アフロ・クラシック : ヒューバート・ロウズ | かえるの音楽堂

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AFRO CLASSICS : HUBERT LAWS

(1970年) 

ジャズ・フルートの第一人者ヒューバート・ロウズのCTI移籍第2弾です。彼はクラシックの教育も受けています。そしてジャズのみならずクラシックの世界でも活躍しており、ニューヨークのメトロポリタン・オペラ・オーケストラやニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラで演奏しています。クラシックのジャズ化自体は珍しいことではありませんが、彼が移籍したCTIでは数多くのクラシック作品のジャズ化を行ってきました。そんな中で72年にはデオダートのツァラトゥストラはかく語りきの大ヒットがあります。デオダートのヒットに先立つ70年にヒューバートが発表した作品が今回紹介するアルバムです。この作品ではドン・セベスキーの品のあるアレンジに乗ってバッハやモーツアルトといったクラシックの作品演奏しています。ヒューバートは珍しくエレクトリック。フルートも吹いています。またデイヴ・フリードマンやボブ・ジェイムスも随所でソロを取っています。参加ミュージシャンはヒューバート・ロウズ(fl)、ロン・カーター(b)、デイヴ・フリードマン(vib)、ジーン・バートンチーニ(g)、フレッド・ウェイツ(ds)、アイアート・モレイラ(perc)、ボブ・ジェイムス(ep-p)、フレッド・アルストンJr.(fg)、ドン・セベスキー(arr) です。

 

1.FIRE AND RAIN(ファイアー・アンド・レイン)

2.ALLEGRO FROM KEYBOARD CONCERTO NO.3 IN D MAJOR(バッハの協奏曲 第3番 ニ長調)

3.THEME FROM LOVE STORY(ある愛の詩)

4.PASSACAGLIA IN C MINOR(バッハのパッサカリア ハ短調)

5.FLUTE SONATA IN F MAJOR(モーツァルトのフルート奏鳴曲 ヘ長調)

 

1曲目「ファイアー・アンド・レイン」はジェイムズ・テイラーの曲です。緩やかなイントロからハードな演奏に変わり、最後は静かな演奏で終わる凝ったアレンジです。2曲目「バッハの協奏曲 第3番 ニ長調」です。3曲目「ある愛の詩」はフランシス・レイ作の映画“LOVE STORY”のテーマ曲です。ヒューバートの美しい演奏が光ります。4曲目はバッハ、5曲目はモーツァルトの曲です。ドン・セベスキーらしい洒落たアレンジでヒューバートがメロディアスにフルートを吹きます。この後71年にはやはりドン・セベスキーのアレンジでストラビンスキーの“春の祭典”のジャズ化で話題になりました。