THE BEST OF EARTH.WIND&FIRE Vol.1: EARTH.WIND&FIRE
(1978年)
アース・ウィンド&ファイアーが彼らの絶頂期に発表したオリジナルの初ベスト盤です。ジャケットのイラストは「太陽神」に続き、日本人のイラストレーター長岡秀星氏です。曲はCBS時代のヒット曲に加えアルバム未収録曲と新曲2曲です。すべての曲がヒット曲でまた多くがポップスタンダード曲ともなっています。タイトルのVol.1からも分かりますようにすでに第二弾も出すつもりだったのですね。Vol.2は10年後の1988年に発売されました。こちらもヒット曲満載でした。
1.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE(ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ)
2.FANTASY(宇宙のファンタジー)
3.CAN'T HIDE LOVE(キャント・ハイド・ラヴ)
4.LOVE MUSIC(ラヴ・ミュージック)
5.GETAWAY(ゲッタウェイ)
6.THAT'S THE WAY OF THE WORLD(暗黒への挑戦)
7.SEPTEMBER(セプテンバー)
8.SHINING STAR(シャイニング・スター)
9.REASONS(リーズンズ)
10.SING A SONG(シング・ア・ソング)
1曲目「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE」はビートルズの1966年作“リボルバー”収録の曲です。アースの曲は1978年公開のミュージカル映画“サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド”で演奏しサントラ盤に収録されたものです。アース自身はシングル盤のみ発売していました。アースの演奏は完全に彼らのオリジナルと言ってよいダンスミュージックになっています。なおこの映画には彼らも、主役だったビー・ジーズやピーター・フランプトンとともに出演しました。2曲目「FANTASY」は“太陽神”からの曲です。アメリカではR&Bチャート12位、ポップ・チャート32位と大ヒットとはならなかったのですが、日本では大ヒットを記録しました。メロディとか日本人の琴線に触れたのでしょうね。3曲目「CAN'T HIDE LOVE」はスキップ・スカボロウ作で“灼熱の狂宴”からの曲です。元々アースのために書いた曲ではありませんが、アースが取り上げて有名になりました。4曲目「LOVE MUSIC」はこのベスト盤に新曲として収録されたものです。5曲目「GETAWAY」は“魂”からの第一弾シングル・カットの曲です。16ビートでグイグイと前に進むダンサブルな曲です。R&Bチャート1位、ポップ・チャート12位を獲得しました。6曲目「THAT'S THE WAY OF THE WORLD」は“暗黒への挑戦”からの曲です。75年にR&Bチャート5位/ポップ・チャート12位を記録しました。フュージョンではライヴでSTUFFが演奏していましたし、リチャード・ティーは自身のアルバムやライヴでもよく演奏していました。7曲目「SEPTEMBER」もこのベスト盤で新曲です。彼らを代表する曲のひとつで、78年にR&Bチャート1位/ポップ・チャート8位を記録しました。また2014年発売のクリスマス・アルバム“ホリデイ”には“DECEMBER”として替え歌で演奏されました。8曲目「SHINING STAR」は“暗黒への挑戦”からの第一弾シングル曲です。初めてR&Bとポップの両チャート1位を記録し、アルバムともども全米No.1となりました。第18回グラミー賞で最優秀R&Bヴォーカル・パフォーマンス・デュオ/グループorコーラスを獲得しました。9曲目「REASONS」は“暗黒への挑戦”からの曲で、アースを代表するバラード曲です。何といっても驚異的なフィリップ・ベイリーのファルセットが光る曲です。10曲目「SING A SONG」は“灼熱の狂宴”からの曲で、75年にR&Bチャート1位/ポップ・チャート5位を記録しました。