前回のブログの続きです。


江東シティーフィルの演奏会に行き、

エルガーのチェロ協奏曲とドボルザークの交響曲第8番を聴きました。


ドボルザークが終わり、会場からは大きな拍手が鳴り響き、アンコールという運びになりました。

すると、なぜか会場のところどころからどよめきが起こりました。
私の席の隣に座っていたおっさんも何故か「あ゜~」という声を出しました。


アンコールの曲はコンチェルトと同じエルガーの「威風堂々」です。

曲がはじまると、プログラム中には決して聴こえなかった、爆音トランペットが鳴り響きはじめました。
爆音トランペットは協調性という日本語を無視しながら不自然に目立ち続けました。

隣のおっさんは時々体を震わせながら笑いをこらえている様子でした。
でもその爆音トランペット、何だか聴き覚えが・・・


その爆音トランペットの正体は、さっきエルガーのコンチェルトを弾いていた西方正輝さんだったんです。


ちなみに爆音トランペットの主を西方さんだと特定したのは、

トランペットもチェロも全く同じ「音楽」だっただからです。

あらためて、私は西方さんの「音楽」が大好きなんだと自覚してしまいました。


すごいサプライズだわ・・・


日時:2012年5月27日(日)
場所:ティアラ江東

ウォルトン:戴冠式行進曲「宝玉と王の杖」
エルガー:チェロ協奏曲
ドボルザーク:交響曲第8番
 
指揮 佐藤宏充
チェロ独奏 西方正輝


このコンサートのチラシは、西方さんがいろいろな演奏会でプログラムに挟んでいました。
入場無料のこのコンサート、入れなかったら洒落にならないので会場の45分前には行列に並びました。


私にとってエルガーの協奏曲のチェロ独奏パートは、

文語体で書かれた小さな活字の本を読むような感覚で、
受け入れるのに多くの思考活動を必要とします。

要するに難しく感じるのです。


新しい楽器になってからコンチェルトは初めてです。
以前の楽器と比べると、音が滑らかに聴こえました。
この曲の持っているキャラクターなのかもしれませんが、

とても品格を備えた演奏だという印象を受けました。
昔流行った歌ではありませんが、西方さんが「大人の階段を登って」いるところに

立ち会っているような気になりました。
何だかしみじみ感慨にふけってしまいます。


・・・つづく

チェロアンサンブルを聴きにいきました。

一曲目のフンクの「組曲」はプロデューサーの山崎伸子さんを含めた八重奏で、耳が痛く感じる程の重低音がすごい迫力でした。

出演者の七人のチェリストは、誰も個性がかぶってなくて、それぞれとても魅力的。
伊藤文嗣さんの演奏は今まで何度か聴いていますが、今回のチェロアンサンブルで聴いてみると、まるでどんなボールでも捕れる凄腕のキャッチャーのような包容力を感じました。
西方正輝さんは、相変わらず音楽を楽しくするエネルギーに満ちているのを感じました。

編成によっても色合いが変わるのも興味深いところです。

凄腕の演奏家が集まって火花を散らしているような演奏を想像していたのですが、拍子抜けするくらい楽しそうで、
それがお客さんのテンションをますますあげていたように思いました。