ゲイ占い師 豫 空潤です。

 

少し前のオンライン鑑定です。

 

タカアキさん(仮名・50代ゲイ男性・地方在住)のプライバシー保護のため、多少変更しています。

 

タカアキ「運勢全般を見て欲しいです」

 

僕「教えていただいた生年月日・生誕時刻・生誕地による西洋占星術ですと、バランスのとれたお人柄で、勤勉で努力家。しかし、波乱万丈の人生になります。運気のいい時期にも落とし穴があり、運気の悪い時にも救いの神が現れます」

 

タカアキ「確かに、波乱万丈です。自分では、普通に無難に努力し、人並みの道を歩こうとしたのですが……不運続きで……いつの間にか、人とは違う道を歩くことになりました」

 

僕「いろいろとアクシデントがあったのですね?」

 

タカアキ「やっぱり、高3の頃に父が病死したのが大きかったです」

 

僕「それはそれは……」

 

タカアキ「父は、小さな会社を経営していたのですが、亡くなった後に、会社を畳んでも返しきれない借金が残ってました。専業主婦だった母が働きに出ただけでなく、兄は大学中退して働き……僕は進学校にいたんですが……高卒で働くことになりました」

 

僕「大学進学するつもりが……急遽、就職になったのですね?」

 

タカアキ「何の資格もなかったので、個人商店で働くことになったんです」

 

僕「そうなんですね」

 

タカアキ「50代の男性が1人でやっている店で……働きを認められれば、店を譲ってもらえる……と紹介されたんです」

 

僕「ちょっと、おいしい話に聞こえますね?」

 

タカアキ「僕も、そう思ってしまいました。が、いざ働いてみると、いろいろ訳アリで……」

 

僕「訳アリ?」

 

タカアキ「社長はバツ1で、元奥さんとは交流ないんですが、隣の市で美容師をしている娘さんは時々来ていたんです」

 

僕「その娘さんが?」

 

タカアキ「20代半ばで独身の娘さんを、社長は心配していて、なんか、僕とくっつけようとしてくるんです」

 

僕「その時、タカアキさんの性的指向は?」

 

タカアキ「ノンケ(異性愛)です。その娘さんは、僕より6歳上なんです。悪い人ではなかったんですが……『お姉さん』って感じで……」

 

僕「結婚の対象にはならなかった?」

 

タカアキ「そうなんです。で、社長に正直に話したら、社長に『お前、童貞か?』って聞かれて……」

 

僕「今なら、同性同士でも、控えるべき発言ですが……」

 

タカアキ「当時は、そんな配慮や遠慮はなかったですから。僕が『童貞です』って答えたら……手を出されてしまいました」

 

僕「バツ1の社長に? 社長はバイセクシャル?」

 

タカアキ「そういうことです」

 

僕「タカアキさんには、その気はなかったんですよね? 断れなかったんですか?」

 

タカアキ「退職覚悟なら、断れたと思いますが……。まだ店に入って1年経ってなかったし……」

 

僕「タカアキさんは、当時、19歳? 好奇心もありましたか?」

 

タカアキ「はい。外国の無修正のエロ写真を見せられて、興奮したところを、やられてしまいました」

 

僕「今で言う性被害を受けたんですね?」

 

タカアキ「今ならそうですが……当時は『イタズラ』扱いでした」

 

僕「19歳のタカアキさんにとって、どうでしたか? 傷つきましたか?」

 

タカアキ「びっくりしました。男同士でそういうことは考えてませんでした。でも、肉体的にはすごく感じました……」

 

僕「相手は30以上年上のオジサンですよね?」

 

タカアキ「もちろん、恋愛感情は全く感じません。ただ、気持ちいい……ということで、身を任せてしまいました」

 

僕「オナニーする感覚で、してもらった?」

 

タカアキ「そんな感じです」

 

僕「それは、どのくらい続いたんですか?」

 

タカアキ「1年ちょっと……」

 

僕「1年で終わったのは、何か……(きっかけが)?」

 

タカアキ「社長との関係が、どんどん深くなっていって……」

 

僕「関係が深く?」

 

タカアキ「最初は実家から通っていたんですが……社長から、家賃も食費もいらないからって誘われて、住み込みで働くことになったんです」

 

僕「それは……かなりお得ですよね」

 

タカアキ「そうなんです。でも、住み込みになったら、それまで拒んでたお尻もやられちゃって……」

 

僕「社長と従業員ですが、住み込みでカラダもすべて許すと……まるで愛人ですよね?」

 

タカアキ「そうなんです。それだけならまだしも、社長は、またしても『俺の娘をもらえ』って言ってくるんです」

 

僕「え? 社長の愛人になりながら、社長の娘さんと結婚しろと?」

 

タカアキ「近親相姦になりますって言ったら、社長は『世間にはよくあることだ』って言って……」

 

僕「それで……?」

 

タカアキ「このままだと、社長に抱かれながら、社長の娘さんとも結婚……という訳わからない関係になりそうで……退職しました」

 

僕「それで……?」

 

タカアキ「幸い、実家の借金は返済の目途が立っていたので、僕は隣の市でひとり暮らしして、運転免許とって再就職しました」

 

僕「再スタートですね?」

 

タカアキ「ただ、1年も、社長に抱かれていて……いつしか……」

 

僕「タカアキさんもゲイになっていた?」

 

タカアキ「友達が欲しかったんです。そしたら、市内にゲイバーがあることがわかり、親近感を抱いて、行ってみたんです」

 

僕「で、社長以外のゲイ男性と知り合った?」

 

タカアキ「はい。そこで、僕は社長は好きになれなかったが、好きになる男性もいるとわかったんです」

 

僕「それからは、お互いに好きな男性とお付き合いを?」

 

タカアキ「そうですね。でも、1年続いた人もなく、一緒に暮らす人もいませんでした」

 

僕「そうなんですね?」

 

タカアキ「カッコいいと思う男は遊び人だったり……マジメで浮気しない代わりにクセが強かったり……顔も性格もいい人はヒモ男で、ろくに働かなかったり……」

 

僕「一長一短ですね?」

 

タカアキ「気がつけば、40歳を過ぎていて……『まだまだこれから』と思っていたら、コロナになって失業して……」

 

僕「コロナで、職場が閉店?」

 

タカアキ「何度か転職して、最後は飲食店だったので……」

 

僕「失業して……どうしましたか?」

 

タカアキ「以後は、今に至るまでバイト生活です」

 

僕「そうなりますね」

 

タカアキ「で、去年は癌になって……」

 

僕「癌? それは大変で……」

 

タカアキ「初期癌でしたから、患部を切除してOKなんですが……」

 

僕「入院・手術ですよね?」

 

タカアキ「そうです。母は10年以上前に亡くなってますし、兄夫婦とは疎遠でしたが……」

 

僕「入院の保証人?」

 

タカアキ「それと、手術の同意書にサインを、兄にしてもらいました」

 

僕「そうなりますよね」

 

タカアキ「兄には『サインはするが、援助はできない』と言われました。子どもが3人ともまだ学校に通っていて……家計が大変だって……。僕は『経済的な迷惑はかけない』って答えました」

 

僕「……」

 

タカアキ「今は、もう元気なんですが……。相変わらずのバイト暮らしで、少しあった蓄えは入院で使い果たしたので、貯金ゼロです。ひと間の風呂無しアパートに住んで、死ぬまで働くしかありません……」

 

僕「元気になったのが救いですね?」

 

タカアキ「そうなんですが……。兄から聞いたんですが、僕が最初に働いた店……あのバイセクシャル社長は亡くなって、住み込み従業員の男が婿に入って継いで、今は支店も出すほど儲かっているそうです」

 

僕「え? タカアキさんが辞めた後に入った男性従業員が跡取りになった?」

 

タカアキ「8歳も上の姉さん女房で……子どもはいないが、経営は順調で、奥さんの美容室も2軒目の店を開いたって……」

 

僕「そのお婿さんも、先代社長に……(抱かれた)?」

 

タカアキ「きっとそうです。カラダの関係を断ったら、社長が店を継がせるわけないです。娘さんとの結婚も……」

 

僕「お婿さんの現社長とは、面識は?」

 

タカアキ「ないです。でも、噂では俳優みたいな美男子だと……。きっとそいつもゲイです。社長の愛人兼娘婿になり、店を継いだ……。既婚ゲイで、奥さんに隠れて外で遊んでいるに違いありません」

 

僕「それは……証拠ないですよね?」

 

タカアキ「しばらくゲイバー行ってなかったんですが、今度、また行こうと思います。そこで、そいつの噂を聞き出そうかと……(思ってます)」

 

僕「それは……」

 

タカアキ「やめた方がいいですか?」

 

僕「お店継いだ男性が、実はゲイであっても、奥さんに隠れて男遊びしているとしても……もう、タカアキさんとは関係ないですよね?」

 

タカアキ「あの店辞めて、30年以上経ちます。以後、まったく連絡してません」

 

僕「だったら、顔も知らない無関係な男性ですよね? そんな人のことを根掘り葉掘り調べて、いいことありますか?」

 

タカアキ「……」

 

僕「最初の店を辞めず、社長の愛人を続けて、年上の娘さんと結婚していたら、店を継いで金持ちになれた……と思っていますか?」

 

タカアキ「店を辞めたことに後悔はありません。社長の相手も、いい加減ウンザリしていたし、社長の娘との結婚も考えられなかったし、何より、ドロドロの近親相姦が嫌でした」

 

僕「だったら、今更、昔いた店のことなど、どうでもいいじゃないですか? 先代の社長がまだ存命で、『あれは性被害だった』と訴えるなら別ですが……」

 

タカアキ「1年も抱かれ続けて逃げ出さずに同居して……今更『性被害だった』とは言うつもりないです」

 

僕「タカアキさんにとっては性被害だったとしても……2代目社長には関係ないことですよ」

 

タカアキ「……そうですね。人から見たら、僕がやっかんでいるみたいに見えますね?」

 

僕「いいことは何もありません」

 

タカアキ「そうですね。ひとり暮らしは嫌いじゃないんですが……。グルグルと同じことを考えてしまって……」

 

僕「アドバイスカードを引いてみましょう」

 

タカアキ「お願いします」

 

★タカアキさんへのアドバイスカード

↑「ハーモニー」正位置。

女性が、リードもなしで、鹿を連れて歩いています。鹿は女性に従っています。

 

僕「この鹿(動物)は、自分自身の内心のいろいろな欲求。そこをうまくコントロールして……というカードです」

 

タカアキ「人を羨んだりする心を抑えねばならないですね?」

 

僕「人と比べても仕方ありません。人は実際の苦労をペラペラ話しませんから……」

 

タカアキ「あの2代目社長も、先代に性被害受けて……我慢と辛抱したんでしょうね……」

 

僕「そこは……人には言いたがらないものです。いくら調べても、わかりませんよ」

 

タカアキ「そうですね」

 

僕「過去よりも、現在や未来を考えましょう。彼氏をつくる気持ちは?」

 

タカアキ「同世代以下の彼氏なら欲しいです。でも、カネのない中年アルバイトはまったく相手にされません」

 

僕「お友達は?」

 

タカアキ「ゲイバーに行かなくなって、ゲイ友とも疎遠になりました。連絡先も、知りません」

 

僕「アドバイスカードみたいに動物を飼うとか?」

 

タカアキ「鹿ですか?」

 

僕「犬でもネコでも鳥でもいいですよ」

 

タカアキ「今のアパートはペット禁止ですが……確か、小鳥なら飼えるはずです。飼ってみようかな……」

 

僕「いいですね。生活にハリが生まれますよ」

 

タカアキ「言葉をしゃべるオウムやインコがいいですね」

 

僕「いいですね」

 

タカアキ「ありがとうございました。話を聞いていただき……助かりました」

 

僕「人は人、自分は自分ですよ」

 

タカアキ「そうですね。変なことに心を乱されないようにします。自分のペースを守ります」

 

僕「それがいいです」

 

タカアキ「ありがとうございました」

 

僕「こちらこそありがとうございました」

 

さて、今日の観音オラクルカードです。

「翠玉の泉からの飲み物」

「翠玉」とはエメラルドのこと。

翠玉の泉を飲むためには、心を開く必要があります。

ネガティブな思いやストレスから身を遠ざけ、無心で目の前のとに取り組みましょう。

 

「飲む」ということは「受け入れる」ということ。

心を閉ざしていては、何も得ることはできません。

 

観音様を信じる……というより、自分自身の可能性を信じましょう。

 

↓我が師である 霊観占 大幸 峰ゆり子先生。

 

 

↑峰ゆり子先生宅玄関前の観音像(北海道苫小牧市)