大原亜子さんのコンサート

日時
2011年7月15日(金)
会場 
旧東京音楽学校奏楽堂
プログラム
シューベルト:ピアノソナタ二長調 D.850
シューベルト:ピアノソナタト長調 D.894『幻想』


以前シューベルト協会の例会で演奏されたので、大原さんのこれらの曲を聴くのは2回目でした。

ニ長調のソナタの第一楽章、アルプスの山あいに建っている教会の鐘の音を思い浮かべてしまうのですが、
実際、この曲が書かれたのもオーストラリアの渓谷への旅行中とのことです。
大原さんのピアノによって、上野に教会の鐘の音が鳴り響くようでした。

ト長調のソナタ、美しい青色の気体を思い起こします。

大原さんのソロ・リサイタルを聴くのは今回で三回目です。
今回も、ステージの隅っこにシューベルトちょこんと座っているのを感じました。
曲への理解とか解釈とか、私には難しいことはわからないのですが、
確かにそこにシューベルトが存在するという感覚が私を幸福で満たしてくれるのです。
大原さんのシューベルトへの愛情はやはり並みではありません。
シューベルトに「会わせて」くれる大原さんに、心から感謝しています。




2011/6/11(土)、市川市文化会館ローズルームでおこなわれたピアノトリオの演奏会

出演
ピアノ:安部まりあ
ヴァイオリン:瀧村依里
チェロ:西方正輝


プログラム
ブラームス:ハンガリー舞曲第6番
ベートーヴェン:街の歌(ピアノトリオ第4番)
ピアソラ:ブエノスアイレスの四季より「夏」
ブラームス:ピアノトリオ第1番


前回は2月にNHK-FM千葉の番組の公開録音で聴いたトリオ。

長年活動しているように思えるくらいの息の合いようですが、実際には2月の演奏のために結成されたばかりだそうです。

おそらく三人で合わせの練習をした回数は少ないはずです。でも、それぞれの曲をどういう表現にしたいかが、三人で一致しているように感じました。
ベートーベンはピアノの安部さんが高貴な振る舞いをしる女王様のようで、ピアソラでは可愛らしい見た目からは想像つかないのですが、荒々しいくらいかっこよかったです。

演奏技術が素晴らしいのはもちろん、素晴らしい感性の持ち主が集まった今回のトリオ、いつかまた聴きたいです。私も聴きたいけど、色々な人に聴いてもらいたいので、次回はもっと人が入れる会場だとありがたいです。市川市文化財団

2011年6月26日(日)、千葉県文化会館にて「県民の日記念若い芽のαコンサート」がおこなわれました。
αというのはスポンサーの京葉銀行の事だそうです。今年で25回目だそうですが、県民なのに全く知りませんでした。
千葉県に縁のある若い演奏家がオーケストラと共演しているそうです。

今回西方正輝さんが演奏したプロコフィエフの「独奏チェロの交響的協奏曲」を聴くのは昨年の藝大モーニングコンサート以来二回目です。モーニングコンサートで演奏されるとうかがい、予習のためにこの曲のCDを聴いた時は、正直わけがわからなくてどうしようと思いました。だいたいシューベルト好きは協奏曲なんか聴かないですから。でも、何度か聴いてるうちに、この曲のストーリー性がちょっと面白いと感じはじめました。そしてモーニングコンサート本番、ただ難しいだけに思えていたこの曲から、とても美しいメロディーが聴こえてきてハッとしました。この曲は超絶技巧と美しいメロディーとのコントラストが魅力の一つなのだと思いました。現在、この曲にすごくハマってます。

本題の若い芽のαコンサートですが、力強さと柔軟性を兼ね備えているように思いました。オーケストラを包みこむよ うにチェロが響いていると感じました。この曲のかっこよさがよく現れているとともに、美しい歌が流れてきました。聴き終えた後、まるで娯楽大作の映画を観たときのような興奮を覚えました。


昨年のモーニングコンサートの演奏も、本当に素晴らしかったです。でも、今回の演奏はもっと自由でもっと大きくなっていました。ど素人の私が言うのもなんですが、1年ちょっとでこんなに成長するなんてすごいです。才能あふれる演奏家の、進化の過程を見守る事ができて本当にラッキーです。


今回の演奏で初めてこの曲を聴いた方は、どのような感想を持たれたのでしょうか?西方さんの演奏に驚嘆された人は多いと思いますが、曲自体には取っつきにくさを感じた人が大半だったかもしれません。でもこれをきっかけにの曲のCDを買ってみようと思った人もいらっしゃると思います。協奏曲を演奏するには様々な縁に恵まれる必要があろうとは思いますが、西方さんにはこの曲の伝道師としてご活躍していただきたいものです。