カシオペア・ライブ:カシオペア | かえるの音楽堂

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CAIOPEA LIVECASIOPEA

 日本を代表するフュージョン・バンドで、メンバー・チェンジをしながらも今でも活動している、さらに東西の横綱と言えば、“T-SQUARE”“CASIOPEA”です。このバンドに共通するところは、リーダーでサウンド・メーカーが共にギタリストであることです。共通しないところは“T-SQUARE”にはサックス奏者がいて、そのサウンドがバンドのカラーとなっているところでしょうか。今回紹介する“CASIOPEA”と言えば、その卓越したテクニックと野呂一生を中心としたメンバーのオリジナル曲のキャッチーなメロディ・ラインと、ファンク・リズムです。そしてその魅力はライブでも変わることなく、オリジナルと変わらない一糸乱れぬテクニックには定評があります。“CASIOPEA”1977年結成当時のメンバーは、野呂一生(g)、向谷実 (keyb)、櫻井哲夫(b)、佐々木隆(ds)でしたが80年にドラムが神保彰にメンバーチェンジし、同時期には海外進出も果たしヨーロッパ、南米、香港、東南アジアなどでもライブを行うようになりました。しかし1989年にはグループの活動を休止し、櫻井哲夫と神保彰の脱退、セッション・ベーシストナルチョこと鳴瀬喜博と、ジャズ・ドラマーの日山正明の参加、日山の脱退と、ドラマー熊谷徳明の参加と、メンバーチェンジを重ね、1997年から野呂一生、向谷実、鳴瀬喜博の3名となり、そこに神保彰がサポートメンバーとして復帰していました。2006年には再びグループの活動を休止し、2012420日結成35周年目の年に、結成当時からのメンバーであるキーボードの向谷実が脱退し、変わって大高清美が参加して再びライブ活動を開始しました。こういった長く活動しているバンドではメンバー・チェンジは珍しくありませんが、私としては“CASIOPEA”の黄金期であり、最高の組み合わせと言えば、野呂一生、向谷実、櫻井哲夫、神保彰の4人の時期であると思います。このメンバーによる初期から絶頂期には『サンダー・ライブ』『ミント・ジャムス』『カシオペア・ライブ』の3枚のライブ・アルバムを製作しており、それぞれ素晴らしい出来となっています。『サンダー・ライブ』は、まだ当時学生であった神保彰が始めて参加したアルバムで、その当時から卓越したドラムを披露しています。2枚目のライブ・アルバム『ミント・ジャムス』は、スタジオ・ライブで録音し、編集で拍手などをカットした作品で、彼らの魅力が100%以上発揮された名盤です。当時の彼らの代表曲が素晴らしいソロと鉄壁のアンサンブルで演奏されたものです。そして3枚目となる『カシオペア・ライブ』は198512月に製作されたもので“CASIOPEA”の代表曲がずらっと並び、その選曲といいテクニック、そしてバンドとしてのまとまり感は最高のものがあります。

 

1.DOWN UPBEAT(ダウン・アップビート)

2.THE CONTINENTAL WAY(ザ・コンチネンタル・ウェイ)

3.FABBY DABBY(ファビ・ダビ)

4.TWILIGHT SOLITUDE(トワイライト・ソリチュード)

5.MARINE BLUE(マリン・ブルー)

6.LOOKING UP(ルッキング・アップ)

7.EYES OF THE MIND(アイズ・オブ・ザ・マインド)

8.ASAYAKE(朝焼け)

9.GALACTIC FUNK(ギャラクティック・ファンク)

 

 曲は全9曲で“CASIOPEA”のベスト盤と言ってもいいですね。演奏は一糸乱れぬ素晴らしいテクニックとともにライヴならではの聴衆との一体感が素晴らしいです。そして何といっても6曲目から9曲目までの怒涛のメドレーは鳥肌ものです。櫻井哲夫のチョッパー・ソロや神保彰のソロもたっぷり聴けます。6曲目「LOOKING UP(ルッキング・アップ)」から7曲目「EYES OF THE MIND(アイズ・オブ・ザ・マインド)」への流れとかファンにはたまりません。彼らのベスト盤としても、もちろんライブ盤としても聴き所満載のアルバムです。