シンクロニシティー | 日本人・東研作

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その日は体育館で文部省推薦の映画を上映していたため、体育の時間は相撲だった。
今じゃ全く駄目だが、当時力だけは異様に強かった。なんせ特技は電話帳を破ることだったから、当然相撲でも1番強かった。
それを見ていた相撲部の顧問の先生は、僕に相撲部の入部を薦めたが、丁重に断った。
翌日、1年生だった僕のクラスに、3年生のとんでもない連中が6人くらいでおしかけ、僕を無理やり相撲部の部室に連れて行った。
とてもスポーツをやっているとは思えない連中の奥に、相撲部の顧問が座っていて、相撲部に入るように、と入部を勧めてきた。
当然断ろうと思ったけど、取り囲まれて、有無を言わさない鋭い眼光で睨み付けられていたので、思わず入りますって答えてしまった。

で、そのとんでもない先輩の一人はポリスが好きだった。
まさにお屋敷といった感じの家で、部屋には大量のレコードが置いてあった。
小遣いの額はしらないけど、朝刊の新聞配達をしていた僕からすれば、なんだか羨ましい反面、俺より年上のくせに親に小遣いもらってレコード買ってんじゃないよって思ってた。口が裂けてもそんなこと言えないけど。
その先輩は、なぜか僕のことを気に入ってくれて、よく家に呼んでくれて、そしてレコードを聞かせてくれた。
おそらく、洋楽が好きな人間がいなかったからだと思うけど、とにかくポリスばっかり聞かされた。
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こればっかり、いつもいつも聞かされた。
そのせいか、このアルバムを完璧に覚えてる。
おい、他のも聞かせろよって思ったけど、口が裂けても言えなかった。
先輩は推薦入学で、高校と大学に進学した。
僕にも、同じ道を歩むようによく言ってた。
先輩の進学先の大学は、とてもじゃないけど勉強で入れるような大学ではなかった。
就職先も、立派な会社ばかりだった。
3年生の頃、あちこちの高校から声がかかったけど、全て断った。
一流大学に一流企業、そんなの興味ねぇよって思ってた。

今、ものすごく後悔している。