BLEACH COLOR EYES -48ページ目

振り下ろされる刃

果たされない靄のような、朧げな夢は。



想いのこもらない言葉で紡ぐ、優しい嘘は






実現する希望の、限りなく薄い望みは








酔いに任せて、大きくなった、無責任な言葉は









愛する、その一方的な苦悩は









つまり







軽はずみな感情や






軽はずみな言葉や









簡単に交わしてしまう約束や






誓いや













ない覚悟を、あるかのように見せることや











一瞬でも、そう想って交わす、大切なことや












真っ直ぐに澄んだ目で






ズレ合った合った視線で















交わす、一瞬のやりとりは














歓喜の瞬間は


満たされたあの眠りは


繋いだあの掌の温もりは


交わした言葉とキスは


信じてしまう弱い心は


信じた己の弱い心は
















あの愛の言葉は











振り下ろされる刃に似ている。





















終着

どれくらいの時間が経っただろう。

生命とはかくも儚く、かくも鮮やかに心を壊すものか。

その花弁が散り去るのと同じようにして、愛や誓いは儚く色褪せていく。


ここに立つまでに、何を失い、何を手にしたか。望めば望むほど、掌から零れた輝きの破片は粉々に砕け、空に消えていった。

まるで廻る運命の歯車の間で砕かれて墜ちる砂のように。


かつて誓い合った約束は、胸を掻きむしり喰い散らす羽虫になり、夜な夜な脳裏を掠めて傷を塞いだ痂を剥がそうとする。



属さないのではない。属すことが出来なくなってしまっただけのこと。それは悲しいことでも駄目なことでもなく、ただ…

この現実に己の道を見失ってしまっただけのことだ。



何故なら、もとより誰もどこかに属してなどおらず、その感覚をどれだけ求めるかということしか無いからだ。





何を失い、何を手にしたのか。

いや、何を手にした代わりに何を失ったのか。



目を懲らせば、きっと道理が見える。むしろ、道など、その荒れた轍はすでに目の前に敷かれていたのかも知れない。




死に絶える時に、何を思うだろう。
今まさに死に絶える直前に。



何を思うのか…。






冷たい氷雨は、晴れ渡る冷たい空の、降りしきる太陽の鬣に足跡を消されることを知りながらも、ただただ、その身を地面に打つことしか知らずに墜ちていく。




この身も、私たちの誓いも、ただただ純粋に墜ちていくことしか出来ないのだろうか。







かつて交わし合った幼い約束の、あの掌の温もりも忘れて…




向かい合うお互いの目線の先も知らずに…。

浮上せず

久しぶりの感覚。

深く深く沈み込み、浮かび上がることができないように思う、この感覚。


そして過去を振り返る。未熟な自分と愚かな時間と行為。断ち切ることのできない、因果とも言える鎖。


この世界に身を置く限り、和解はなく過ぎ去っていく時間とともに尾鰭背鰭をつけて、必要以上に膨れ上がる誇大される悪評。


だが、それはなんともないような傷になった。
だから、不快感はあれこの先に暗闇をもたらすものにはならない。



羽ばたいた蝶が見る夢は、漆黒の暗闇を飛び続け疲れ果てて、墜ちていく我が身を眺める視線。



きっと、嘘が恐いだけ。きっと、心が離れてすれ違うのが恐いだけ。
きっと、嘘になるのが恐いだけ。



だが、欺かれるを恐れるな。


世界はすでに欺きの上にある。


世界はすでにすれ違いの上にある。







突き立てる牙が折れるのは、魂に共鳴する真実を忘れかけた心に似る。









名前を呼んで。








手を伸ばせ。





だが、恐れるな。









欺かれるを恐れるな。











世界はすでに欺きの上にある。