太陽の戦士:マーク・コルビー | かえるの音楽堂

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70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
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どを紹介いたします。

SERPENTINE FIRE: MARK COLBY

(1978年)

 メイナード・ファーガソン・バンドのサックス奏者、マーク・コルビーのTapann Zeeレーベールからのファースト・アルバムです。マークはメイナード・ファーガソンのアルバム“PRIMAL SCREAM(クロスオーバー・ファーガソン)”からMFBに参加し3枚のアルバムでソリスト、音楽監督としての3年間のツアーの後に、ボブ・ジェームスに見いだされTapann Zeeの作品への参加やボブのバンドで活動しました。今回の作品ではプロデューサーにジェイ・チャタウェイ、エグゼクティヴ・プロデューサーにボブ・ジェームスを迎え、参加メンバーはボブ人脈を中心にボブ・ジェームス、クリフォード・カーター(keyb)、エリック・ゲイル、スティーブ・カーン、ハイラム・ブロック(g)、ゲイリー・キング(b)、スティーブ・ジョーダン、スティーブ・ガッド(ds)、ルーベンス・バッシーニ(perc)、ジョン・ファディス(tp)他です。アルバム・ジャケットは口紅のついたタバコのドアップ写真です。口紅のついたタバコの吸い殻と言えば、ウェス・モンゴメリーの“ア・デイ・イン・ザ・ライフ”が有名ですが、今回のアルバムもお洒落なジャケットです。(個人的にはタバコは嫌いなのですが・・・)全体的にサウンドはボブ・ジェームス・カラーですが、ジェイ・チャタウェイがプロデューサー、アレンジを行っている分ボブ・ジェームスのアルバムよりはジェイ・チャタウェイ色のほうが強いかなと思います。

 

1.SERPENTINE FIRE(太陽の戦士)

2.DAYDREAMER

3.ON AND ON

4.KING TUT

5.RENEGADE

6.RAINBOW WINGS

 

 1曲目「SERPENTINE FIRE(太陽の戦士)」はアース・ウィンド&ファイアーの曲で、彼らのアルバム“ALL’n ALL(太陽神)”のオープニング・ナンバーです。原曲に近いイメージですが、ドラムとパーカッションのリズムにのって吹くマークのサックスの前奏部はアースとはまた違った感じのワイルドなブローです。アレンジはジェイ・チャタウェイです。2曲目「DAYDREAMER」はジェイ・チャタウェイ作のバラード曲です。アレンジもジェイ・チャタウェイでマークはソプラノを吹いています。ギター・ソロはエリック・ゲイルです。3曲目「ON AND ON」はスティーブン・ビショップの作品でビル・イートンがアレンジを行っています。マークのテナーのあとにボブ・ジェームスのフェンダー・ローズ・ソロが大幅にフィーチャーされます。後半になるとマークがソロを吹きまくります。4曲目「KING TUT」はボブ・ジェームスの作品でアレンジもボブです。5曲目「RENEGADE」はジェイ・チャタウェイがストリングス&ホーン・アレンジを行っています。ここではハイラム・ブロックがギター・ソロとスキャット・ヴォーカルを聴かせてくれます。6曲目「RAINBOW WINGS」はスティーブ・カーンのオリジナルです。ボブ・ジェームスのエレピやシンセをバックにマークがほとんど全般ソロをとっています。このアルバムではエリック・ゲイルやボブ・ジェームスがソロをとる以外は、ほとんど全般に渡りマークが吹きまくっています。マークはその後80年には大学でサックスの講師として働いたり数々のレコーディング・セッションに参加しましたが、2020年に癌のために亡くなりまた。