1/25(土)から公開中の映画『7番房の奇跡』

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こちら韓国バージョン

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日本バージョンは主人公の親子愛をアピールした日本人ウケするデザインで、韓国バージョンは親子以外の主要キャストも全面に出して、コミカルな雰囲気を出した感じ


本作は韓国のアカデミー賞に当たる大鐘賞で2013年最多の12部門でノミネートされ、主演男優賞・シナリオ賞・企画賞・審査員特別賞の4部門を受賞

韓国で4人に1人が劇場に足を運び、『グエムル/漢江(ハンガン)の怪物』『10人の泥棒たち』に次ぐ韓国歴代観客動員数3位になる1289万人を記録

因みに現在、大ヒット公開中の映画『永遠の0』が初登場から7週連続の首位で観客動員数544万人だから、この数字を見るだけでも本作の凄さが分かります


ある事件をきっかけに無実の罪で逮捕収監されてしまった知的年齢が6歳の父
そんな父と娘を再会させるため、大作戦をかって出た7番房の囚人たちの奮闘と親子愛の感動ドラマ


監督・脚本は『角砂糖』『あいつはカッコよかった』に続き本作が映画3作目になるイ・ファンギョン

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製作総指揮は『マラソン』『グエムル/漢江(ハンガン)の怪物』『トンマッコルへようこそ』『嘆きのピエタ』、そして昨年韓国で大ヒットして現在日本で公開中の『新しき世界』など、韓国を代表するヒット作を数多く手掛ける韓国版ジェリー・ブラッカイマー的なキム・ウテク


主人公の知的年齢が6歳の父イ・ヨングにはドラマ『風の絵師』や映画『王になった男』などのリュ・スンリョン

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小学校入学を控えた6歳の娘イェスンには本作が映画初出演になる、韓国版の芦田愛菜ちゃん的でキュートなカル・ソウォン

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そして大人になった娘イェスンにはテレビドラマ『天国の階段』『美男ですね』など、日本でもお馴染みのパク・シネ

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他にも実力派俳優たちが顔を揃えた作品


知的年齢が6歳の父ヨングとしっかり者の娘イェスンは、春になりイェスンの小学校入学を待ちわびていた

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しかしヨングはある日、助けようとした少女の殺害容疑で逮捕収監されてしまう

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無実の罪でヨングが収監された7番房の仲間たちは、ヨングを娘に会わせるため、娘イェスンを刑務所に潜りこませる作戦を立てることに

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仲間たちの協力でヨングの冤罪を証明することは出来るのか


おすすめ度★★★★★
(久しぶりに映画館でもう1度見たいと思う、笑いあり涙ありの作品
父と娘の両方に感情移入して泣きながら声が出たのは初めてで、人生最大級の嗚咽と号泣を体験
父と子の物語を描いた感動作は『アイ・アム・サム』『ライフ・イズ・ビューティフル』などがあるが、本作は知的障害者の冤罪問題という重たいテーマながら、刑務所ではあり得ないコントのようなシーンや観客を取り込む魅力が全編に散りばめられている
韓国映画にありがちなイケメンは1人も出てないけど、見終わる頃にはみんなイケメンに見えてくるから不思議
是非ともハンカチとティッシュを持って見てほしいのです)

1/25(土)から公開中

1/24(金)から公開中の映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』

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韓国でのタイトルは『無名人』

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日本と韓国の合作映画で日韓共同投資や両国俳優の共演だけでなく、日韓両国が共同で企画・制作・配給を行っている

第15回サントリー・ミステリー大賞読者賞を受賞した司城志朗の同名小説の映画化

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気づかぬうち何者かに記憶を上書きされ別人として生きていた主人公が、すべての記憶が消えてしまう5日間で驚くべき真実を追うサスペンスでアクションな映画


原作者の司城志朗は1983年矢作俊彦との共著作品『暗闇にノーサイド』で第10回角川小説賞、1994年『ひとつぶの砂で砂漠を語れ』で第3回開高健賞奨励賞、そして1998年に本作の原作になる『ゲノム・ハザード』で第15回サントリー・ミステリー大賞読者賞を受賞


監督・脚本は『MUSA』『美しき野獣』などアクション映画が多く、高速撮影(スローモーション)や低速撮影やモンタージュ技法などの撮影方法を駆使して、独特の世界観を作り上げるキム・ソンス

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主人公の石神武人にはテレビドラマ『あすなろ白書』や大河ドラマ『八重の桜』『ストロベリーナイト』、映画では『Dolls』『サヨナライツカ』などの西島秀俊

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2010年公開の映画『サヨナライツカ』では老後のシーンのため体重を13kg増やし、その後の若い頃のシーンのため1か月で15kg減量した和製デニーロみたいな役者魂の持ち主


主人公を助ける記者カン・ジウォンにはモデル出身で、テレビドラマ『メリーは外泊中 』のキム・ヒョジン

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主人公の妻の美由紀には『SP』シリーズ『さよなら渓谷』『そして父になる』の真木よう子

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他に伊武雅刀、中村ゆり、浜田学、パク・トンハ、イ・ギョンヨン


石神が自宅で妻の死体を発見したその時、目の前で死んでいる妻からの電話を受ける

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その時から警察を騙る男達から追われるようになり、偶然助けてくれた韓国人女性記者と、次第に薄れる記憶を追いながら逃げることに

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そして石神は本当の自分を知ることになる

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何故、彼は記憶を上書きされたのか?

本当の自分とは?



おすすめ度★★☆☆☆
(サスペンス映画だけれど分かりにくいシーンが多く、もう少し上手く説明がされていれば面白いだろう
日本では許可が下りないカーアクションの撮影は韓国で行ったそうで、スタントマンをほとんど使わず西島本人が演じているので、主人公の顔が見えるリアルなアクションシーンは見所
映画のキーポイントで次第に分かってくる主人公の本当の姿を、何故だか映画のサブタイトルに使っていて、【ある天才科学者の5日間】って…、次第に分かってくるかなり重要なポイントなのに、タイトルにするのは面白味に欠けて残念
サスペンスでアクションな映画のはずが全般的には地味でおとなしい仕上がり
出来れば予備知識なしで見るのがおすすめだけれど、分かりづらいシーンがあるからある程度の予備知識は必要なのかも
その辺がもったいないのです)

1/24(金)から公開中

お久しブリーフなブログになります
(^^)


12/21(土)から公開中の映画『永遠の0』

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累計300万部を記録した百田尚樹の同名ベストセラー小説の映画化
公開初日から首位を独走して、公開から30日で観客動員419万人を突破
公開当初の大台としていた興行収入50億円も軽々と超えて大ヒット中

現代に生きる青年が太平洋戦争の特攻出撃で亡くなった零戦パイロットの祖父のことを調べるうちに、60年間封印されていた様々な真実が語られるヒューマンなドラマ


300万部超えの百田尚樹の原作は歴代のオリコン書籍全部門を通して、コミック部門『ONE PIECE』に続いて史上2例目になる快挙

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因みに村上春樹の『ノルウェイの森』の方が売れたような気がするけれど、『ノル』は上下で430万部超えなのです


脚本・監督は2005年公開の『ALWAYS 三丁目の夕日』で日本アカデミー賞監督賞など各賞を受賞して、その後の『ALWAYS』シリーズも手掛けた山崎貴

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そんな監督がいつか撮ってみたい映画として、原作版『風の谷のナウシカ』の映画化を挙げているのが興味深い


もう1人の脚本は『ゴールデンスランバー』『ジーン・ワルツ』『藁の楯』などの林民夫

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3/29(土)公開予定の次回作『白ゆき姫殺人事件』は、『告白』『北のカナリアたち』など小説の映画化が相次ぐ湊かなえの同名小説を、『ゴールデンスランバー』『奇跡のリンゴ』の中村義洋が監督する
旬なゴールデントリオの作品に期待です


主人公の宮部久蔵は『木更津キャッツアイ』『SP』シリーズ『図書館戦争』や、1/5(日)から放送されているNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で主人公の黒田官兵衛を演じているV6の岡田准一

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孫の佐伯健太郎にテレビドラマ『ブラッディ・マンデイ』や、映画『恋空』『クローズZERO II』『君に届け』などの三浦春馬

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三浦春馬演じる佐伯健太郎のお姉さん佐伯慶子には、テレビドラマや映画、CMなど何気に出演作は多く、主役にも脇役にも当てはまらない不思議な中間的な位置にいる吹石一恵

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宮部久蔵の妻の松乃には『花より男子』や『八日目の蝉』では日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞し、来年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主演を務めることが発表された井上真央

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今年と来年の大河ドラマの主演2人が夫婦役とは果たして偶然なのか?


他に濱田岳・新井浩文・染谷将太・三浦貴大・上田竜也・田中泯・山本學・風吹ジュン・平幹二朗・橋爪功・夏八木勲と、注目の若手俳優とベテラン勢がそれぞれ若い頃と現在を演じている


本作の企画がアミューズってこともあってか、エンディングで流れる主題歌『蛍』は23年振りの映画主題歌になるサザンオールスターズで、奇遇かな孫役の三浦春馬もアミューズ

大人の世界は難しいのです
(__)


制作はテレビドラマ『安堂ロイド』『ダブルフェイス』、映画では『踊る大捜査線』『海猿』『ALWAYS』『SP』シリーズ、CG制作では『鬼武者』シリーズや『バイオハザード0』、アニメーション『つみきのいえ』では日本作品として初めてアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した最近よく耳にするROBOT
演出家や脚本家として活躍している本広克行と羽住英一郎はROBOT所属で、あの岩井俊二も以前はROBOTだったりして


VFXは伊丹十三作品や『踊る大捜査線』『ALWAYS』シリーズに参加している白組
因みに本作の監督山崎貴はこの白組所属なのです


弁護士を目指す健太郎は、祖母の葬儀の時に祖父とは血のつながりがなく本当の祖父がいたことを知る

本当の祖父の宮部久蔵は太平洋戦争で零戦パイロットの特攻出撃で亡くなっていた

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そんな祖父の事を知ろうと祖父の戦友を訪ね歩くが【海軍一の臆病者】と評判は悪かった

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宮部は天才的な操縦技術を持ちながら敵を撃破することよりも【生きて帰る】ことに執着した

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その裏には必ず生きて帰るという妻との約束があった

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【生きて帰る】ことに執着した男がなぜ特攻を選んだのか?

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今もっとも旬な原作・脚本家・監督・制作チームが集結した話題作
どうしても戦争をベースにした同様のハリウッド作品と比べて日本映画はやっぱり見劣りすると考えるのなら、本作に関しては少しは骨のある日本映画だと感じれるでしょう



おすすめ度★★★☆☆
(ROBOTと白組の制作・VFXは今までの日本映画にあった安っぽい映像とは異なり違和感なく見れます
もっとも印象的なのはラスト10秒足らずのワンシーンで、瞬間的に滝のように涙が溢れスクリーンに釘付けになったのが今でも不思議
本編終了後に流れるサザンオールスターズの主題歌は本当に必要だったのか疑問が残るところ
この主題歌に関して被害者はサザンオールスターズかも知れないけれど…
零戦をモチーフにした戦争映画として複数のメディアや他の監督などは、真実に基づいて描いていないし【特攻】を美化しているとコメントしている
しかし原作は読んでいないけれど映画を見る限りは【特攻】を美化しているとは思えなかった
デリケートなテーマだから、そこは人それぞれ思うところがあるのでしょうね
戦争を知る世代がこの先いなくなり、戦争を知らない世代だけになる時代はすぐそこまで来ています)

12/21(土)から公開中