反省を求める者には反省を求める、また自分たちにおいて反省すべき点があれば、大いに反省して協力体制をとってゆく。
そういうことを誰かが言い出し、誰かがやらねばならないのに、誰もが非常な安易感に浸ってしまって、成り行きまかせ、他人まかせになってしまっている。
それが日本の現状でしょう。
これでは物事は好転していきません。
今日一日が過ぎれば、あすはあすの風が吹くだろうというような、事勿れ主義はいつか行き詰まります。
お互いに全体として考え直そうという行き方を〝誰か〟ではなく、まず自分が生み出さなくてはならないことを深く自覚すべきと思うのです。
(PHP総合研究所編 松下幸之助「一日一話」PHP文庫より)