イン・フライト:ジョージ・ベンソン | かえるの音楽堂

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IN FLIGHT:GEORGE BENSON

(1977年)

 ベンソンはブリージンで大ブレイクし、ジャズだけでなくソウル、ポップス全般で大ヒットしこれまでのジャズのベスト・セラー記録を全て打ち破りました。今回紹介する作品はスーパースターとなったジョージ・ベンソンのワーナー第2作です。ブリージンが大ヒットした最大の理由が、ベンソンのヴォーカルをフューチャーしたマスカレードによるものです。この曲によりベンソンはジャズギタリストだけでなく、ヴォーカリストとしても人気者になりました。アルバムとしては前作の延長線上ですが、今回は全6曲中4曲で歌っており、よりヴォーカリストを前面に出しています。プロデュースはトミー・リピューマ、アレンジがクラウス・オガーマンの名コンビです。参加メンバーもジョージ・ベンソン (g、vo) 、フィル・アップチャーチ (g) 、ロニー・フォスター (key) 、ホルヘ・ダルト (p) 、 スタンリー・バンクス (b) 、ハーヴィー・メイソン (ds) 、ラルフ・マクドナルド (per) 、クラウス・オガーマン (arr)他と前作と同じ気の知れた人達です。

 

1.NATURE BOY(ネイチャー・ボーイ)

2.THE WIND AND I(ウィンド・アンド・アイ)

3.THE WORLD IS A GHETTO(世界はゲットーだ)

4.GONNA LOVE YOU MORE(君のとりこに)

5.VALDEZ IN THE COUNTRY(ヴァルデス・イン・ザ・カントリー)

6.EVERYTHING MUST CHANGE(エヴリシング・マスト・チェインジ)

 

 1曲目「NATURE BOY(ネイチャー・ボーイ)」はエデン・アーベッツ作詞・作曲のシンフォニック組曲「ネイチャー・ボーイの伝説」の中の一曲で、ナット・キング・コールが歌って大ヒットした曲です。ベンソンがソウルフルに歌い、ギターを弾いています。後半にはスキャットを聴かせています。2曲目「THE WIND AND I(ウィンド・アンド・アイ)」はロニー・フォスター作曲のファンキーなインストゥルメンタル曲です。3曲目「THE WORLD IS A GHETTO(世界はゲットーだ)」はウォーのヒット曲です。前半はギターを中心に弾き、後半になると歌とスキャットを聴かせてくれます。4曲目「GONNA LOVE YOU MORE(君のとりこに)」はモリス・アルバートの曲でここでもベンソンがヴォーカルを聴かせてくれます。5曲目「VALDEZ IN THE COUNTRY(ヴァルデス・イン・ザ・カントリー)」はダニー・ハサウェイ作の曲でベンソンがギターで歌い上げます。ラスト6曲目「EVRYTHING MUST CHANGE(エブリシング・マスト・チェンジ)」はベナール・イグナーの曲です。この曲はクインシー・ジョーンズやランディ・クロフォード他、多くのミュージシャンが取り上げていますが、ベンソンのスキャットを交えたヴォーカルやギターが最高です。前作以上にソフト&メロウ度高めな、ベンソンの歌とギターを堪能できるアルバムです