ティージン:コーネル・デュプリー | かえるの音楽堂

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TEASIN' : CORNELL DUPREE

(1974年)

 コーネル・デュプリーの1974年発表の初リーダー作です。コーネル・デュプリーは、言うまでもなく、スタッフのギタリストであり、またガッド・ギャングのギタリストでもありました。このアルバムの発表時にはまだスタッフは結成していませんでした。スタッフの結成は2年後の1976年になります。コーネル・デュプリーで思い浮かぶのは、パイプを吸っている姿ですね。彼のいぶし銀のようでソウルフルなギタープレイは今でも変わらず安心して聴けます。この初リーダー作には、その後スタッフやガッドギャングで同僚となるリチャード・ティー(keyb)をはじめ、チャック・レイニー(b)、ジョー・ファレル(ts)、バーナード・パーディー(ds)、ラルフ・マクドナルド(perc)などが参加しています。収録曲はカバーと自作曲の全8曲です。スタッフよりもよりブルージーなR&Bよりなフュージョンを聴かせてくれます。

 

1.Teasin'(ティージン)

2.Blue Nocturne(ブルー・ノクターン)

3.Jamaican Lady(ジャマイカン・レディ)

4.Feel All Right(フィール・オールライト)

5.How Long Will It Last(ハウ・ロング・ウィル・イット・ラスト)

6.What Would I Do Without You? (ホワット・ウッド・アイ・ドゥ・ウィザウト・ユー?)

7.Okie Dokie Stomp(オーキー・ドゥーキー・ストンプ)

8.Plain Ol' Blues(プレイン・オール・ブルース)

 

1曲目の「Teasin'(ティージン)」はキング・カーティスとデラニー・ブラムレッド作のファンキーな曲です。ホーン・セクションをバックにジャジーでソウルフルなギターを弾いています。コーネルはキング・カーティスのバンドに参加していました。2曲目「Blue Nocturne(ブルー・ノクターン)」もキング・カーティスの曲です。リチャード・ティーのゴスペル・オルガンも素晴らしいバラード・ナンバーでチャック・レイニーとバーナード・パーディーのリズム隊をバックにリチャードとコーネルが演奏します。3曲目「Jamaican Lady(ジャマイカン・レディ)」はコーネルとチャック・レイニー共作の題名どおりジャマイカン・タッチの曲です。パーカッションのラルフ・マクドナルドがジャマイカンな味のある演奏を聴かせてくれます。4曲目「Feel All Right(フィール・オールライト)」もキング・カーティス作のシャッフル・ビートに乗ったブルース・ナンバーです。5曲目「How Long Will It Last(ハウ・ロング・ウィル・イット・ラスト)」はエリック・ゲイル作の乗りのよい曲です。この曲はスタッフのデビュー・アルバム“STUFF!!”にも収録されました。どちらも甲乙つけがたい演奏です。6曲目「What Would I Do Without You? (ホワット・ウッド・アイ・ドゥ・ウィザウト・ユー?)」はレイ・チャールズ作の曲です。レイに代わってコーネルがギターで歌っています。ゴスペル・タッチのジョージ・スタッブズのピアノとオルガンもいい感じですね。これぞまさしくインストルメンタル・ソウルです。7曲目「Okie Dokie Stomp(オーキー・ドゥーキー・ストンプ)」はプラマー・デイビスの曲です。ジャズ・ビック・バンド風な演奏をバックにジャジーでブギ・ウギなギターを弾いています。8曲目「Plain Ol' Blues(プレイン・オール・ブルース)」はコーネル作のブルース・ナンバーです。スタッフにしろ、コーネルにしろ彼らの音楽は打ち込みと違いまさに人間を感じる音楽です。またテクニックも素晴らしいしギターファンならずとも、是非聴いて欲しいです。セピア色のアルバム・ジャケットもなかなか味があります。