ということで前回の記事の通り、19日(土)は午後に沼尻竜典/新日フィルの素晴らしいサン=サーンス/交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」を聴きましたが、その晩に、第1楽章第2部の慈愛を思わせるようなワイン、レゼルブ・ド・ラ・コンテス1995をいただきました。

 

 

(写真)レゼルブ・ド・ラ・コンテス1995。この頃はラベルに伯爵夫人の肖像画はなかったんですね。

 

 

 

レゼルブ・ド・ラ・コンテスは、この7月にも2000年ヴィンテージを楽しんだばかりです。ボルドーのスーパー・シャトーの一つであるシャトー・ピション・ラランドのセカンドワインとして知られるワイン。2000年ヴィンテージも素晴らしかったですが、1995年もボルドーはグレート・ヴィンテージ。とても期待できます。

 

(参考)2020.7.4 レゼルブ・ド・ラ・コンテス2000(シャトー・ピション・ラランドのセカンド)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12609727379.html

 

 

 

色は2000年と同じく、紫色は消えて、赤から少し茶色の雰囲気を見せ始めています。縁はやや淡くなってきていますが、グラスの中心はまだ濃い雰囲気。いずれにしても、色合いからは、十分な飲み頃という印象を受けます。

 

香りは完璧に熟成したボルドーの香り!2000年はメルロの妖しい香りが主体でしたが、1995年はカベルネ・ソーヴィニョンの熟成した甘い香りが支配的です。煮詰めたジャムの香り、小豆の香り、スー・ボワの香りなど、様々な香りが混然一体となって香ってきますが、攻撃的ではなく、エレガントで包み込むような優しさがあります。さすがはピション・ラランドのセカンド、という印象。

 

味は旨味の塊!見事に熟成して、渋みも酸味もほとんど感じず、ひたすら甘さを含めた旨味が押し寄せてきます。ピンポイントで熟成の頂点のタイミングに当たったという感触。正に今が飲み頃です。セカンドワインではありますが、厚みや複雑さもファーストと思えるほどに十分にあり、ストラクチャーと心地良い若干の苦みは、あのシャトー・シュヴァル・ブランを彷彿とさせるくらい。ものの見事な素晴らしい味わいでした!

 

 

 

レゼルブ・ド・ラ・コンテス1995、もうドンピシャで飲み頃を引き当てた、素晴らしいワインでした!メドックの1級ものやスーパーセカンド(2級の上物)のセカンドワインは、昨年に20年ものとなる1999年ヴィンテージ(注:1999年は必ずしも優良ヴィンテージではない)を何本かいただいて、これらもかなり美味しいワインでした。

 

さらに、グレートヴィンテージ1995年のセカンドワインは、より長い25年もちゃんと持つんですね~。というより、それぐらい我慢強く待って上げると、最高の飲み物になる。とても長命なワインであることを、今回改めて実感しました。

 

 

 

繰り返しですが、サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」を聴いた後の、レゼルブ・ド・ラ・コンテス1995は、両者が相まって、素晴らしい組み合わせとなりました!私はその日のコンサートのプログラムに合わせてワインを選択することもよくありますが、今回はそうでもなかったので、逆に「そう来たか!」という感じで、サプライズでとても嬉しかったです。

 

秋になって、いよいよ本格的にボルドーの赤が解禁です!2020年の今年にぜひ開けたい素晴らしいワインが何本かあるので、また別の機会に記事にできればと思います。みなさま、コロナには気を付けつつ、食欲の秋を楽しみましょう!