元より己の事についてはほぼ振り返らない性質なのだが(忘れっぽいから)、宝塚というものはその美しさゆえ時としてものすごい吸引力で思い出の世界に引き戻す“どこでも思い出ドア”のようだ。
「オーシャンズ11」の観劇を前にしてスカステで放送された「天は赤い河のほとり」「シトラスの風」2018の東京千秋楽を観た。
同公演をライブビューイングで観て感動して大泣きしたのだった。
兵庫公演では真風さん演じるカイル王子という人物の内面や心の機微がこちらまで迫ってくることがなくて“あれれ?なんで??”、 ふつうファンってお披露目公演で泣くのだよなーといささか複雑な気持ちで観続けたのだが、久しぶりに拝見した東京公演での真風さんは活き活きと舞台上でその役を生きておられ、流れはゆったりだけど出番多すぎで主演はさぞしんどいであろう「シトラスの風」では神経~筋、循環、内分泌系すべてが良い調子でノリに乗って機敏にシパシパと舞っておられ、わたくしの想像の及ばないそこまでの過程に思いをはせ、ああこの方のファンになってよかった!!と毎度のことながら強く思い直したのだった。
この日のまどかちゃんの「私は帰らない、この世界で生きていく」の決意表明が感動的で 再びスカステで観れて本当にうれしい。
「シトラスの風」の “ノスタルジア“ の場面、この公演で退団された結乃かなりさんと澄機さやとさんがデュエットダンス中に独特のアイコンタクトをされたのがLVではくっきり映され、本当に数秒だったのに感動的で涙、隣席のお嬢さんもここで泣いておられ スカステでもちょっと画は違う様な気がするが撮影され残っており本当にうれしい。
とにかく懐かしくて胸が潰れる・・・
「オーシャンズ11」マイ初日前に「宝塚の殿堂」に行きました。



「白鷺の城」「異人たちのルネサンス」衣裳展示コーナーに 11時公演観劇後のお客さんがなだれ込むまでかぶりつきー。


“暗い”“眠たい”“ダビンチ?”等など、いまいちな感想が私の耳周辺で飛び交ったが、私はこの作品がすごく好きだった。

詳しくはないが私は鵜山仁さんの演出の演劇作品が結構好きで 田淵大輔さんの本作品や「SANCTUARY」はどこかしら共通点があるように感じる。

暗くて静かで大劇場向きでなくともなーんの違和感を持たなかったのは、私がミュージカルより演劇の方が好きだから、かな?
展示されている舞台写真がどれもこれも素晴らしくって キャトルで量販されている“スターさん露骨にクローズアップ写真“より写真芸術としては何十倍もいい感じです。


誰がどこから主目的は何の為に撮るのだろう?
あほみたいに写真の写真を撮りましたが、足りない、 あと2-3回はこのコーナーに足を運び己の肉眼で写真をみなくっちゃ。
この公演は兵庫公演の初日近くから、真風さんは舞台上でレオナルドという役を生きてるっと私は感じ、なんかすごくうれしかった。
東京公演千秋楽のLVでは更に更にこの役を生きてるって感じで更に更にうれしくって“やりきって旅立っていく”真風さん演じるレオナルド像に感動したのだった。
(この役 “ダビンチ”ではなく “同時代のある画家の物語“であったらもっと安心して観れたのにな~)
1時間後に「オーシャンズ11」生観劇を控えていると言うのに、懐かしくて胸が苦しい・・・
そして「オーシャンズ11」、真風さんはそりゃあかっこいいに違いない。
でも物語は知っているし、2013年花オーシャンズ上演当時、蘭寿とむさんの想定はるか越えの美しかっこよさに竜巻のように心持っていかれながらもこう思ったんだよね、この大人で余裕ですべてを備えたダニー・オーシャンって役、一日1-2公演×(2か月+α)演じ続けて飽きないかなって。
故にいつもなら宙マイ初日1週間前からそわそわが始まるのに、この度は前日夜からのそわそわで、観劇も〇回でいっか~と「異人達~」より少ない観劇回数。
が、 凡人の予想発想とは裏切られるものなのです。
なんか囚人服姿からかっこよく、どのスーツも髪型も併せ想定以上に似合う似合う毛髪先端から靴先端に至るまで見事なバランス。
歌唱はいつもの“真風節”だと思いましたが、真風さんのダニー・オーシャンはお客様喜ばせのかっこよさのみならず、そこはかとなく辣腕軽犯罪者で確かに“ムショ帰り”だった。
蘭寿とむさんの素敵すぎるダニー・オーシャンの輝きは素人ファンであった私の虹彩を破壊し、遠近あらゆる蘭寿像が網膜を直撃したためか“囚人臭のまるでしない美しすぎる大人版トリックスター”と私の脳は認識し、「オーシャンズ11」は“娯楽大人ファンタジー”と決めつけておりました。
そうには違いなくこの度も楽しく娯楽作品を観劇したのですが、メンバーを見極める真風さん演じるダニーからはちょっとぎらっとした“悪巧み”を感じましたし、テスの逆鱗を目の当たりにし、いくら己が天才とはいえその行動は反社会的であり結果テスを傷つけた事についてはしょんぼり後悔している、ああ真風さん演じるダニーは悲しんでいる!! ああ真風さんは舞台上でそのようなダニーを生きている!!!(←俳優だから当たり前?)
この娯楽大人ファンタジーにおいても、どんなにかっこよすぎても、その役を生きている真風さんが好きだー
・・・と(いつものことですが)思うに至ったのです。
まだ初日開けて間もないのに 過剰に興奮しすぎたか?
宝塚独自の男役の様式美を真風さんは完成されたな・・・
一作品一作品高みへ登られたな・・・
蘭寿さんはこの演目で退団を決められたのだったよな・・・
・・・・・
興奮しすぎて考えはどんどん飛躍し、 初日開けて間もないのに、まだ数公演観劇できるのに、貴重な一回を観終わってしまいなんだかすでにちょっとさみしい。
かっこよさに興奮しすぎず、大切に大切に観ていかなくちゃ。