僕が時折見る、ある精神科医のSNSサイトに

ペットを亡くした人の「喪の作業という記事があがっていた。

それは亡くなったペットへの「手紙」を書くこと勧めていた。

「今まで一緒にいてくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めた

感謝や想いを文字にすることで気持ちが整理されていくという。

亡くなったペットへの悲しみが薄れるというより

自分のためにするといいと言っていた。

僕はそれに触発された。だから書いてみることにした。

 

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アメリ・・・

君は我が家に来た時のことを、覚えているかい?

それは2010年5月23日。

とてもよく晴れた暖かい春の日だった。

君の父になる僕が君用に買った

新しいペットキャリーに入って

君は我が家にやってきたんだよ。

 

 

初めて入るペットキャリーに君は特に嫌がらずに入ってきたけど、

ビックリしたろうね。まだ6か月の女の子だったもの。

 

2010年5月25日、初ショット。緊張気味。

 

我が家に到着して、ペットキャリーのフタをあけるとソーッと顔を出したら

見知らぬ部屋を大きな目を開いて見渡して、

部屋のオーディオラックの裏にサッと隠れたね。その様がとても可愛かった。

でも17匹いた猫屋敷から、いきなり一匹になったからびっくりしたんだろうね。

 

父もそれが不安だった。

ビックリするような多頭飼いの部屋だったもの。

君のいた部屋は6か月のアメリ姉妹3人が一番チビで、総勢11人の猫が

2階の二部屋とベランダすべてが猫のスペースだったね。

君のママは新しい仔猫の子育て中だったね。

だから、父は君がいきなり一匹になるのには不安が取れなかったよ。

でも、仕方ない。慣れてもらうしか。。。そう思ったよ。

 

里親さんの家を出る前には、父と一緒に君のパパとママともお別れして、

一緒に暮らした仲間たちとも、きちんとお別れをして、父の家に来たんだ。

みんな見知らぬおじさんの僕を敵意なくボーッとみていたよ。

 

君が来た日、父は帰宅してから早速、近くのペットショップまで走った。

君に使ってほしいものを買いに行ったよ。

 

君はキャリーケースから出て、薄いブランケットを半分かけた

コタツにひとまず落ち着いたね。

 

父は先代猫を亡くしてから自分の心の中の開いたままだった

大きな空洞の中の暗雲たるものが少しずつ

晴れやかになっていく感じがした。

 

外の天気も春の暖かい日差しに

あふれていたし、君は最高に美人で可愛い。

だから父は久しぶりに猫と過ごす幸せを感じたんだ。

君はとても不安だっただろうけど、父は君に会えて本当によかったと思った。

この仔を絶対に幸せにするって思ったよ。

 

先に書いたように父は君が一匹になったことが心配だったから、

初めはリビングとキッチン。

そこから君が、家のすべての部屋を行けるように徐々にしていったよ。

2010年6月10日、食事シーンを撮影したら

叱られた。

 

当時は2階建て3LDKの一戸建てに住んでいたから、

最初は君がメインで過ごしていたリビングから

君がどんどんテリトリーを広げているのがわかったよ。

1階だけでなく、2階の部屋全部。

僕が仕事から帰宅するとアメリ~!アメリ~!と叫ぶ。。。

いない。。。

 

君は必ずと言っていいほどリビングにはいなかった。

その繰り返しだったね。

どこかの部屋の隅にある、奥の方の筒の中とかにいたよね。

父は毎日、帰宅すると君を探すのに本当に苦労した。

「なんで、この仔は、こんなに隠れるんだろう」と当時は思ったよ。

 

2010年8月28日の君。少し慣れた。

 

3日目から君はご飯を食べて、水を飲んだ。トイレもするようになった。

父は、まだ小さい君のウンチをみて、とっても安心したし、嬉しくなった。

 

この年2010年の夏は、仕事では辛いことが続いたが、君を迎えたことで

父は毎日、家に帰るのが楽しみでならなかった。君の存在がどれだけ

父の心を支えてくれたことか。

 

君と暮らし始めて2か月、少しは慣れたものの、隠れてしまったり、なつかない理由は

2010年7月26日に父が帰宅した時にわかった。

 

君は子猫を二匹の仔猫を産んでいた。それを見てようやくわかったよ。

安心して出産できる場所を探していたんだね。

小さな体で広い家のどこが一番安心かを探していたんだね。

それを知った時、父は君の母性本能に感動した。

 

2010年7月27日の産まれたての姫ちゃん

 

父は最初、頭が真っ白になったが、育児放棄せずに育てている君の姿に

本当に感動したよ。君はとても賢くて、母親としての責任を果たしている

立派な母猫だと思ったよ。

だから、君は父にとっては余計に特別な猫になったんだ。

 

2匹産まれて2か月後に一匹は嫁に行き、「もう一匹は」と

迷っているうちに4か月が過ぎて、すでに我が家を

自分の家と認識している娘をみて飼うことに決めたんだよ。

毎日、ママに甘えてママから乳離れさせられていたソフィーの姿を見て。

「これは飼うしかないな」と思った。

 

2010年11月11日ママについて回る。。。

 

その頃にはママはすでに「アメリ」と名付け、

そして娘は「ソフィー」という名前にした。

こちらも映画「ソフィーの選択」からもらった。

もう一匹のおっとりした黒い仔猫は里親さんちで「姫ちゃん」となった。

 

姫ちゃんが嫁に行ったとはいえ、我が家には約9か月のママ猫と

ママにべったりのソフィーがいた。

にぎやかだったね。

 

この頃には乳離れと共にアメリも仔猫としての自分を取り戻して

ソフィーが起きていても君は父に甘えてくるようになった。

もう隠れたりしなくなった。

猫好きの父にとって、我が家はパラダイスになったよ。

 

2010年9月15日子育て中のママ

 

後編につづく。