【 何も嬉しくない。何も感じない。何も楽しみじゃない 】 | 若輩社長 ~13畳からのはじまり~

若輩社長 ~13畳からのはじまり~

株式会社フリープラス 代表取締役社長 須田 健太郎 の日記

今から、約1年前の6月。

私は東京にいました。ホテルのロビーでカフェラテを飲みながら、

窓の外に見える新緑を眺めていました。


その2ヶ月前には、単月売上高1億円突破しました。

立ち上げてから2年半。事業部単体で赤字を続けていた、訪日旅行事業部がついに実りを迎えたのです。


4月には、ワールドビジネスサテライトに出演、5月もテレビに2度、当社のツアーが取り上げれました。

東北地方太平洋沖地震や尖閣諸島問題もありましたが、まさに前途洋々という言葉がふさわしい

時期でした。



しかしどうでしょう。

私は、木々や水を見ながら、こんなことを考えていたのです。



「何も嬉しくない。何も感じない。何も楽しみじゃない。」


私は、悩みを抱えていました。

それは、フリープラスの未来を担う、幹部層の育成です。



(このままでは、フリープラスの理念とDNA継承ができない。

 何度ずっと努力を続けてきたけど、

 光が見えない。このままでは、フリープラスが攻落する。)



私は、悩みに悩み続けて、ついに何に対しても何も感じなく、なにも楽しみを感じなくなりました。

後から分かったことですが、鬱傾向にあると診断されるものの8割以上に該当していました。
(とは言うものの、多く方々が、特に上昇思考が強い方は、このようなことを経験されると思っています)



自分の人生は、この世界に幸せな方々を生み出し続ける世界企業を遺し死ぬこと。

それに人生を捧げる。



それを遂行することに対してブレはありませんでしたが、

いかんせん自分自身の心が彩りを失ってしまったことは、問題視していました。




この東京出張の際に、ある先輩経営者にランチのお願いをしました。

売上高100億円, 社員数800人以上の会社を経営する創業社長です。

先輩経営者に、伺いました。



「どうやって、幹部社員を育成したのですか?」


「全員を育てようと思わず、7人を選び、注力することです。

 人は、きちんと向き合い愛情を注いで育成しようと思ったら、

 7人が限界という理論があります。」





脳内で、なにかのスイッチが入れ替わりました。





私は、イライラしていました。この日まで。

何度も何度も伝えてきていることが、なぜできないんだ?

どうやったら、わかってくれるんだ!

わかってくれない人が悪いと感じていました。

その日々のイライラが、私の心から彩りを奪っていったのだと思います。

なぜならば、イライラがつのればつのるほど心は疲弊していくからです。

自分の心を守るために、私は自分の感情を捨てたのでしょう。




当時の世界合計の社員数は、30名ほどです。

幹部メンバーに対してだけではなく、

30名ひとりひとりが完全じゃないことに、嘆いていたのです。




30名ひとりひとりに向き合う前に、私はフリープラスの幹部層と向き合っていたのか?

幹部層に対して、教育と愛情を注いでいたのか。

私は、幹部層と向き合うことをサボっていたのです。




30名と向き合うことが大事だと思っていましたが、7名と向き合うことが、

私が30名と向き合うよりも、はるかに効果的なことに気がつきました。



どうしていいかわからなかったですが、

”7名に向き合うことからはじめてみる” という明確なアクションが生まれ、

絡まりがほどけたように、私はすっきりとしました。

私は育てたい7名を選び、教育を実行していくことになるのです。

あれから1年が経ちますが、今もなお幹部メンバーでの勉強会は続いています。




常に頭の中にいれておかなければならない本質があると思っています。


何かがうまくいかないとき、自分が描いたものと違う結果に直面したとき。

私のような愚かな人間は、それを他人のせいしようとします。

実際、私たちの多くは自分の人生や仕事に対して努力を続けています。

そのため、結局は自分が常に正しく、自分が常にかわいいのです。



僕は、それでもいいと思う。

それは、人間が持っている本能の一部だからです。



しかし、どうでしょうか。

他人のせいにして、ネガティブなスパイラルに自分の感情を周回させる。

出口なんて、ありません。

だれも、誰かのために進んで変わろうとはしないからです。




一歩前進したければ、一歩進化したければ、

うまくいかない原因のベクトルを、自分に向けるしかないんです。

他人を変えることはできず、自分が変わるしか無いということは、周知の事実ではありますが、

自分が1番かわいいんだという状況に陥ったとき、私は自分の状況が見えていなかったのです。

愚かな自分に気がつき、自身の言動に変化をもたらし、そしてコミットメントを作成しました。




そんな気付きがあった1年前でしたが、

自分自身が1番かわいいと思いたい、思ってしまう感情はやはりつきまといます。

そのため、常に自分自身との心との戦いです。




先輩経営者の声に耳を傾け、偉人達が残した言葉を受入れ、

優秀で結果を出し続けているフリープラスメンバーに感謝し、

僕が、この世界にどう貢献できるのか、メンバー達になにができるのか。



ベクトルを自分に向けてから、私の心を回復をはじめました。





青い空が美しく思えて、新緑に目が潤み、夏の香りに感動し、明日が楽しみで、今が幸せ。




俺は生きている。

違う。

俺は生かされている。

この命を、世界のために使うんだ。




みなさん、本当にいつもありがとうございます。

誰も到達したことのない高めへと向かいましょう。

この国と世界のために。


2014年4月、昨年の単月売上高1億円を超える、3億円を記録。記念写真です。
株式会社フリープラス



















人生に残る思い出をプレゼントする。

須田 健太郎