「象牙色の白鳥の女神=観音様」を意識し、その言葉に耳を傾けましょう。

 

あなたが、「何ら恥じない」「これが正しい」と思えるなら、それでいいのです。

 

↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)