※前話(第15話はこちらから→不毛地帯第15話前編 )
※第16話詳細は後日不毛地帯公式HP にてアップされます。
今日は書きたい記事が何本かあります。
よって、出来る限りコンパクトにまとめようと思っている“不毛地帯”
いよいよ佳境に差し掛かって来た感がありますね。
今回は、イランのサルベスタン鉱区落札をオリオンオイル社と手を組み実現させようと目論む壱岐正(唐沢寿明)を中心に、近畿商事が各紙で叩きに叩かれる場面からスタート。
【近畿商事(壱岐)包囲網】
各紙で国賊として叩かれる中、登場したのは小出宏(松重豊)
相変わらず気持ち悪いオーラを発しています
壱岐の前に現れた小出は、石油公社に戻った方がいいのでは
と、壱岐へ進言しますが、当然壱岐は突っぱねます。
そこで小出は、壱岐に会わせたい人物がいると。
その男は、総会屋の林田。
林田の名前を聞くと、壱岐の表情が変わります。
この林田という男。相当な実力者のようで、前総理の佐橋との強いパイプを持っているようです。
壱岐は無視出来ない人物と悟り、小出の案内で林田と面会します。
そこで、林田は今回の件(石油公社離脱及びオリオンオイル社との提携)を非難し、石油公社に戻るよう壱岐に促しますが…。
壱岐は正面切って断りを入れます。
怒る林田。交渉は決裂します。
が…林田の力は思っていた以上に強大だったようで、
近畿商事の取引先から、次々と取引を見合わせたいとの申し入れが…。
城を攻めるなら、まず壕を埋めよというところでしょうか。
こうして、近畿商事は嘗てない逆境に立たされるのです。
次期総理の呼び声高い田淵幹事長(江守徹)に助けを求めようにも、スイスに滞在中のようで、二週間は帰ってこないとの話でしたし、これも大逆転への布石と考えれば面白いとは思いますが、近畿商事が大ピンチなのは間違いないでしょう。
【記者魂を持つ男、田原秀雄】
各紙がこぞって近畿商事を叩く中、毎朝新聞も例外ではなく…。
が、今回の記事は田原は書いていないのです。
そうです。
この男は、真実を報道したい記者魂に溢れた男。
売れるなら適当なことを書いてもいいとは思っていないようです。
そして、この男もまた壱岐正に魅了された男のひとりだと思います。
今回は壱岐に面会を申し入れ、
「私は知りたいんですよ。貴方が本当に国賊なのか」
あくまで真実を知りたい田原。壱岐はその申し出を受けます。
壱岐は公社グループが落札出来なかった場合の安全弁として、
オリオンオイル社と組んだと田原に説明します。
そこで田原は聞きます。
近畿商事が落札して、公社グループが二番札を取った場合どうするのか
その場合、公社グループに譲ると壱岐は言います。
これは…到底本心とは思えません。
もし、譲ったとしても、単純な話、オリオンオイル社が黙ってるとは思えません。
が、言ってしまった以上、壱岐はその言動に沿った行動を取らねば国賊扱いでしょう。
もしかして、敢えて国賊でもいいと思ってる
日本の将来を考えれば、国賊になる必要があると思ってる
信念を貫き、真の国益を考えるならば、敢えて泥を被る必要があると考えているかも
現時点では推測にしか過ぎませんが、それもありっちゃありですね
【里井の予言】
里井(岸部一徳)は、近畿商事を去り、関連会社の社長として出向します。
その去り際に、大門社長の下へ挨拶へ来ますが…。
里井はこう予言します。
「壱岐正は、いずれ社長も追い落とすでしょう」
大門社長は「壱岐君は、そんな男やない」
と一蹴しますが、表情に影が差します。
そして最後に、
「いずれ本当に近畿商事のことを考えていたのは、
誰だったのか判る時が来ると思います」
的なことを告げ社長の下を去る里井。
単なる負け惜しみか、それとも伏線か…
【千里と紅子と壱岐正】
千里とは、進展あり。
しかも、ちょっと良い方向での進展に見えます。
鉱区入札におけるキーマン調査を続ける壱岐に、韓国光星物産会長の李(榎木孝明)から連絡が入り、京都で落ち合うことになります。
(中略)
李からキーマンの情報を貰ったその後、千里(小雪)の工房に立ち寄ります。
その前には、千里の兄である清輝(佐々木蔵之介)とも会ったことも告げ、
千里とのことを話せなかったとを詫びる壱岐でしたが、
今度、娘達と一緒に食事でもしようと千里と約束します。
千里の表情は明るさを帯びます。
一見すると良い方向での進展に見えますが…。
奈落の底へ落ちる前の布石である可能性も捨てがたいですね
紅子(天海祐希)とは変わらずビジネスライクな関係。
キーマンである医師(国王の主治医)と関係の深い王妃と親交があるとのことで、
今回もまた壱岐は紅子に橋渡し役を頼みます。
それとの引き替え条件として…これは省略。
それにしても、紅子の顔の広さは半端ないですね
我々一般人が、どうやっても繋がりを持てないような人物と面識があるんだもの
これぞ住む世界が違う人間に思えます
【消えない傷を乗り越えて】
兵頭(竹野内豊)の活躍もあり、キーマンである医師との面会までこぎ着けます。
が、医師が指定してきた面会の地はモスクワ。壱岐にとって忘れることの出来ない地モスクワ。二度とソ連の領土内に足を踏み入れることないと思っていた壱岐。試練が訪れます。
その報告を兵頭から聞いた壱岐は、頑として拒否します。
兵頭も唖然とするほどの拒否っぷりです。
食い下がる兵頭。怒鳴る壱岐。
「極北の流刑地で、地下数十メートルの暗黒の中、
11年間も重労働を強いられた苦しみが解るか」
黙る兵頭。
竹野内豊の表情が絶妙。
壱岐の苦しみが伝わる名場面ですね。
しかし、そこは壱岐。
消えない傷を乗り越える決意をします。
【次回の展望】
近畿商事は国王の側近から切り崩しに掛かり、
石油公社側は総理大臣への経済協力の申し入れを行うことにより、
事を有利に進めようとしています。
鉱区争奪戦はまだ終わりそうもありません。
ソ連の地が待ち受けるものは
壱岐は勝つのか負けるのか
それとも…
次話はこちらから→不毛地帯第17話前編
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