3/8(土)から公開の映画『偉大なる、しゅららぼん』

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『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』などが映画化されてきたベストセラー作家、万城目学(まきめまなぶ)の2012年本屋大賞にノミネートされた同名小説

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琵琶湖の竹生島・彦根城など琵琶湖周辺を中心に滋賀県オールロケで撮影して映画化


監督は人と犬の絆を描いた『犬とあなたの物語 いぬのえいが』の水落豊

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日出家の長男・淡十郎に映画『アヒルと鴨のコインロッカー』『鴨川ホルモー』『ゴールデンスランバー』『みなさん、さようなら』の濱田岳

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小説『ゴールデンスランバー』に登場するキルオは、作者の伊坂幸太郎が濱田岳をイメージして書いた登場人物だそう


日出家の分家の涼介にドラマ『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』や、映画『天然コケッコー』『告白』『悪人』の岡田将生

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因みに浜田岳と岡田将生は同じ事務所スターダストプロモーションで、大人の事情が感じられるキャスティング


日出家の長女・清子に映画『下妻物語』『ヤッターマン』『豆富小僧』(主人公豆富小僧の声)の深田恭子

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そして日出家と古くから対立する棗(なつめ)家の長男・広海に、父は俳優の渡辺謙で妹はモデル・女優の杏の渡辺大

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他に佐野史郎・貫地谷しほり・笹野高史・高田延彦・村上弘明などが出演


主題歌は、ももいろクローバーZの『堂々平和宣言』

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滋賀県琵琶湖畔にある石走(いわばしり)の町に立派なお城を構え、先祖代々不思議な力を伝承する日出一族とそのライバル棗家

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日出家の分家の涼介は一族の掟に従い、高校入学を機に力の修行のため日出家の城に居候することに

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かなり風変わりな日出家の家族に戸惑う涼介は、日出家の跡取りで最強の力の持ち主とされる本家の長男・淡十郎に振り回される日々を送ることに

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やがて淡十郎の色恋沙汰が日出家とライバル棗家を巻き込み、思わぬ騒動へと発展していく

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原作では分家の涼介の兄でマジシャンの浩介や、日出一族で最強の力の持ち主の師匠が登場するが、映画では必要ないのか省かれている

しかし修行の場である道場のシーンでは、誰も居ない座布団が何度か映るのは、実は力を使って姿を消した師匠がいたりとか

いないとか…


そしてサプライズだったのは浜村淳が画面を通りすぎるわずかなシーン

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ほとんどの人が気付いてなかったのには残念

もしや!浜村淳が師匠とか!


ありがとう浜村淳です!



おすすめ度★★☆☆☆
(予告編を見ると何となくワクワクして期待したけれど、全般的に退屈ではないし面白いシーンもポツポツとあるけれど、少し物足りなさを感じずにはいられない
先祖伝承の力を使ったり海底を馬で走ったりするシーンがあるのに迫力に欠けるのは残念
軽い感じで見るとナイスな作品ではないでしょうか
エンドロールの後に【しゅららぼん】の意味が明かされるから最後まで席は立たないようにしましょう)

3/8(土)から公開

2/15(土)から公開中の映画『大統領の執事の涙』

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こちらアメリカバージョン

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2008年にオバマ大統領の歴史的快挙に全米が沸いた時にワシントン・ポスト紙にある記事が掲載された
それは『オバマ当選を支えた、ある黒人執事』というタイトルで、1950年代から1980年代にかけて、ホワイトハウスの歴代大統領7人に34年間仕えた黒人執事ユージーン・アレンの記事

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この記事を読んで『プリティ・ウーマン』や『恋愛小説家』など、ハリウッドを代表するプロデューサーのローラ・ジスキンは広く出資を募った結果、あらゆるジャンルから出資希望者が殺到して、結果的にハリウッド史上最も多い41人もの名前がプロデューサーとしてクレジットされることになった

そんなホワイトハウスの歴代大統領に長年仕えた黒人執事の実話に基づいて描かれた感動のドラマ

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製作・監督は『プレシャス』『ペーパーボーイ 真夏の引力』のリー・ダニエルズ

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主人公の執事セシル・ゲインズに『プラトーン』『グッドモーニング,ベトナム』『バード』などのフォレスト・ウィテカー

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2006年の『ラスト・キング・オブ・スコットランド』ではウガンダの独裁者イディ・アミンを演じ、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞の主演男優賞を初め各映画賞の主演男優賞を独占


妻のグロリアにはアメリカのトーク番組史上最高の番組と評価されたテレビ番組『オプラ・ウィンフリー・ショー』の司会者オプラ・ウィンフリー

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タイム誌が世界で最も影響力のある人物の1人に挙げ、ヒラリー・クリントンの次に女性大統領になる可能性がある人物としている


そして歴代大統領を演じるゴージャスでナイスなキャスティングも見所で、レニー・クラヴィッツやマライア・キャリーも執事仲間や主人公の母として出演している


綿花畑の奴隷の子として生まれた主人公セシルは、ホテルのボーイとして働いている時にホワイトハウスにスカウトされる

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彼はそれから大統領に仕え、キューバ危機・ケネディ暗殺・ベトナム戦争など、アメリカが大きく揺れ動いていた激動の時代を執事として、夫として、父として生きる

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おすすめ度★★★☆☆
(公開前からアカデミー賞最有力やオバマ大統領も涙したと話題の作品
ゴージャスなキャストだからハリウッド大作かと思いきや、製作会社ローラ・ジスキン・プロダクションズ、ウィンディ・ヒル・ピクチャーズ、配給はワインスタイン・カンパニーでインディーズ作品なのです
しかしながら企画の段階からノーギャラでもいいから出演したいと、多数の俳優が手を挙げたほど魅力ある本作は、アメリカの人種差別を題材にして、公民権運動など日本人にはあまり馴染みがない内容なので、アメリカでの評価と日本での評価や感じ方にはそれなりの差を感じるのが現実
原題『Lee Daniels' The Butler』が邦題になると『大統領の執事の涙』だなんて、何だか『部屋とワイシャツと私』みたいで、【涙】をつけて泣ける映画をアピールするやり方はいかがなものでしょう
大統領に仕える執事という裏方の主人公を軸に、息子に対する父、妻に対する夫、そして執事として激動の時代を愚直に生きた1人のアメリカ人の物語は、【涙】と言う言葉を使うならば、それは愛に支えられた強い心の涙ではないでしょうか)

2/15(土)から公開中

2/1(土)から公開中の映画『新しき世界』

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こちら韓国バージョンと全米公開バージョン

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イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミンと韓国の実力派俳優3人が競演した、『インファナル・アフェア』などの潜入捜査ものに『ゴッドファーザー』のファミリー要素が加わった作品

韓国で観客動員数470万人を記録して、国内外から高い評価を受け、ハリウッドでのリメイクも決まった話題作

犯罪組織に潜入した刑事と彼に潜入を命じた上司、そして潜入した刑事の正体を知らずに彼を信じた組織の男の、緊迫したドラマチックな展開のクライムでサスペンスなストーリー


監督・脚本は『生き残るための3つの取引』や、イ・ビョンホン主演の『悪魔を見た』の脚本を手掛けたパク・フンジョン

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製作総指揮は前回のブログ『7番房の奇跡』でも紹介した、韓国を代表するヒット作を数多く手掛けるキム・ウテク


撮影は『親切なクムジャさん』『オールド・ボーイ』など独特の色彩や雰囲気が印象的なチョン・ジョンフン


犯罪組織に潜入した警察官イ・ジャソンに『イルマーレ』や『ラスト・プレゼント』『10人の泥棒たち』のイ・ジョンジェ

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彼に潜入を命じた上司カン・ヒョンチョル課長に『シュリ』『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』『悪魔を見た』のチェ・ミンシク

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そして潜入した警察官の正体を知らずに彼を信じた犯罪組織No.2の理事チョン・チョンに『シュリ』『ワイキキ・ブラザーズ』『黒い家』のファン・ジョンミン

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昨年行われた韓国の映画賞、第34回青龍映画賞で犯罪組織No.2を演じたファン・ジョンミンは本作で主演男優賞を受賞


警察官のジャソンは上司のカン課長の命令で韓国最大の犯罪組織【ゴールド・ムーン】に8年間潜入していたが、1日も早い警察官への復帰を望んでいた

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そんな時、犯罪組織の会長が死に、跡目をめぐる組織内での抗争が始まり、潜入捜査官ジャソンもそんな抗争に関わることに

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彼は捜査自体に疑問を抱き【父】のような存在の上司カン課長の指示に従いながら、自分に信頼を寄せ【兄】と慕う組織No.2のチョン・チョンを裏切っていることに罪悪感を感じ始める

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ジャソンは潜入捜査を無事に終えて警察官に復帰出来るのか

兄と慕う犯罪組織のチョン・チョンへの裏切りをどう清算するのか


おすすめ度★★★★★
(潜入した警察官のイ・ジョンジェ、潜入捜査を指示する上司のチェ・ミンシク、犯罪組織No.2のファン・ジョンミンそれぞれ魅力的な男達3人
それぞれの物語を背負ったかっこ悪くもかっこいい主人公たちが描かれている
韓国を代表する俳優の名演だけでなく脚本や映像も存分に楽しめる作品
これまで何度も潜入捜査モノはあったけれど、本作の緊迫感は圧倒的なパワーで魅力的な展開に釘付け
男性だけでなく是非女性にも見てほしい)

2/1(土)から公開中