前回の記事の通り、鈴木雅明さんとバッハ・コレギウム・ジャパンによる、ベートーベン生誕250周年を記念する最高のコンサートを堪能しました!今年この素晴らしいベートーベンを聴くことができ、ベートーベン並びにクラシック音楽のファンとして冥利に尽き、とても光栄に思います。

 

(参考)2020.11.28 鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパンのベートーベン/運命&ミサ曲ハ長調

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12641024460.html

 

 

 

もともと昨年のプログラム発表時から、ベートーベン生誕250周年における国内オケのコンサートのハイライト、と狙いを定めていたので、終演後はベートーベンの生誕250周年を祝うべく、素晴らしいワインを開けました。シャトー・ピション・ラランド1995年です。

 

(写真)正式名は、シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド1995。金色のラベルが光輝き、文字が分からないくらい(笑)。

 

 

 

どうしてこのワインを選んだのか?ピション・ラランドはボルドーの中で最も上質なシャトー。このようなお祝いの場に全く相応しいワインです。また、「伯爵夫人」を名前に抱き、温かさや包容力を感じるワインなので、神の慈愛をも感じさせるミサ曲の後に相応しいかな?と思ったのも一点。

 

しかし決定的だったのは、そのヴィンテージ。ボルドーのグレート・ヴィンテージとなる1995年ですが、今年でちょうど25年です。ベートーベン生誕250周年に、その韻を踏んで、10分の1の年月熟成させた、25年もののワインでお祝いしちゃおう!という企画なんです!(笑) こんなお馬鹿なことを考えるのは、世の中広しと言えども、フランツくらいしかいないのかも?(笑)

 

 

 

色は美しいボルドー・ルージュ。かなり濃く、縁には茶がうっすら混じっているようにも見えましたが、逆に中央には紫のニュアンスも残り、まだまだ若さを感じます。それらの色合いの中でのグラデーションが本当に美しい!

 

香りは甘くて芳しい!繊細というよりは濃厚な香りで、今年1月に開けたピション・ラランド2000に似た雰囲気がありました。毎年3~4種類のぶどうで造られるピション・ラランドならではの、得も言えず複雑な香り。時間とともに変化しましたが、特に後半にかなり強く香りました。

 

味は甘くて丸くて美味しい!非常にいい感じに熟成していて、口当たりは円やかで旨味も十分。全く素晴らしい飲みものですが、ストラクチャーは意外なほどにしっかりしていて、タンニンもごくうっすら感じました。まだまだ全然行けそうな印象です。

 

 

9月にピション・ラランドのセカンドワインのレゼルブ・ド・ラ・コンテス1995を開けた時には、熟成のピークをピンポイントで捉えた感覚を持ちましたが、ファーストのピション・ラランドは少なくとも、あと5年は十分持ちそう。もしかすると10年行けるかも。さすがはグレート・ヴィンテージのボルドーです。

 

(参考)2020.9.19 レゼルブ・ド・ラ・コンテス1995

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12626395854.html

 

 

 

ベートーベン生誕250周年のお祝いに開けたシャトー・ピション・ラランド1995。この日の鈴木雅明さんとバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏と同じく、最高のワインでした!いやはや、一連のイベントとして捉えて、どちらも見事に当たると、クラシック音楽、そしてワインのファンとして本当に嬉しい限りです。

 

 

 

ところで、ピション・ラランド1995を選んだのには、実はもう一つ理由がありました。ベートーベンの「不滅の恋人」の有力な候補に、ダイム‘伯爵夫人’ヨゼフィーネがいるからなんです!伯爵夫人つながりでの、ちょっとした遊び心でしたが、果たして、天国のベートーベンには喜んでもらえたでしょうか?(ただ、謎は謎のままの方がロマンティックですね。)