ストリート・ビート:トム・スコット | かえるの音楽堂

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どを紹介いたします。

STREET BEAT : TOM SCOTT

(1979年)

 トム・スコットの1979年発売の傑作アルバムです。このアルバムは、ジャズ、ロック、ポップ、R&B、AOR等すべてのエッセンスを感じさせ、フュージョン・ファンだけでなくAORファンの間でも評判が高いです。参加ミュージシャンとしてはスタジオ・ミュージシャンとしても多くのアーティストの作品に参加してきた“TOTO”のドラマー、ジェフ・ポーカロ(ds)と西海岸屈指のベーシスト、ニール・ストゥーベンハウスを中心に、カルロス・リオス(g )、ラルフ・マクドナルド(perc)、バジー・フェイトン(g)、ジミー・ハスリップ(b)、ドン・グルーシン(keyb)、ヒュー・マックラッケン(g)、ジェリー・ピーターズ(keyb)、リック・マロッタ(ds)、ジム・ホーン(sax)他です。彼ら西・東海岸のトップミュージシャン達が生み出すサウンドはとっても爽快でポップそのものです。トム・スコットはサックスの他、リリコーンを吹いています。このアルバムでのトムはソロよりメロディーやアンサンブルが中心となっています。アルバム・ジャケットはトムが音楽を聴きながら車を運転しているイラストですが、カーステレオや当時流行のウォークマンで聴くことを意識したようなサウンドです。ジャズ、フュージョンとは違ったポップでAORテイストを加えたトムの名盤の一枚と言えます。

 

1. STREET BEAT(ストリート・ビート)

2. GREED (グリード)

3. COME CLOSER, BABY(カム・クローサー・ベイビー)

4. HEADING HOME(ヘッディング・ホーム)

5. CAR WARS(カー・ウォーズ)

6. WE CAN FLY(ウィ・キャン・フライ)

7. GIVE Me YOUR LOVE(ギヴ・ミー・ユア・ラヴ)

8. THE SHAKEDOWN(シェイクダウン)

 

 収録曲は全8曲で全ての曲がトム・スコットの作です。(2曲目、7曲目は共作)ジェフ・ポーカロは5、6曲目を除く6曲に参加しています。5曲目「CAR WARS(カー・ウォーズ)」は、1979年公開のアメリカ映画“Americathon”のサウンドトラックに使用され、またこの曲ではその後“イエロージャケッツ”のメンバーとして活躍するラッセル・フェランテとジミー・ハスリップが参加したことも注目です。収録曲中大半の曲はインストゥルメンタルですが、2曲目「GREED (グリード)」と7曲目「GIVE Me YOUR LOVE(ギヴ・ミー・ユア・ラヴ)」の2曲ではヴォーカルがフィーチャーされており、よりAOR的な雰囲気を感じさせます。アルバムはアメリカでは総合チャートのBillboard 200で162位、また“ビルボード”誌のジャズ・アルバム・チャートでは7位に達しました。